あやしい彼女のレビュー・感想・評価
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オードリーか、多部ちゃんか、それが問題だ
さて、いま劇場にいらっしゃる、シニアの皆様。そこのあなたですよ、あなた。
もし”映画の魔法”を「あなた自身に掛けることができる」としたらどうされますか?
1つの思考実験ですね。
仮にですよ……
もし仮に、あなたが「多部未華子」のルックスと、その「はち切れんばかりの若さ」を手に入れられるとしたら……。
”イマジン”してみてください。
あなたは何をしますか?
本作はそういう映画なのです。
そんな「夢みたいなアホなこと」を”抜け抜けと”やってのけた作品なのです。
その思い切った脚本と、キレのいい演出で楽しませてくれます。
主人公は倍賞美津子さん演じる、瀬山カツさん。
イマドキの高齢者は、なんでこうも元気なんでしょうね?
カツおばあちゃんも、普段からMAXハイテンションです。
ちなみに御歳、73歳。
この人がある日、ちょっとレトロで、お洒落な写真館を見つけます。
その表に飾ってあったのが、あのオードリー・ヘプバーン様。
映画と言う芸術における、まさに”王女様”と言ってもいいですね。
カツおばあちゃんは、かつてオードリー主演の「ローマの休日」を観たことでしょう。
そして、どんなに、どんなに、オードリーに憧れたことでしょう。
カツおばあちゃん、ついフラフラと写真館に入ってしまいます。
「いらっしゃいませ」
と100万ドルの笑顔で出迎えてくれる店主。
これが「ぬっくん」こと、温水洋一さんなんですね。
この辺りのキャスティングもいいですね。
そして運命のシャッターが切られました。
パシャ!!
その時、まさに「映画の魔法」が、御歳、73歳のカツおばあちゃんに掛かってしまったのです。
彼女はなんと、20代の若さに戻ってしまいました。
……と、まあ、ここまでは、いわゆる「前フリ」ですな。
はて? いつもは痛い肩も、腰も、膝も、全然だいじょうぶ。
なんだこりゃ?
カツおばあちゃん、びっくり。
「体が軽いよ~、動くんだヨォォ~!」
もう、こうなったら、やりたい事、全部やり倒してやる!
まずは、このチリチリのオバはんパーマ。
この髪型をなんとかしよう。
二十歳に若返ったカツおばあちゃん。
いや、今や「カツお嬢さま」は、美容室に髪をカットしに行くんですね。
映画好きなら分かるでしょ?
オードリー・ヘップバーン演じる王女様が、お城を抜け出し、こっそり街へ抜け出しましたね。
あこがれていた「ふつうの一般人」
街をぶらついてローマ観光。
美容師に髪を切ってもらう、あの名シーンの再現です。
「ローマの休日」のアン王女様は、ロングヘアが、あまりお好みではありませんでした。
いちどは思いきって、髪を短くしてみたかったのです。
街を散策中、見つけたのが「美容室」
ちょっとオネエっぽい美容師が、
「こんなキレイなお髪、本当に、ほんとうに、バッサリやっちゃって、よろしいのネ?」
と冷や汗をかきながら、美しいロングヘアーを
「OFF! OFF! バッサリ!!」と切り落としていくシーン。
オールドな映画ファンにとっては、もう胸が「キュンキュン」します。
その結果……。
オードリーのショートヘアーは、世界中の女性たちを虜にしました。
世界中の女性が、オードリーの髪型を真似しました。
本作でも、なんと多部未華子バージョンの「オードリー・ショートヘア」が見られるわけです。
多部ちゃんのファンとしては、これはもう、涙ものでしょう。
さて、カツおばあちゃん(いや、今やお嬢さん)には、幸恵(小林聡美)という娘がいます。
雑誌の編集やってます。仕事をバリバリやりすぎたのか、夫と別れ、シングルマザーです。
息子の「翼」(北村匠海)は、あんまり才能もないのに、バンドをやっている。
母の幸恵にとっては、我が子の将来が心配。
でも翼くん。そんな母に向かって
「はぁ? シゴト? ん~、俺、やっぱ、バンドで生きていくから」
なんて夢みたいなことをほざいております。
さて、カツおばあちゃんです。
髪を切り、オードリー・ヘップバーンか? はたまた、多部未華子か? というルックスを手に入れました。
幼なじみの風呂屋の次郎さん(志賀廣太郎)の所へ、偽名を使って転がり込みます。
苦し紛れに考えた名前が「大鳥節子」(オードリーと原節子の合体?!)
