バジュランギおじさんと、小さな迷子のレビュー・感想・評価
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こんな時代だから美しいモノが観たい!
とにかく多作のインド映画の中から、海外に出てくる作品は
やっぱりハズレなしのメッセージ性と面白さ!!
インド映画のノリの良さはこの作品もしっかり盛り込まれていて
とにかく最初から楽しい楽しい!!
話は迷子になった小さな女の子を
家に帰してあげたい、親のもとへ戻してあげたい。
ただその一点の、絶対的に正しい信念を持って
国境も宗教も、役人の石頭も超えて行く
超馬鹿正直なバジュランギおじさんの物語。
正直、そんなに生易しくない!と
突っ込みたくなるところもあるのですが
そこは、こんな時代だから、一周回って本当に美しいモノが観たい。
最近は醜さ、恐ろしさを暴く映画が多くて
それはそれで真実の報道と同じで必要なのだけど
やはり、それだけでは絶望感が増して心が腐ってしまう。
何の曇りもない正しさに貫かれた美しい映画も
心のために必要なんだよな〜〜
気持ちが晴れ晴れして感動したい方には絶対にオススメです!!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
インド映画の楽しさの源は何と言ってもダンスシーン。
毎回手を変え品を変え、楽しいダンスシーンを盛り込んで来ます。
その中で海外に出てくるような評価の高い映画では
ダンスシーンも無駄に長いのではなく、
そのダンスシーンに、その映画の主題や時代背景や
主人公の人となりや、その町の風習など
これから映画を観るにあたって必要な情報が
きっちり盛り込まれてしっかり映画の世界に引き込んでくれる。
無駄に長いと感じる人は、主人公以外の人々の様子
こんなじいさんがこんな事してるんだ!とか
こんな習慣のあるところなんだ!とか
こういう規模の街並みなんだ!等
そういう情報にフォーカスしてダンスシーンを観ると
別の楽しみ方ができると思います。
今回大注目は主人公を演じるサルマーン・カーンを
時に完全に喰ってしまってる名子役
ハルシャーリー・マルホートラ ちゃん!!
ラストの大群衆の中で憶することなく演技する肝の座り方!
「奇跡の人」の「ウオーター!」に匹敵する値千金のあの一言!!
凄い!!この子、大注目です。
インドとパキスタンの関係などは
仲良くないという程度の知識でしたが
それほど大きな混乱は無かったです。
でも心配な方は軽くネットで調べてから行くと
さらにこの映画の感動が増すと思います。
ラストの感動の後で、この映画に感動するなんて
私は嘘つき政治家と小狡い官僚と
守銭奴経済人と忖度マスコミばかりの
何と薄汚い世界に住んでいることか〜と
一瞬、猛烈に悲しくなりました。一瞬ですけど〜
良い映画です。
インド映画は退屈はしないけど、物理的に時間が長いので
インド映画中心にスケジュールを組むと
その日は他の映画と時間が合わない事が多々ある。
唯一の問題はそこだけです。
@もう一度観るなら?
「時間が取れれば行きたいけどな〜〜」
最高に素晴らしい作り♪
シャヒーダー自身も演技も可愛いし上手であることは皆さんのおっしゃる通で、これだけでも満足出来ます。
全体のストーリーは番人にわかりやすくストレートに来ますが、各シーンの作り込みは丁寧で個々に重みが感じられますので更に満足度が増します。
シャヒーダーの生まれ故郷はとても素敵で話の中でも出てくるスイスを思わせる風景が印象的でした。
物語はインドとパキスタンが抱える宗教的で政治的な問題が絡んできますが、ラストに向けてそれらを一掃する本質的な人間愛が描かれておりほっこりする感動が残ります。
とても観やすい作りで是非多くの方々に見ていただきたい映画だと思います。
今は上映館が少なく不便なので、もっと多くのメジャーな映画館に波及されるといいのですが・・・
インド映画ってすごい!
生きていくという難関
笑いあり涙ありのインド発感動的ロードムービー!
