葛城事件のレビュー・感想・評価
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映画とは関係ないのですが……
毎回、ユーザーレビューの評価を見て、今回「葛城事件」を観て来ました。
正直「ガッカリ」です。
「後味が悪い作品」と唱う方もいらっしゃいましたが、地上波でドラマ上映しても問題の無い程度の作品。最初から最後まで平凡かつ平凡な映画でしたよ。
話、変わりますが、先日に起きた「神奈川の殺傷事件」の後に、今回「葛城事件」の映画を観ました。
こう言ったコミュニティの場所で、軽々しく発言すべきでは無いのですけど、
「人間って、簡単に人間を殺せるんだね」
映画を観てる時に思った正直な意見です。
たまたま僕のユーザーレビューを観た方へ
enjoy summer♪
一つでも♪
「楽しそうな映画」
観て下さいね♪
とにかくずっしりと重い
上映館がどんどん少なくなる中、やっと観てきました。
とにかく重い内容にすっかり気が滅入りました…でも観て良かった。
この作品はとにかく登場人物にまともな人がいないのが印象的。
屈折した愛情?で家族を地獄に引きずり込む父親(三浦友和)が、とにかく人間のクズにしか見えなかった。
息子達が小さい頃は辛うじて繋がっていた家族の絆が、ある時プッツリ切れて、それぞれが皆んなおかしくなっていく。
息子達が成長した頃には、まともそうに見える長男までも、とにかく狂ってる。。。
その長男(新井浩文)が飛び降り自殺してしまい、葬式の時に母親(南果歩)が「カナブンの話」でケラケラ笑っている時なんて、身震いするほど怖かった。。。
1番理解できなかったのは、通り魔殺人を犯した獄中の次男(若葉竜也)と獄中結婚した女(田中麗奈)。
彼女もとにかくおかしいと思う。
何を考えているのか全く理解できませんでした。
人って環境でこんなに壊れてしまうんでしょうか?
凶悪殺人犯って、やっぱり環境が生み出してしまうんでしょうか?
そんな事を思わずにはいられないくらい……重い作品。
三浦友和さん、クズっぷりが素晴らしかった。
ことごとくすれ違う、善意と愛。
人間ドラマかと思いきや、これはもはやホラーだ。
登場人物の誰しもが不気味に見える。
それを眺める自分含め、何が正しいか、まっとうか、なんてわからなくなり、まともな人間なんてこの世にはいないんじゃないかと思ってしまう、、
ほどのリアリティと説得力が本作にはある。
役者の巧さと監督の独特で執拗で無慈悲な目線が次元の高いところでぶつかり、終始異様な緊張感に満ちている。
息を潜めながら、じーっとみつめる。
この緊張感は「あの夜の侍」でも同じように感じたな。
でも本作の方がより、日常の中に潜む狂気、を濃く感じさせられた。
それでも、人生は続いてゆく。
救いはない。重たーい気分になりたいときに観るべき映画です。
重い
あらすじからして覚悟してましたけど重いし後味も悪いです
主要登場人物でマトモな人はいません。
家全体から漂う悲愴感、コンビニ食の貧乏臭さとかすごいです。精神的にも物質てきにも貧しいんです。
役者さん達の熱演もすごいです。みなさんクズにしか見えませんでした。
重いことのメリットはない
通り魔(無差別殺傷)事件を起こした葛城君の一家は完全崩壊していた、という話が時制入り乱れて描かれる。突拍子もないのは田中麗奈のキャラクターだろうな。この人も壊れてる。
一つ一つの描写はすごく面白いところも多い。若葉竜也が殺しに地下道に行くところのサラリーマン、とか、最後の三浦友和のところとか。見たこともない無様さ、というか。
けれども話全体が好きでない。この普通の家族の普通の崩壊劇は、逆に皆肩の力が入っていないくらいが丁度いいような気がしてならない。
普通の家族の異常な家庭
何故こうなってしまったのか、どこで間違えたのか。父は不器用ながら家族を愛し守ろうとしただけなのに。
全員どこか変だが、そこらへんにいそうな人々である。無差別殺人という事件だけを見ると、とても特殊な環境のとても特殊な人物像が浮かび上がってきそうだが、その内情はどこにでもいそうな少し歪な家族である。
ただ、この家族、恐ろしく自分勝手ではある。
やはり、他者のことは分からない、分かったつもりになってるだけということだろう。
父は息子のことや嫁のことを何も分かっちゃいなかった。死刑反対女も死刑囚のことを何も分かることはできなかった。
分かった気になるなよ、危険だぞと。
疲労感に襲われる
観賞後、激しい疲労感に襲われる。
家族全員が病んでるというか精神が崩壊してる。何でそうなるんだ、何を考えてるんだ…などと考えるだけで疲れてくる。
