マネー・ショート 華麗なる大逆転のレビュー・感想・評価
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皆が一方方向を見ている中、現状を自分自身でしっかり評価し、周りと異なる行動を起こす姿のカッコ良さ
アダム・マッケイ 監督による2015年製作(130分)のアメリカ映画。原題:The Big Short、
配給:東和ピクチャーズ。
俳優陣が豪華でビックリ!そして、リーマン・ショックの実態は良く分かっておらず、そういう意味で大変に興味深い映画であった。ただ、この映画を見て、サブプライムローンやその派生商品について理解し、格付け会社のいい加減さも分かっただけに、多くの投資銀行が派生商品を売りまくったのが、信じられない思いがした。先々破綻するのは、めに見えてるのに。みんなで突き進んでいたらリスクに気が付かないというのが、多くの人間の性ということなのだろうか(先々明るいとはとても思えない中での日本の株高も同様?)。
そういう意味では、実に怖い映画であった。住宅ローンの幾つかが破綻しているのに、それらを寄せ集めた債券の価値が上昇するとは。実態とかけ離れても、盲目な大勢が上ると思えば短期的には上がるのが相場ということか。そういう中で、格付け会社の欺瞞を知り、冷静にバブル破綻を読んでいた人間が複数存在してというのは、米国社会の奥深さか。
そういう彼らに興味覚えたので、そのモデルも含めて列挙しておく。皆が一方方向を見ている中、現状を自分自身の目でキチン見て評価し、周りと異なる行動を起こす姿はなんともカッコ良かった。
マイケル・バーリ(クリスチャン・ベール)元神経科医の金融トレーダー。ヘヴィメタル好きで、常にTシャツ・短パン・裸足の変わり者。1971年生まれ、UCLA卒。現在でも、著名な個人投資家として影響力大の様。
マーク・バウム(スティーヴ・カレル)フロントポイント・パートナーズのリーダー。モデルはスティーブ・アイズマン: 1962年生まれ、ペンシルベニア大学及びハーバード・ロー・スクール卒。現在ニューバーガー・バーマン・グループのポートフォリオマネジャー。
ジャレド・ベネット(ライアン・ゴズリング)ドイツ銀行の行員。モデルはグレッグ・リップマン: 1968生まれ、ペンシルベニア大卒。現在,米国ヘッジファンドマネージャー。
ベン・リカート(ブラッド・ピット)引退したトレーダー。ジェイミーとチャーリーに協力する。モデルはベン・ホケット。
チャーリー・ゲラー(ジョン・マガロ)若手個人投資家。モデルはチャーリー・レドリー。
ジェイミー・シプリー(フィン・ウィットロック)若手個人投資家。ベンの隣人。モデルはジェイミー・マイ。
監督アダム・マッケイ、製作ブラッド・ピット 、デデ・ガードナー 、ジェレミー・クライナー 、アーノン・ミルチャン、製作総指揮ルイーズ・ロズナー=マイヤー、 ケビン・メシック、原作マイケル・ルイス、脚本チャールズ・ランドルフ 、アダム・マッケイ、撮影バリー・アクロイド、美術クレイトン・ハートリー、衣装スーザン・マシスン、編集ハンク・コーウィン、音楽ニコラス・ブリテル。
出演
クリスチャン・ベールマイケル・バーリ、スティーブ・カレルマーク・バウム、ライアン・ゴズリングジャレッド・ベネット、ブラッド・ピットベン・リカート、マリサ・トメイシンシア・バウム、カレン・ギランイーヴィ、メリッサ・レオジョージア・ヘイル、ジョン・マガロチャーリー、フィン・ウィットロックジェイミー、ジェレミー・ストロングヴィニー、
レイフ・スポールダニー、ハミッシュ・リンクレイターポーター、トレイシー・レッツ、アデペロ・オデュイエ、バイロン・マン、マーゴット・ロビー、セレーナ・ゴメス。