この次郎おじいちゃん、若い(若く見える)節子さんを気に入って、風呂屋の二階に居候させることにします。
そんなある日のこと、商店街の「のど自慢大会」が開かれました。
次郎さんは、幼なじみとも知らないで、節子さんを、のど自慢大会に連れて行きます。
カツおばあちゃん、若返って青春を取り戻した気分です。
おもわずステージに上がり、懐かしの昭和歌謡を大熱唱。
その歌声を偶然聞いていたのが、音楽プロデューサーの小林拓人(要潤)。
高学歴、高身長、高収入
全部揃った音楽プロデューサー。
しかもイケメン。これはいけませんねぇ~。
何か危ない雰囲気がしますねぇ~。
映画のその後が気になります。
このイケメン音楽プロデューサー、若くて魅力的な「節子ちゃん」が大いに気に入りました。
「存在感が素晴らしい! しかも歌がいい! これは売れる!!」と踏んだのです。
そこでカツさん、孫の翼くんたちと一緒にバンドを組み、デビューしよう、と言うお話になります。
まぁそんな訳でして、本作では多部未華子が「歌う!唄う!唱う!」
もう、たっぷりと楽しめますよ。
ロックバンドのボーカルとしての多部ちゃん。
昭和歌謡まで熱唱しちゃう多部ちゃん。
劇中歌をプロデュースしているのは小林武史さんです。
「Mr・Children」をデビューさせた人です。サザンオールスターズ、桑田佳祐さんとも関係が深い大ヒットメーカーですね。
こうなったら、多部ちゃん、デビューしちゃう?
さて本作は、オードリー・ヘップバーンという、世界的アイドル女優(もちろん実力も折紙つき)への敬愛の念が、たっぷり詰まった作品となりました。
もしあなたが「ローマの休日」という映画が好き、
あるいはバンドや、歌謡曲など、音楽がだい好き。
なにより多部未華子ちゃんが大好き!
ならば、迷わず、映画館へ直行しなさい!!
損はしません。
エンターテイメント作品として、相当、満足度高いです。
何よりこの映画が「いいな」と僕が思う理由は、
「映画って、やっぱり魔法なんだ」ということです。
映画というのは、ほんの束の間、夢見るファンタジーでいいのだ、という事を再確認させてくれます。
本作に限らず、フィクションとは「大嘘」です。
「うそ」丸出しです。
でも、その嘘が、とびきり魅力的な世界を広げてくれるのだったら……。
スクリーンで、でっかい大嘘をついても「イイんです!」
その割り切り、開き直り。
本作の「キレの良さ」はそこから生まれたのでしょう。
久々に、映画館で楽しいひと時を過ごせました
多部ちゃんファンなら、間違いなくオススメです。
多部未華子さんの代表作!
求む、腕のいいオヤジ
う~ん・・・悪くない。
親子愛
選曲の妙。
多部ちゃん可愛い過ぎ!
この映画見て多部未華子ファンになった人も多く居るかも、たしかに大変面白かった、笑いあり泣きもあり
放映中にも笑い出す人もいました。
初日の朝一番に見に行く程の多部未華子ファンです。
でも星五つにしなかった理由は最近
2014年度版のテレビドラマを見てしまったせいです、
題名は 僕の居た時間 です、ファンになった方は是非とも見て欲しい作品です、レンタルビデオ屋さんには
なかなか置いて居ませんが
ネットレンタルなら借りる事が出来ます、こんな関係無い事を書いていると削除されるかも知れませんが
史上最高の作品ですので 是非とも見て欲しいです、人生が変わる程感動します。
印象的な歌唱シーン
多部未華子◎
エンタメとして気軽に見る映画
もう一度見たい!すごくよかった
世界よ、これが「ニッポン映画の現状」だ!