特に父親の存在、家族・家庭はこうあるべき!自分は正しい!それが全てのような閉塞感に息苦しくなる。作られた幸せ、現実を見ようとしてない家族。
また、この家族には、ごく普通の家庭のご飯がない。食卓のシーンもだけど会話の中にもない。全てが出前やコンビニ…おかしい事にも気づかない。
観賞中ずっとムカムカし理解もしたくない感情に包まれ、終わった後もずっと後を引き疲労感と絶望だけが残る。こんな映画そうそうない。
最後のシーンが圧巻
赤堀監督の作品は「その夜の侍」もそうだったけど、特に最後のシーンがすばらしい。観客の心を容赦なく鷲掴んでくる。
たぶん、ラストまでの流れを作るのもすごく考えて制作してるんだと思う。
ぜひ劇場で体感してほしい作品。
個人的には、新井浩文さんが気の弱い役を演じるのを初めて見たのだけどすごくハマっていて、やっぱり上手な方なんだなー!!と再確認しました。
三浦友和さんや若葉竜也くん、南果歩さんも素晴らしかった。
一つ一つのシーンが印象的
なんとも重厚な傑作。
家族全員が壊れていく様が時系列をシャッフルすることで一層際立つ。
三浦友和が怪演。不器用な父親は絶対的父権を維持するにつけ虚栄心の塊となり、家族から孤立するばかりか、家族の心を壊していく。しかし、あくまで家庭を第一に考える父親というところが虚しい。
一つ一つのシーンがなんとも印象的。
まずは食事。いっさい料理することなく、コンビニ飯かピザ。
冷蔵庫はガラガラだが、みんな牛乳を直飲み。どこかおかしい家族を象徴している。
通夜の南果歩、新井浩文の面接。田中麗奈の面会。カラオケスナック。全て忘れられないシーンとなった。
重かった。けど嫌いじゃない赤堀作品の魅力
赤堀さんの舞台は何度か鑑賞したことがありますが、映画は初めて観ました。
なぜこうなってしまったのか、本人の意思とは違う方へ回り始める歯車…日本のどこの家庭にも起こりうる話。重たい話だけど、嫌いじゃない。リアリティがあるからこその嫌さなのかも。
この話、最後はどうするんだろう…と思ったら納得のラストシーン。
最後の1分で★2増えた
三浦友和、いい俳優だ。
この役もよく演じている。
しかし、顔が若く見えるし、どうしても「青春スター」のキラキラ感と伝説の妻を持つ男のイメージがつきまとい、損をし続けていると思う。
本人も、芝居をするうえで、もっともっと汚く、みじめなイメージを出せないのかな、と思う。
本作でも、杖を小道具にしてるけど、体の具合悪そうにはまったく見えない。
もっと体重落として、よろよろするとか、髪の毛をすいて薄くする、たばこをよく吸ってたけど、歯を汚くする…とか。簡単な役作りで、それができるんじゃないか。
物語は脚本、役者の演技もしっかりしており、テーマとしても見ごたえがあった。
ただ、やはり、三浦の外見と存在の立派さが、このどうしようもないみじめな映画にそぐわず、最後まで「これは★4つ難しい。★2つどまり…」の思いがぬぐえなかった。
しかし、ラスト1分の描き方で、評価がひっくり返った。
最後の三浦の1人芝居、独壇場がぐぐっと気持ちをつかまれた。
あの場面から、オイラ(評者)は、原作・監督や、三浦からのひとつのメッセージを受け取った。じわっと来ましたよ。
ああいう印象深い終わり方の映画、描き方は、過去の作品にもないではないが、最後に全体の印象をがらりと変えさせ、ぐさりと突き刺さる作品って100本に1本くらいですよ。滅多にない。
その点は、立派。
ただ、やはり繰り返すが、三浦はもっとみじめで汚れた役もやってほしいし、やるべき。
セリフもいつもきれいな標準語が多い印象だし。
地方の労働者とか絶対できないでしょう。
前に、富山の電車の運転士をやった時も、ほとんど富山弁を話さず、違和感が残った。
せっかくマイナーな映画に「スター」が出ても、そこらへんで役作りを努力を惜しんでいるとしたら、もう一段上には行けないんじゃないかな。
その辺が、オイラを含めた百恵ちゃんをリアルに知る世代から、いつまでたっても、『百恵のダンナ』としか見られない理由なんだよ。
本人は、分かってるのかなあ。
まあ、分かってたらとっくにやってると思うけど。
分かってないんだろうなあ。
この映画同様、2人の息子抱え、長男がパッとしない点で、苦労も多いんだろうけど、応援し続けるよ、今後も。
友和さんが最高です
大の三浦友和ファンである私は、時々思いもよらない役柄に挑戦する友和さんを観てきました。
でも今までで一番強烈です。
映画みてから、しばらくはずっと何か心にひっかかる映画です。
感じ方はみなそれぞれ違うでしょうけれど、考えさせられる映画だと思います。
重たいけれど、みんなに観てほしい映画です。
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