リーマンショックと何だったのか?が考えるきっかけになる映画
銀行マン、証券マン、政府までも、他人の不幸は放っておいて自分の利益を追求する
その連鎖が止まらなかった
世間一般の人は悪いことは考えたくない
そこに漬け込んだ
そして世間一般の楽観的な大きな波は、その業界の中での冷静な判断を鈍くする
この映画はそんな嘘ばっかりの状況を見破った人たちの物語
リーマンショックを詳しく勉強するモチベーションになる映画
そして身近な問題として住宅を購入するリスクを考えさせられる
ギャンブル化する金融市場
リーマンショックがテーマのノンフィクションを原作に、演出で軽妙に見せるがしっかりと辛口なメッセージが伝わってくる社会派作品。
色々とショッキングな米国の金融業界の内実が描かれていて勉強になってしまった…。
アメリカの人口も多いので一括りにはできないけれど、一般的に言って、日本人のように赤信号でもみんなが渡っていたら自分もつられて渡っちゃうようなことはしない人達だと思っていたので、老舗の大手金融機関までが全く新しい金融商品に雪崩を打って飛びついていたという事実にとても驚いた。より大きな利潤の追求、つまり売上ることが先走って、冷静な判断を放棄していたし、顧客優先という倫理観も失われていた。
それから、この事件の後始末は、映画の中の最初のシナリオのように処理して欲しかった。アメリカの良心を信じる昭和BBAとしては、非常に悲しい。しかも、その後も(今も)それに類する商品が売られているなんて…TT
かなりドキドキする映画☆
2008年のリーマンショックでアメリカの住宅ローンが破綻すると悟った4人のチームのアウトローな方々のドキドキする話でした👀
一般人は危機感を感じながらも購入した証券を持つことしかしてないけれど、CDS(証券)を大量に空売りすることで儲けられると彼らは考えてリスクを背負って賭けに出てました☆
話の規模がおっきくて見入っちゃうけど、サブタイトルに華麗なる逆転とあるけど、アメリカ的には逆転ではないのかなとも考えさせられました🥲
なぜならアメリカは800万人の雇用を失い、600万人住居も失い、銀行や政府の不正が露になったし。。。
大打撃をうけたけどこれによって大きく世界がうごいた背景を知れるとても興味深い作品でした🎞🇺🇸
リーマン…
ショック…
これは効いた…
が、ほんの些細なマネーゲーム…
アホではないか!と思うほどのショックの中身…💧
こんな事で俺等は…
腹が立ってしょうがなかった!
欲どおしい金持ちのせいで…
それにタカる亡者のような連中のせいで…
これらが全て事実かどうかはよくわからんが、アウトラインはこれだろう。
バカにでもわかるように人間の欲を表してくれてた。
巧みな解説技法
非常にわかりやすい例えや、演者の反応から難解さは感じなかった
本作の解説技法は卓越している
冒頭のマーク・トウェイン(『トム・ソーヤーの冒険』著者)の名言は無視することになるが
本作を見るには少し肩の力抜いたほうが良いのではないかな
わかったつもりで見る視聴者へ皮肉な気分を味わわせる趣向なら中々面白い
米国住宅バブル崩壊を投資家視点から描いた作品
主人公たちの奔走、その一方センメルヴェイス反射している銀行家たちの様子を面白おかしく映している
全くストーリーに関係ない本当にくだらない雑談で図付きの説明
フィクションはフィクションとして明確に説明
メタ的な表現で入る注釈
急に説明に挟み込まれるシェフ、女優
こうした解説技法や笑いの塩梅がとてもよい
名優たちをつかったコメディとして楽しめた
吹替版もとても良い
ただ住宅バブル崩壊の様子を知りたいなら
