スポットライト 世紀のスクープのレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
テーマソングが一曲だったのがかなりの衝撃。 字幕で見たが大満足 さすがアカデミー賞だと思った。エンディングの都市の名前が上がったときはゾッとした。実話に基づく映画という反響はかなり大きいと思う。
仕事人としてのプライド
報道とは
2016年のアカデミー作品賞を獲得作品。
映画のストーリーはアメリカの新聞社であるThe Boston Globe誌の記者がボストンにあるキリスト教カトリック教会の神父達が信者の子供達に性的虐待をしていた事実を突き止めます。
その事実を教会ぐるみで隠蔽していたのです。
ボストンは地元意識が高く教会と住民は密接に繋がっています。住民達にとって教会はなくてはならないもの。
その教会でこの様なことが行われている。
そして神父たちは被害にあった子供達にその事実を黙っているようにプレッシャーをかけている。最悪ですね。
日本では宗教感が薄く教会との関係性を肌感覚で理解するのは難しいとは思いますが、記者たちの真実を追求し報道し二度とこの様なことのない世界を作らなければならないと言う使命感に突き動かされている姿勢は人種や国が違えども同じと思います。
派手な映画ではないですが、見て損はない映画ですね。
昔見た映画で『大統領の陰謀』と言う作品がありました。
同じ記者たちがウォータゲート事件を暴くと言う映画です。
その映画を思い出しましたね。
報道は行き過ぎることもあるしこの様な正義感を持ってる記者たちばかりではないと思います。
報道はともすれば間違って報道しそれによって人生が狂ってしまうこともある。
だからこそしっかりとした報道をしてもらいたいと思いますね。
記者を追うことに徹底している
タイトル通り、記者に焦点を当てた作りになっています。なので、この事件そのものの描写などを期待していると思ってたのと違うかな、となるかも知れません。
そして、個人的にはとても満足。事件そのものの是非を問うのは勿論そうなのだけど、メディアとは、仕事とは、人としてのありかたとは、そういったものを記者たちを通して自分にも問いかけるような映画でした。
カトリック教会の異常性に吐き気がした!
正直、アカデミー賞の作品賞と脚本賞のW受賞の前評判は期待外れだった。ありふれたドキュメンタリー映画を観ているようで退屈だった。息もつかせぬ展開を期待する人にはお勧めできない。
「ボストン・グローブ社」の新任局長が、同紙の特集記事「スポットライト」に過去、取り上げたことがある「神父による児童性的虐待」を深堀するよう、「スポットライトチーム」のボスに指示するところから映像が展開する。取材は、被害者家族が相談した弁護士のヒアリングから始まるが、弁護士が何人も登場し、しばらくは名前と顔が一致しない。そんな観客を置き去りに、記者と弁護士との意味不明な展開が延々と続く。
児童性的虐待がテーマの映画にも関わらず、性的虐待シーンがない。被害者による状況説明だけでは観客の感情を揺さぶれない。被害者の取材映像は多い一方、加害者神父の取材映像は、元神父を訪ねたときの1,2分のシーンだけ。元神父は何か言いたそうだが、家族が記者を追い払い、そこで取材は終わってしまう。加害者神父の名前は、セリフの中には繰り返し登場するが、映像はおろか写真も見せない。なぜだ?カトリック教会は治外法権か。事件を隠匿したとされる司教は、事件について何も語らず。事件公表後、司教はバチカンに異動し、位が上がったと言う。
最後、「スポットライト」欄が取材記事で埋め尽くされた新聞が市民に配達される。「ボストン・グローブ社」の幹部が苦情電話と抗議デモを心配する中、「スポットライト」担当室の電話が次々に鳴り始める。電話の主は、今まで口を閉ざしていた被害者家族だった。「ボストン・グローブ社」は加害者神父を80人と発表したが、その後の取材で143人に訂正、被害者は1,000人を超えた。こればボストンだけの数字。この取り組みは全米各地に広がり、その地名を紹介して映画は終わるが、その後のカトリック教会については何も語らない。消化不良のまま、映画館を後にした。
そんなに・・
記者の魂を緻密に描いた秀作
神父の性犯罪を暴き、一面記事に掲載したアメリカの新聞『ボストン・グローブ』の記者たちの記者生命を懸けた戦いだ。神父の背後にはカトリック教会という大きな組織が存在し、この事実を長い歴史上で隠蔽をしてきたことで教会も共犯となり、関わった神父も予想以上に多数いることで結果的に全米を震撼させる大事件となった。
本作で予想以上に興味深かったのは記者が事件を暴く前提にあるもの。仕事量や仲間との連携から個々の仕事に対する価値観までこれまで自分がイメージしていた記者という存在を覆させられた。今回の事件に関わった記者は少人数チームのため、これらの部分が出色して見えたと言われればそれまでだが、逆を返せばこの部分を抽象的に描くのではなく、終始徹底して記者たちの日々を描いたトム・マッカーシー監督はじめスタッフ陣の手腕が高いことを示している。
とはいっても本作のテーマはカトリック教会の暗躍にある。前述にも述べたが、事件を調べていくうちに予想以上に関わっている神父が多い事実に直面してから記者たちの忙しない行動が目立つ。その中で虐待を受けていた被害者や弁護士と話していると責任は自分たちにもあるのではないかという疑問も生まれる。だからこそこのスキャンダルを上辺だけで終わらせるのではなく根底から根絶やしにすることを目的としている。
記者、弁護士、神父・・・等、次々と現れる人物を理解しながら物語を追っていくのは難しい映画といえる。だが、名前を覚えるよりも「スポットライト」に関わった記者たちの心情を垣間見たほうが本作の魅力に迫る近道と言っていい。役者としてもさることながら役どころもベテランの人間という共通点で鋭い演技をしたウォルター役のマイケル・キートン、突出した考えでスクープに一目散のマイク役はマーク・ラファロ、唯一の女性といってもいい大事なポジションにレイチェル・マクアダムスと申し分ない役者陣が出揃っている。
細かいところで良かった点もいくつかあったが、特に良かったのはさりげなく9.11同時多発テロの話題を盛り込んでいたことだ。性的虐待の件で駆け抜けるのかと思っていたが、中盤でこのことを導入することにより記者としての本質を我に返るかのように感じ始める記者たちの様子が印象的。
体が熱くなってきた
テンポの良さと熱意に引き込まれた!
小気味よい
報道魂
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