提報者 ES細胞捏造事件
劇場公開日 2015年10月3日
解説
2005年に韓国社会を揺るがせた実在の科学スキャンダルを、「殺人の追憶」のパク・ヘイル主演で映画化した実録サスペンス。韓国の生物学者・イ博士が、世界で初めてヒトのES細胞抽出に成功したことを発表した。ノーベル賞の受賞も期待され韓国中が盛り上がる中、研究成果はねつ造されたものだという告発がテレビ局に寄せられる。匿名でこの情報を提供したのは、イ博士と共に研究していた若手研究者シムで、科学者としての良心の呵責に耐えきれず告発に踏み切ったのだった。テレビ局の番組プロデューサー、ユンは真実を求めて取材に乗り出すが、イ博士への批判は国益に反するとの理由で世論や他メディアから抗議が殺到。さらに政府からも激しい圧力をかけられてしまう。共演に「群盗」のイ・ギョンヨン、「私のオオカミ少年」のユ・ヨンソク。監督は「飛べ、ペンギン」のイム・スルレ。
2014年製作/114分/韓国
原題:Whistle Blower
配給:クロックワークス
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ストーリー展開も難しくなくシンプル
公正と真実を追い求めるその熱量が伝わってよかった
ただ最後は少し爽快感にかける。
悪者に徹しきれていないようなそんな曖昧さがあった。
日本のstap細胞をコスッた話かと思ったら、実話ベースの韓国のES細胞の捏造の話。
非常に骨太な展開で、見応えたっぷり。現代の正義とされたものが実際は闇であって、それをメディアが切り裂くという展開は非常に好み。邦画の名作、新聞記者を思い出してしまった。
こういう捏造や不正は遅かれ早かれ必ずわかるはずなのになぜ存在するのか。身勝手な人間の業がこれでもかと描かれており、素晴らしい。
劇中何度か出てくる言葉、「真実か、国益か。」
なんと魅力的な殺し文句だろう。
2020年11月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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他の方のレビューにもある通り、小保方さんの事件を思い出させる内容。
韓国人も日本人も、こういう、「追っかけ」や「暴き」が好きなのかもしれない。
ただ、上記2件は真実が明らかにされた一方、明らかにされないまま、「捏造された内容を、マスコミが疑問を持たずに垂れ流すことによって、『真実としてまかり通っている嘘』が実際にあるかもしれない:と思うと、ゾッとする。
内容的にはこの映画、起承転結で言うと、「承」までは手に汗握るが、「転」の部分が非常に弱い。
ネットで流した情報が炎上し、自分たちを有利にしていく過程。
政府から放送局への圧力。
放送までの準備。
なんか、もったいないくらいあっさりしてて、拍子抜け。
前半の勢いそのままに「結」まで行ってほしかったけど、「欠」やったね爆
でも、また放送されたら、観てもいいな、と思う。
情報を鵜呑みにする民衆の恐ろしさ、情報提供者の苦悩、権力に立ち向かうための記者たちの丁寧な取材の様子がうまく描かれていた
なにより権力に屈しない記者の熱意に心打たれた
この作品を鑑賞できてラッキーだった!
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