『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』を見ればいいかな
あちらはドキュメンタリーとして面白い、多分本作も参考にしているだろう
さて、問題の邦題だが"ショート"の意味が金融用語でそもそも馴染みがないのに
わざわざ原題から変えて意味不明にするとは驚愕する
原作本に『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』というとてもいいタイトルがあるのに
「ビッグショート?何の話か分かんねえな、金の話だろ、"マネー"つけとけつけとけ、うーん、そのままだと客入らないから、そうだな逆転劇ってことにしとくか、そんなに違わないだろ、あとは・・・お、ウォールストリートって言えばそういや最近『ウルフ・オブ・ウォールストリート』主演のレオナルド・ディカプリオの作品で『華麗なるギャッツビー』ってのがあったな、よし副題は華麗なる大逆転にしよう!」
って程度の発想にしか思えないが・・・
この手の作品に手をだす客層を理解していない残念な邦題
そして字幕も"401k"と書いて誰が確定拠出年金だとわかるのか・・・
難解だとすればこうした字幕の不親切さがある
良作
一般的な知識人かどうかが試される映画
投資や金融·世界情勢に対して、日頃からアンテナを張れている「並以上の社会人」にとっては、これは単なる脚色された常識であり、ラストにも驚きはない。
いわゆる歴史ドキュメンタリーである。
投資や債権に全く興味がなく、日々を徒なる肉体労働と酒と煙草と女(男)に浪費する「その他の人」らには、おそらく理解不能だろう。
でも、好むと好まざるとに関わらず、世界ってこうやって動いてるわけですわ。
学生時代に勉強をせず、Fラン大でのコンパ三昧を活かしてブラック企業の下働きをしてる皆さん。
もしこの映画で少しでも良心に呵責を覚えたなら、とりあえず株でもやりませんか。
少しは世界の仕組みが見えてきますよ。
とまれ。
映画としては細かいネタとちょこちょこ挿入されるヘヴィメタルが、いい感じで緊張を緩和してくれる。
堅苦しい金融映画ではないが、娯楽対策でもない。
だって、普通の社会人には「常識」ですから。
例えるなら「毎年やる忠臣蔵」みたいなもんかな。
クリスチャン・ベールがすごい
なんだろ。
でも理解はできる。つまり、みんなが常識と思っていることが実はそうじあなかったって話。よくある。ほとんど99%は小さいから問題もない。例えていえばネットのコピペとおなじ。
だれも「なにも疑わない」し「調べもしない」。特に金融関係だと短期的な投資とリターンになるから、売れていれば問題ない(笑)
この映画を観たのは2-3回目だと思う。
大好きなクリスチャン・ベールの演技はここでもすごい。
緊張感がずっと最後までつづいている。
この映画のポスター、コピー、サブタイトル、予告編は詐欺である。
私は、「事実を基にした映画」と最初に出る映画が嫌いである。
仮にラストがいまいちでも「だって、これは事実ですから」って
逃げているような印象を受けるからである。
結果から言うと、この「事実を基にした」映画は成功である。
実は我々は(私は)リーマンショックについて詳しくは知らない。
しかし、結末だけは知っている。それが、この映画の最大の見どころ。
鑑賞前のリーマンショックの知識
米国のサブプライムローンの崩壊により、リーマンブラザーズが破綻したことに
端を発した世界的な金融危機。
そうではないよ!金融とか、破綻とか投資とか難しいから嫌いでしょ?
簡単にまとめるから知っておいて!知らずに損をするのは、あなたたち庶民ですよ!
