「不健全で最悪」葛城事件 美咲さんの映画レビュー(感想・評価)
不健全で最悪
でも言うほど狂ってないんです。普通の家族だったんです。どこかで歯車が一箇所おかしかっただけ、それだけで、もしかしたら私の家族だってそうなりえたんじゃないかと思ってしまいました。
母が家出をして最初のアパートでわかめラーメンを私に作ってくれたんです、映画でも保がお母さんにわかめラーメンにお湯入れてもらってるんです。ゾワっとしました。
叔父の遺言はレシートの裏じゃなかったけれど、実はひとりぼっちで闘っていたことに、遠くの私たちや兄である父は気づくことができませんでした。
これは私たちの物語かもしれないんです。
正直、稔がいう「狂ったイノシシなら事故」という主張も、お父さんがいう「じゃあ俺が三人殺したら家族になってくれるのか」も、言ってることがすごくよくわかるんです。頭がおかしい人の発言とは思えなくて、ただ、普通の人はもしそう思ったって殺人も自殺もしないってだけで、本当は簡単にわたしたちだって、そっち側の人間になるんじゃないか、すごく身近な家族なんじゃないかと思わされました。
(ちなみに我が家は全員心身共に健康でハッピーな日々を過ごしております。)
若葉竜也くん目当てで見たんですが、三浦友和の映画でした……
私のような小娘が三浦友和の演技に言及するのも烏滸がましいですが、三浦さんの演技が大好き!
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