劇場公開日 2016年2月12日

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「天才の素顔」スティーブ・ジョブズ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

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3.5天才の素顔

近大さん
2016年7月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

幸せ

アップルの創始者、スティーブ・ジョブズの伝記映画。
アシュトン・カッチャー版とマイケル・ファスベンダー版を一気に鑑賞。
こちらは、アカデミー主演男優賞にもノミネートされたマイケル・ファスベンダー版の話題作。

似てる似てないで言ったら、似てない。
しかし、そこは演技力でカバー。
中盤のジェフ・ダニエルズとの激論シーンは圧巻。
特筆すべきは、マーケティング担当ジョアンナ役のケイト・ウィンスレット。
ジョブズの右腕で、彼に物怖じせずズケズケ言う、“仕事上の女房役”。
オスカー助演女優賞ノミネート、大穴受賞とも言われた存在感は納得。

監督にダニー・ボイル、脚本にアーロン・ソーキンの贅沢な豪華版。
二人の才人が迫ったのは、IT界のカリスマに非ず、“人間”スティーブ・ジョブズ。

焦点が面白い。
アシュトン・カッチャー版のように半生を描くのではなく、ジョブズの転機となった3商品発表会の舞台裏。
1984年、Macintosh発表会。
1988年、NeXT Cube発表会。
1998年、iMac発表会。
とりわけ3つの時代を通して描かれる興味深い点は、“父親”としての顔。

1984年のMacintosh発表会直前、元恋人が娘リサの認知を求め、控室に現れる。
この時もスタッフに無理難題を押し付ける完璧主義。
とは言え、人の子。
そんな男にだって、父親としての情愛が…
NO!
認知を一切認めず、元恋人に厳しい言葉を投げ掛け、幼い娘を失望させる。
1988年、養育費だけは送り続けていたが、娘への接し方はぎこちない。
そして1998年、父娘の仲は深刻化、娘との和解を決意する…。

当初は、父は娘を拒絶、娘は父からの愛情を渇望。
それが、娘は父を拒絶、父は娘への愛情を示そうとする様に立場逆転。
一応彼なりに娘を愛している。
だが、元から人へ優しさを表せない男、幾ら娘とは言えどう愛情を伝えていいか分からない。
しかも、年頃になった娘は、これまで乗り越えてきたどの修羅場よりも難題。
IT業界に革命をもたらしたカリスマがさらけ出した素顔、脆さ。
そんな彼へジョアンナが叱咤した言葉にグッときた。
ラストシーンは、カリスマとしてではなく、娘を通して“一人の人間”もしくは“父親”としてのスティーブ・ジョブズを垣間見た。

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近大
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