という映画である。
劇中しばしば、俳優たちがカメラ目線で語るシーンがある。
これが実に効果的。
「はい、今難しい単語が出てきました。それを簡単に説明するから見てね。」
という意味合いである。
つまり、この映画はバラエティテレビでいうところの再現VTRなのだ。
業界を上から牛耳っている連中のなんと卑劣で汚染されていることか。
一部逮捕者はでるかもしれないが、大半はのうのうと大金をもらい
罪を償うどころか、いまだハイクラスな生活をしている。
割を食うのは底辺の庶民たち。
なにも金融だけの話じゃない、医療業界、食品業界、テクノロジー業界、
そして政界。
あんたら庶民は、自分で調べることも考えることもせず、上から操られてばかり。
今回だけは分かりやすく教えてやるから、今後は自分で調べて考えなさいよ。
と、言われている気がした。
サブタイトル「華麗なる大逆転」華麗でもないし大逆転でもない。
ポスター 4人が連携して絡むこともないし、俳優の名前配置も間違ってる。
4人はアウトローでもない。
「クセのある4人の、金融を題材にした痛快大逆転もの」
と思って観たあなた(私)。
すでに広告代理店に操られているよ。
世界的金融危機のトリガーとも取れる出来事です
題名であるマネーショート(空売り)ですが映画内では空売りなんて誰もしていません。
空売りと同じ理屈でとあるデリバティブ(金融派生商品)が破綻することで儲ける方に賭けた人たちの実話に基づいた物語です
映画の中で核となるデリバティブ「CDO」は銀行や投資銀行が企画販売した商品です。
この中身が「優良株とか債券詰め合わせセット」と「そこそこの株とか債券詰め合わせセット」と「激ヤバ株とか債券詰め合わせセット」とその他数多の金融商品から成るものです。組み合わせ商品セットを組み合わせすぎて売っている側もその内訳がわからなくなっています。
混ぜるのも激ヤバが入っているのもハイリスクハイリターンだと説明して売れば構わないのですが、最悪なのは銀行や投資銀行は優良株が含まれていることをいいことにズブズブの関係にある格付会社にAAA(トリプルエー)の評価をつけさせたことです。
誰だってAAAでハイリターンなら買います。こうしてCDOは一般投資家や他所の銀行や投資銀行にも広く多く売られてしまいました。
サブプライムローンという言葉ばかり独り歩きしていますがこの「激ヤバ株とか債券詰め合わせセット」の中にサブプライムローンを債権化したデリバティブがそこそこ含まれているというだけです。
そしてもう一つの核となる「CDS」です。
こちらはCDOの破綻に備えた保険です。CDOにもしものことがあった場合、CDOが大暴落して大損こいた時に一定の金額が補償される保険証券です。
但し売る側はCDOが暴落するとか全然思っていないので映画の中でも「マジでこんなの買ってくれるの?バカじゃないの」って感じでニヤニヤしながら大量のCDSを売る様子が描かれています。
そしてそしてこのCDOの中身、目論見書を読み解き絶対破綻すると気づいた一部の人たち、個人投資家や小さな投資会社や二人で立ち上げたベンチャー投資会社などごくごく限られた人たちがCDSを買いまくるわけです。
CDSは保険なので掛け金が必要です。
CDOの数%にすぎないとは言え元がデカいので掛け金もバカになりません。
保険金はCDOが破綻しないと発生しないのにそれがいつか誰にも分からない状況です。
現実にサブプライムローンの焦付きがアメリカ全土で起こり始め、サブプライムローン債券が含まれるCDOもなんかヤバいのではと皆が少しずつ感じ始めます、それでも国や格付け機関が全然問題ないと公言するので腰を浮かせつつも逃げ始められない人たちの様子、CDSを買った人たち、CDOの破綻に賭けた人たちの「こんな状態なのになんで破綻しないんだよ」がドキドキします。
でもでもやっぱり現実は止められません。
サブプライムローンの焦付きがアメリカ全土で一気かつ大量に起こったためCDSを販売した銀行とか投資銀行、つまり破綻するCDOの補償金を払わなければならないところの株が大暴落します。その差はあれど億ドル単位を支払う義務のある金融機関はとても持たないだろうという投資家たちのごくごく当然の反応です。
株価は大暴落して多くの金融機関が破綻の危機に見舞われますがリーマンブラザーズを除く金融機関、ドイツ銀行やゴールドマンサックス、モルガン・スタンレー、クレディスイスなど多くの銀行や投資銀行は国益に対するダメージを理由に公金、つまり税金が注入されて救済されます。
リーマンが救われなかったのはとりわけCDOやCDSの取扱量が多かったこともありますが国とのパイプが他と比べて太くなかった。ズブズブ度が低かったためとも言われています。
この映画で最も見逃せないこととして金融危機の余波は一般企業や労働者を直撃して倒産、仕事や家を失ったということ。そしてダメージを負った人々は救われることなく路頭に迷い悲惨な現実を生きることになったということそして何よりCDOを販売した諸悪の根源である銀行や投資銀行を救ったのはそんな市井の人々が納めた税金という点です
そういう映画です。
資産運用や金融商品の勉強してる人なら、ハマるはず!
