葛城事件のレビュー・感想・評価
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我が家の玄関は、金木犀でした。
葛城父が私の父親と同じタイプの人間で、映画を観ている間ずっと傷口をほじくり返される苦痛に見舞われた。
怒鳴るスイッチが何処にあるか分からず、四六時中怯えて過ごしていた。
常に理不尽に怒鳴りつけ、自分の理想の家族像を押し付ける父親。
マイホームを建てて、玄関に金木犀を植えていた。
私が物心付いた頃には既に母はアル中。
母は、末期癌で死んでいった。
今でも悔やむ事は、母を自由にしてあげたかった。
母は、なんで、あんな屑野郎と結婚したんだろうと…。母に聞こうとしたって無理な訳だが…。
幼少期の記憶に蓋をしていたのに、蓋がずれてきて涙が止まらなかった。
ああいう人間が一家の主だと、自然と家族は壊れていくものだ。葛城家に限らず…。
映画とは関係ないのですが……
とにかくずっしりと重い
上映館がどんどん少なくなる中、やっと観てきました。
とにかく重い内容にすっかり気が滅入りました…でも観て良かった。
この作品はとにかく登場人物にまともな人がいないのが印象的。
屈折した愛情?で家族を地獄に引きずり込む父親(三浦友和)が、とにかく人間のクズにしか見えなかった。
息子達が小さい頃は辛うじて繋がっていた家族の絆が、ある時プッツリ切れて、それぞれが皆んなおかしくなっていく。
息子達が成長した頃には、まともそうに見える長男までも、とにかく狂ってる。。。
その長男(新井浩文)が飛び降り自殺してしまい、葬式の時に母親(南果歩)が「カナブンの話」でケラケラ笑っている時なんて、身震いするほど怖かった。。。
1番理解できなかったのは、通り魔殺人を犯した獄中の次男(若葉竜也)と獄中結婚した女(田中麗奈)。
彼女もとにかくおかしいと思う。
何を考えているのか全く理解できませんでした。
人って環境でこんなに壊れてしまうんでしょうか?
凶悪殺人犯って、やっぱり環境が生み出してしまうんでしょうか?
そんな事を思わずにはいられないくらい……重い作品。
三浦友和さん、クズっぷりが素晴らしかった。
ことごとくすれ違う、善意と愛。
重い
重いことのメリットはない
普通の家族の異常な家庭
疲労感に襲われる
最後のシーンが圧巻
一つ一つのシーンが印象的
重かった。けど嫌いじゃない赤堀作品の魅力
最後の1分で★2増えた
三浦友和、いい俳優だ。
この役もよく演じている。
しかし、顔が若く見えるし、どうしても「青春スター」のキラキラ感と伝説の妻を持つ男のイメージがつきまとい、損をし続けていると思う。
本人も、芝居をするうえで、もっともっと汚く、みじめなイメージを出せないのかな、と思う。
本作でも、杖を小道具にしてるけど、体の具合悪そうにはまったく見えない。
もっと体重落として、よろよろするとか、髪の毛をすいて薄くする、たばこをよく吸ってたけど、歯を汚くする…とか。簡単な役作りで、それができるんじゃないか。
物語は脚本、役者の演技もしっかりしており、テーマとしても見ごたえがあった。
ただ、やはり、三浦の外見と存在の立派さが、このどうしようもないみじめな映画にそぐわず、最後まで「これは★4つ難しい。★2つどまり…」の思いがぬぐえなかった。
しかし、ラスト1分の描き方で、評価がひっくり返った。
最後の三浦の1人芝居、独壇場がぐぐっと気持ちをつかまれた。
あの場面から、オイラ(評者)は、原作・監督や、三浦からのひとつのメッセージを受け取った。じわっと来ましたよ。
ああいう印象深い終わり方の映画、描き方は、過去の作品にもないではないが、最後に全体の印象をがらりと変えさせ、ぐさりと突き刺さる作品って100本に1本くらいですよ。滅多にない。
その点は、立派。
ただ、やはり繰り返すが、三浦はもっとみじめで汚れた役もやってほしいし、やるべき。
セリフもいつもきれいな標準語が多い印象だし。
地方の労働者とか絶対できないでしょう。
前に、富山の電車の運転士をやった時も、ほとんど富山弁を話さず、違和感が残った。
せっかくマイナーな映画に「スター」が出ても、そこらへんで役作りを努力を惜しんでいるとしたら、もう一段上には行けないんじゃないかな。
その辺が、オイラを含めた百恵ちゃんをリアルに知る世代から、いつまでたっても、『百恵のダンナ』としか見られない理由なんだよ。
本人は、分かってるのかなあ。
まあ、分かってたらとっくにやってると思うけど。
分かってないんだろうなあ。
この映画同様、2人の息子抱え、長男がパッとしない点で、苦労も多いんだろうけど、応援し続けるよ、今後も。
友和さんが最高です
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