「素晴らしいタイトルだと思う。」映画 聲の形 ポップコーン男さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしいタイトルだと思う。
見ながら色んな事を思った。
聾唖の人とは直接な関わりが無いが、障害を持つ人と関わる仕事を長く続けているから。
その人たちは自分の気持ちを伝えるのが少し困難で、人の気持ちを理解するのも少し難しい。
共に町の中を歩いたり、商店に行くと初めて障害者を見たかの様に奇異の目で見ている人たちも少なからずいる。
物事の分別がついた大人でもそうなのだから、小学生ならそんな事は説明するまでもないだろう。
「いじめ」や「障害」をテーマにしているのでポップな学生生活が描かれているわけでもない。
しかし製作者の人の姿勢や気持ちが描かれているのは良いと思った。
他のレビューで「美男、美女が描かれているのはおかしい」や「いじめられた相手になぜ恋をするのか?」と書かれていたが、見ていて違和感は感じなかった。
それは主人公の石田の心の動きが描かれているから、しっかりと人間として描かれていたからだ。
それに顔にバッテンを付ける斬新な演出も面白かった。なるほどねと。
妹ゆずるの存在も非常に良いアクセントになっていたし、キャラとしても好感を持てた。一番好きなキャラクターかもw
花火の日の出来事は個人的には共感は出来ないが、本人にしかわからない辛さや苦しさがあり、健常者がどれほど優しい言葉をかけても慰めの言葉をかけても無くなりはしないのかな?と感じた。
最後に大好きなaikoの曲が流れるがとてもなめらかに耳に入ってきて心地いい歌でした。歌詞は少し違うかな?と思ったけど。
タイトルの「聾の形」と言う秀逸さには驚いた。作品を見終わってから思ったが、「音」ではなく「声」というのは人間の口からしか出ない物だから、、、、。それは尖っていたり、丸みを帯びて人を包み込んだり色々な形があると。
これから生まれてくる子供にどうか人を傷つけない丸い「こえ」の話し方を、出し方を教えないと、、、、。
そしてこれを見た多くの人が少しでも「障害」のある人に興味をもってもらえますように。
PS.恋愛映画です的な予告編はやめて欲しいなw
学生もカップルももちろん観に行くのは良いんだけど、(バカな)女子高生が上映中にパンの袋をガチャガチャとずっとやってるんで優しい「こえ」で注意しちゃいましたよwったく