初めて見たのは2019年
もう何度も見た
自分は株やETF、外国為替で資産運用しているが
金融の知識がないと、何のことかわからないかもしれない
そういう自分も1回目見たときはよくわからない部分があり
調べてから見直した
実話が元になってるとのこと
サブプライムローン問題がやっと理解できた
(100%ではないが)
金融知識ゼロでもギリギリ楽しめる。
リーマンショックの三年前からアメリカ経済が破綻することを予見していた四人が、証券に対する保険を巡って一儲けしようとする話。
証券知識ゼロでもギリギリ楽しめました。
知らない単語が出るたびに調べていたので、実質映画を3時間観たことになりました。
リーマンショックは何故起きたのか。
誰が何のためにズルをして、その被害を被ったのは誰なのか。
完璧とは言えないけどうっすらとした全貌を知れます。
やはり、お金を転がすというのは人を良い方にも悪い方に狂わす。
映画のラストに語られる四人の現在。その一人が水に絞って投資をしているよう。
先見の明のある人にはとことん震わされる。
専門知識がないと結構難しいかも…(^-^;
全体的な雰囲気やテンポ感はすごく良かったけど、サブプライムローン問題が主題のこの映画、サブプライムローンについて多少かじっていたつもりだったが、正直ついていけなかった…(^-^;
何回か繰返し観れば内容も理解でき、きっと良い作品と感じる作品なのだろう。
予習必須
映画を批評する以前に、投資や金融についての基礎知識がないとチンプンカンプンですので、WIKIでリーマンショックの経緯を頭に入れてから観た方がいいです。それでもよくわからないかもしれないので、空売りと信用格付けとサブプライムローンについては調べておいた方がいいでしょう。
殆ど知識がないとさすがに厳しいですが、私みたいに中途半端な知識しかなくて半分以上よくわからなくても、そこそこ面白かったのは、展開がものすごく早い点がよかったのでしょう。
時々出演者が視聴者に向かって説明始めたり字幕で解説が出たり、NHKの報道特集みたような演出があって結構映画的な工夫がたくさんあって楽しいですよ。
エライコッチャ
すごく見たかったんだけど、同時に見たくないやつでもあった本作。
気になったことは調べまくっちゃう性分なもんで、
金融のことに興味がでちゃったらコレ大変だぞと。
んでリーマン・ショックの話って聞いてたけど、
あの金融危機の原因はリーマン・ブラザーズじゃないじゃんと。
ウォール街ってか金融業界がもうアレなせいで、
むしろ破綻することは見えてたんじゃんと。
作品自体も豪華だし、記録映画的な情報量だし、
しかも半ば意図的に複雑化された金融の話だしっていう
もうエライコッチャな作品で、面白かったんだけど
結局よく分かんないっていう残念な感想しか出てこない。
いや良く分かんないのに面白かったっていうのは映画としてすごいと思うんだけども。
ごちゃごちゃと訳が分からない展開で20分程度で観るに堪えなくて視聴...