韓・中・日と三カ国版を観た中で、一番酷かった一本。
「20歳よ、もう一度」の感想で「いっそ日本でリメイクしたら…」と書いたが。
日本の映画と観客の質は、ここまで下がっているのだな、と悲しくなった。
この作品が悪いというわけではない。
むしろこれだけ観れば笑えるし、泣ける人は泣けるだろうし、エンタメ作として必要な部品は揃っていると思う。
ただ、日本風のアレンジが効いているのは良いが、それがオリジナルの物語の力をすべて削ぐ方向なのは…どうなのだろう。
一番大きな設定変更が「息子」から「娘」。
今の日本にウケる配慮なのだろうが、これだけで物語と登場人物がいきなりペラペラになる魔法を見たくもないのに見せてくれるサービスは、自分には本当に要らなかった。
婆さんの人物描写も、倍賞美津子氏の「多動障害」を思わせる演技と、良い所をほとんど描かず「ただの嫌な婆ァ」にしか見せない演出のおかげでまったく共感できず、クライマックスの破壊力も「何をいまさら言ってやがる」と思ってしまったのが非常に残念だった。
結局日本版では「みんな『自分のために』」行動して、その結果だけなんだもの。
元作の美味しい要素だけ、しかも表面的になぞっただけ。
完コピ未満の中国版のほうが、ずっとマシという悲しさったら。
ただし多部未華子氏だけは儲けモノ、本当に魅力的だった。
彼女の個性(味のある顔)と役柄がマッチした、「役得」とはまさに文字通りこのことだと思う。
もしこれを観たなら、ぜひともオリジナル版を観て欲しい作品。
その作品としての完成度の落差に震えていただきたい…
歌声に癒され涙。。。
大鳥ぃな多部ちゃんの魅力と作品に漂う昭和感にド嵌りしました
オリジナルの韓国版は見てなかったので、何の先入観も無く見たのが良かったのか、久しぶりに思いっ切り笑ったし、思いっきり泣きました!
73歳の女性が20歳の頃の姿に若返ると言うファンタジーな舞台設定は、まあそれなりには楽しめるだろうけどそこそこ感は否めない設定だなと、正直侮っていたのですが、参りました・・・見事すぎる脚本且つ見事過ぎる演出に、感動を覚えましたよ。
水田伸生監督作品にはいつもそこまでは嵌らなかった感じなんですけど(笑いの質的に)、今回はド嵌りしてしまいました。
まあとにかく、コメディ部分とシリアス部分のバランスが絶妙でしたよね。
多部未華子のおばあちゃん演技には大笑い、それまでのカツを演じた倍賞美津子の演技の残像が残っているだけに、尚更笑えました。
やや若返るまでが気持ち長い気もしましたが、そこまで丁寧に描いたからこそ終わってみればグッと来る訳なんで、まあそこは多部ちゃん登場まで待たされても我慢我慢と。
しかし彼女がここまでコメディエンヌとしての素質があるとはビックリ、今までも好きな女優さんでしたが、今回で大好きな女優さんにランクアップしちゃいましたよ(この映画見たら大体の方は多部ちゃんファンになってしまうのでは?)
泣き要素、感動要素も思いっ切りツボでした!
カツが娘を育てる為に全てを犠牲にしてでも一人で頑張って生きてきたその様子と、多部ちゃんの歌のリンク具合が絶妙すぎて、涙腺が崩壊しました。
昭和歌謡の選曲が、安易じゃなく物凄く計算されたものだったのも心にグッと来た要素でしたね。
こんなに苦労して育ててきたのに、娘は分かってくれない、そしてその娘もまた子育てで悩むと・・・そんな二重構造も、コメディでありながら家族のあり方について考えさせられる、素晴らしい内容に仕上がっていたと思いました。
子を思う親の気持ち、親を思う子の気持ち、これ見たら、家族に優しくなれること確実でしょう。
また娘役の小林聡美がいい演技するんですよね、この方は大体どの作品でも素晴らしい演技しますけど、今回もいい!終盤の多部ちゃんとのシーンは、またしても涙腺崩壊でした。
それからなんと言っても志賀廣太郎 が演じた次郎の一途さ、カツ愛が素晴らしかった、真剣さが妙に笑えたりもするんですけど、最後はまさかの・・・なシーンには、ニヤリでしたね。
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