日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
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綾野剛の演技力
合法でチャカ持ってええやつらの話
若い頃、地元の警察署の裏の中華屋で飲みにきてた警官に凄まれたことがある。
ツレがどつかれて唇が貫通する怪我を負って、翌日刑事課へ被害届を出しに行った時も
現行犯やないから、無駄や。それでも出すんか?
とお前らのバッチにはどうゆう志が込められとんねんと思った20代
まぁそりゃそうやわな、こんな奴らがおるんやからと
若かりし頃の自分がいかに青かったのか思い知らしめる作品
明日は盗撮か婦女暴行か?
今後の動向も気になる内容です
昭和末期~平成の空気感
せいぜい小悪党
確かに2002年に発生した道警の「稲葉事件」をもとにした悪徳警察官やSと呼ぶやくざの内通者らの関係を描いたノンフィクション・ドラマではあるが、日本一と言うのは誇張でしょう、大量殺人をするわけではないし、せいぜい、欲まみれの小悪党。タイトルは原作とは別に同じ事件を取材した織川隆のノンフィクション『北海道警察 日本で一番悪い奴ら』(講談社、だいわ文庫)から取っているそうです。確かに誇張した方が興味を持つ人が増えるからかな・・。
原作は主人公の刑事本人、稲葉圭昭で8年間の懲役を終えた後出版した、「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」、なんとご本人も映画出演、綾野剛さんが市電に乗ってるシーン(1時間55分8秒)で サングラスかけて隣に座っていたそうです。
やたら、エロシーンが多くてアメリカのB級映画もどき、白石監督は今のテレビも映画も道徳的になり過ぎだからかっての昔の映画のようにインモラルさを前面に出したかったと語っていましたから確信犯ですね。
面白うてやがて哀しき
中々良い密度
劇場で観たけど、アマプラで復習
閉鎖的組織の闇に堕ちていく男 ~白石流の描き方~
とんでもない実話を、白石監督流にエロ、グロ、笑いで突き抜けて描く。
閉鎖性が強い縦割り組織では、「組織の論理」が段々と正義や常識、組織全体の目的からずれていっても「おかしい」と言えない。この映画の原案となった稲葉事件は、正にその悪い見本ともいうべきもの。
社会派映画が得意な監督が、前代未聞の警察不祥事として真正面から撮っても成立したと思うが、白石和彌が監督が撮るとこういう仕上がりになるのか!と純粋に驚いた。
綾野剛も監督に共鳴するかのように振り切って演技。
組織の論理を「おかしい」とは微塵も思わず、その論理にズブズブに染まって行き着くところまで堕ちていく男を活き活きと演じている。
ここまでやれて、楽しかったんじゃ無いだろうか。いや、楽しんでいたはず。画面からそれが伝わる。
悪気無く、悪事を働く。
その滑稽さと、恐ろしさを迫真の演技で見せられた。
悪いけども、この程度かとも
諸星はヤクザそのもののような言動でいろいろと問題を起こしてしまう。 スパイである黒岩(中村獅童)が数十億円分の覚醒剤を持ち逃げしたことから 諸星の転落ははじまった。
動画配信で映画「日本で一番悪い奴ら」を見た。
2016年製作/135分/R15+/日本
配給:東映、日活
劇場公開日:2016年6月25日
綾野剛
YOUNG DAIS
植野行雄
矢吹春奈
瀧内公美
田中隆三
みのすけ
中村倫也
青木崇高
木下隆行
音尾琢真
ピエール瀧
中村獅童
諸星(綾野剛)は柔道の腕前を買われて北海道警の刑事となった。
諸星は、先輩の村井(ピエール瀧)から、
「刑事は点数。点数を稼ぐには裏社会に飛び込み
『S』(スパイ)を作れ」と教えられた。
暴力団と関係を持ち、上司の命令も次々と解決していく。
そして、裏社会のスパイとともに悪事に手を染めていく。
序盤から諸星はヤバい捜査手法でハラハラさせる。
令状なしでヤクザの家に単独で飛び込み、
運よく、覚せい剤と拳銃を見つけた。
署内でどんどん出世していく諸星。
やがて、先輩の村井は淫行で検挙されいなくなる。
村井の代わりに札幌の闇社会を納めるようになると、
諸星はヤクザそのもののような言動でいろいろと問題を起こしてしまう。
スパイである黒岩(中村獅童)が数十億円分の覚醒剤を持ち逃げしたことから
諸星の転落ははじまった。
冒頭から最後のシーンまでずっとヤバい映画だと思った。
上映時間も135分とたっぷりあって、
それでいて長さを感じさせない。