ごちゃごちゃと訳が分からない展開で20分程度で観るに堪えなくて視聴をやめた。
シーンが次々に切り替えられ、一体誰に焦点を当てようとしているのかが分からない。
まあ、最後まで観たわけではないので、少し甘めに評価しておく。
ミンスキーモーメント
MMTを勉強すると必ずぶち当たる大きな壁「ミンスキーモーメント」。リーマンショックを予言したミンスキーによるマクロ経済学(ポストケインズ学派)であるが、これを誰よりも早く見つけ、クレジットデフォルトスワップに逆張りして大儲けした投資家の話。
MMTの主唱者の1人であるモズラーは、このCDSも廃止すべきと主張してるようだから、決して手放しで彼らを賞賛しているわけではない。しかし当時のほとんどの投資家や、銀行家は彼らを変人扱いし、いかなる手段を使ってでも儲けることしか考えておらず、その崩れ落ちていく様は滑稽でもある。
【エンタメ学習映画】
・2015年公開のアメリカの金融系ドラマ映画。
・2005年のニューヨーク、誰でも住宅ローンを簡単に組めるような時代、金融トレーダーの主人公(マイケル)は住宅ローンを含む金融商品が確実にデフォルト(債務不履行)に陥ることを見つけ周囲に訴える。しかし、誰しもが好調な住宅ローンをはじめとした金融商品がデフォルトに陥るなどと信じることもなく鼻で笑う。そこで、マイケルはCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)という債権価格が暴落した時にこそ設けることができる金融商品で取引を開始していく、という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
・サブプライムローンの正体がよくわかる
・金融知識の解説が物語の流れにうまく取り込まれている
・さらに金融知識をつけたくなる
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
[物語]
・邦題では「華麗なる大逆転」となっていますが、実際には結構どろっとしながらも耐えて耐えて成功を手にした人たちの物語のようにうつりました。タイトルはさておき、株価や債券が大暴落することなど、当時だれも信じて疑わない中で、デフォルト(債務不履行)になると予測して突き進む主人公たち、と、経済の実態は主人公の予想通りおかしくなっているのに、人々の心理によってそう簡単には変わらない市場。経済事実と信念の対立の中で発生する主人公たちの葛藤が面白かったです。
[演出]
・普通に物語を追うと、知らない用語ばかりで難しく思ってしまいます。しかし、途中で言葉の解説を物語に混ぜて行う演出は、違和感もなく理解もできて非常に面白かったです。
・各キャラクターが自分自身の思考やキャラを説明する演出も斬新ですね。
・物語の中のキャラクターが、そこから一歩引いて鑑賞している観客に向けて話すスタイルやこの映画のカット割りのテンポなど、全体的にガイ・リッチーさんの作品のスタイルやテンポに似ているなぁと感じました。個人的にはガイリッチーさんの映画は好きなので、非常にとっつきやすいテンポでした。
[映像]
・特に際立って感じたことはありませんでした。
[音楽]
・特に際立って感じたことはありませんでした。
[演技・配役]
・前知識なしで観たのですが、途中でブラッドピットさんが出てきたときはしびれましたね。というか、最初は「え?ほんとにブラピ?」と疑いました。笑
・どのキャラクターも個性豊かで、ベテラン俳優で固められた素敵な作品だと思いました。
[全体]
・金融知識なしでも「なんとなく雰囲気」で物語は理解できます。安心してください、私もそんな感じでした。笑 それがきっかけで詳しく後で調べて、また映画を観ると2度おいしい感じです。が、事前に「リーマンショック」「サブプライムローン」「COD(債務担保証券)」「MBS(モーゲージ債)」「CDS(クレジットデフォルトスワップ)」あたりを調べて、全体像を理解してから観ると、かなり面白くなること間違いなしだと思います。
・経済の歴史を知れて、金融知識をつけることへの魅力を感じ、知識がつく。アトラクション映画とは違ったエンタメ学習映画として、少し難しいけれどチャレンジしてみる価値のある映画だと思いました。ありがとうございました。
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