見応えがあった。
矢吹春奈と瀧内公美のお色気もある。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
目的と手段はいとも簡単に入れ替わる
北海道には行ったことがない私でも、NIKKAのデカイ看板を見れば「ススキノだ~」とわかる。夜の街を、グラス片手に見下ろすキング。
その看板から、キャバクラで王様のように振る舞う先輩刑事・村井につながり、そこで主人公の諸星は刑事の「賢いやり方」を教えられる。
「刑事は点数稼いでナンボだ」と。
基本的に真面目なんだと思う。あらゆるところに名刺を配り、「諸星です。何か困ったことがあったら連絡下さい!」と言って回るのは営業としてそんなに間違ってない。
逮捕イコール案件成立と考えれば、通報は資料請求や問い合わせみたいなものだ。自分宛に直接かかってくれば、当然成績は上がる。営業機会が増えるわけだし。
先輩やライバルがしくじれば、当然二番手・三番手が押し上げられて街のキングになる。村井刑事がいなくなったススキノの街を、相も変わらず見下ろすNIKKAの看板からカメラがゆっくりと回ると、そこには真面目な体育会系の青年ではなく、王に君臨した諸星の姿。
日本で一番悪い警察官の、奇妙なサクセスストーリーだ。
映画の元になっている稲葉事件は、ルールを大事にする人から見れば「あり得ない」大事件だ。
だが思えばこの世の中は白と黒とにハッキリ塗り分けられている世界じゃない。濃いグレーと薄いグレーの間を行ったり来たりする、そんな世界だ。
そんな世界を諸星は駆け抜けた。真面目さ故の情熱が、諸星を盲目にさせた。成果主義と言えば聞こえは良いが、点数偏重の評価体制はルール違反をする方が効率が良かった。
「日本で一番悪いやつら」と言われても、それが諸星の世界では常識だったのだ。
そもそもだ。諸星が北海道警に入ったのは、柔道が強かったからだ。全国警察柔道大会で優勝するためだ。
それってすでにルールのグレーゾーンじゃないだろうか?「柔道強いヤツ警察官にすれば話早いじゃん」という考え方の先に、「地道に捜査するよりチャカ買った方が早いじゃん」はあるんじゃないだろうか?「良い企画書書くより、社長の気にいってる製品コンペに上げる方が早いじゃん」と何が違うのだろうか?
濃いグレー(黒とも言う)の世界で生きている人たちと、薄いグレーの世界で生きている人たちが、同じ画面に映った時、双方の考える「セーフ・アウト」の境界のズレが明るみに出て、そこがものすごく面白い。
お互いに超真面目に、真剣に話してるから、とんでもなく面白い。
登場人物一人一人の「セーフ・アウト」をしっかり認識すると、誰もが真面目で律儀にすら感じる。でもズレてるんだよな。
外の世界の人間が、「お前らオカシイよ」と言うのは容易い。でも内側に入った時、「俺たちオカシイよ?」と気づける確信は、私にはない。
だから諸星には人間味を感じるし、ダメな人だけど憎めない。本当にダメだけどね!
普遍的な問題を、過度に批判的にならず、娯楽性を損なわずに届けられる秀逸な一本。自分の世界は濃いグレーに染まっていないか?振り返らずにはいられない。
悪の形。
あんた達、何やってんだ!!
あんた達とは、北海道警察のお偉いさん及び
主役の諸星(綾野剛)のこと。
この嘘のような映画、実話を元にしているそうだから、
呆れるを通り越して、恐ろしくなった。
まるでヤクザか?犯罪者と区別がつかない。
治安の悪いどこかの国の警察のようだ。
摘発する目的で覚醒剤や拳銃をロシアや香港から密輸して、
それを摘発して点数を上げる。
國松長官狙撃事件など拳銃犯罪が多発していた背景はあるが、
警視庁に発破をかけられた北海道警察のお調子者の諸星他が
正義感を履き違えて狂躁する様はタガがどんどん外れていく。
諸星は後半で遂に覚醒剤に手を出し、薬物中毒者に落ちぶれる。
遂に逮捕される諸星。
多くの罪は諸星に擦りつけられても諸星は上層部を守る。
口を割ったら命はなかったのかも知れない。
映画では警官に復職出来ると思っていた節もある。
おめでたい。
今はすっかり北海道警察の体質が変わったと信じたいが、
警察及び警察官とは一生涯お近付きにはなりたくない。
そう固く思った。
因みに実在のモデルのAさんは八百屋の親父の傍ら探偵を副業として、
顔出しで取材に応じている。
昭和の危険な世界を堪能しました。ノスタルジックで見応えありました。...
気合は感じる
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