先日の1/29(火)に、父親が感動できる映画を観たいというので、MOVIX京都にて、本作品を一緒に鑑賞してきました。
本編上映時間が159分間と、かなり長いので、年老いた父親の膀胱が保つかどうかヒヤヒヤしましたが、映画のエンディングの際までトイレに立つ事なく無事に鑑賞出来たのが先ずは何よりでした(苦笑)。
インド人の青年が、声が出せない障碍を持つパキスタンから来た迷子になった少女を連れて、果たして無事に故郷の村の親元へ送り届ける事が出来るのか?と言った、お話自体は至極単純明快な映画なのですが、ヒンドゥー教とイスラム教といったその信仰する宗教の違いなどから、1947年。インドがイギリス領の植民地支配からの独立をする際に、インドからイスラム教徒の多い地域がパキスタン・イスラム共和国として分離独立をして以降、約70年以上に亘りインドとパキスタンは国家間で対立し未だに敵対関係にある中、パスポートもビザも持たずに、国境を越えていくのは、まさに苦難の旅であり、ましてや、口の利けない為に、迷子の少女の故郷がパキスタンのいったい何処なのかも皆目見当が付かない状態の無謀とも言える旅なのでした。
正直者でお人好しな主人公パワン(愛称:バジュランギ)を演じているのは、インド映画界でも最も影響力のある「3大カーン」の一人、サルマーン・カーン。
本作ではプロデューサーも兼務する彼が、これまでの肉体派アクションスターのイメージを一新して、お人好しな青年役を演じています。(アクションシーンも多少あります。)
声を出せない迷子の少女シャヒーダー(インドでは名前が分からないので、お嬢ちゃん・おチビちゃんの意である「ムンニー」と呼ばれる。)の役柄を、豊かな表情で見せてくれているのは、約5.000人のオーディションから選ばれ、映画初出演の本作で超人気子役となったハルシャーリー・マルホートラ。
撮影当時はその役柄と同じく実年齢6歳との事ですが、そのあどけない表情から溢れんばかりの<もの言わぬ演技>で観客の心を魅了していました。
彼女の演技なくしては、この映画の成功はなかったとも言えるほどの可愛らしさでした。
監督は、『タイガー ~伝説のスパイ~』(2012年)でサルマーン・カーンと初めて組んで、同作品でも大ヒットをさせたカビール・カーン。
お話しの流れ的には、
パキスタンの小さな村に住む女の子シャヒーダー(ハルシャーリー・マルホートラ)。
幼い頃から、耳は聞こえるのですが、声を出せない障碍を抱える娘を心配したお母さんと一緒に、インドの有名なイスラム寺院に願掛けに行くのでしたが、帰り道で一人インド取り残されてしまうのでした。
そんなシャヒーダーが出会ったのは、ヒンドゥー教のハヌマーン神の熱烈な信者の<バジュランギ>ことパワン(サルマーン・カーン)でした。
これもハヌマーンの思し召しと考え、母親とはぐれたシャヒーダーを、仕方なくムンニーという愛称で呼び、一時的に預かることにしたパワンでしたが、やがてムンニーがイスラム教徒のパキスタン人だと分かり、彼や周囲の人間は驚愕します。
宗教観や食文化の違いだけならば未だそれほどにも困惑しなかったのですが、前述した様に、イギリス領の植民地支配から、インド建国の際に、宗教的な見地から、イスラム教徒の多い地域は、パキスタン・イスラム共和国として、インドから分離独立して以降、歴史的な軋轢が未だに脈々とインドとパキスタンの両国間に対立する根深い感情が残っている事もあり、パワンの愛する彼女ラスィカー(カリーナ・カプール)の厳格な父親からも「今すぐこの少女を故郷へ帰せ!」と一喝されて、一度は怪しい旅行代理店にムンニーを預けてみたものの、可愛いムンニーは売春宿に売り飛ばされそうになってしまっていたのでした。
遂に、パワンは、パスポートもビザもない状態で、ムンニーを伴って国境越えをして故郷へ送り届ける決意をします。
インド人のパワンにとっては、近くて遠い国パキスタン。
パキスタンの国境警備隊に見つかる危機の後も、パキスタン国内ではインドに潜入したスパイに間違われて警察に追われる波乱万丈の二人旅。
途中、パキスタン人の報道レポーターが同行してから、3人のロードムービーともなり、映画の質感が若干変わって、インドとパキスタンの両国間の複雑な関係も見え隠れしつつも、パキスタン人の彼の友情に満ちた活躍が奇跡的な展開を招くことにもなるのでした・・・。
といったイントロダクションの映画でした。
冒頭のカシミール渓谷の空撮による大自然も美しくて凄かったですが、本編上映時間159分の間、インドのボリウッド映画独特な<ダンス&ミュージックシーン>も、ふんだんに盛り込まれており、主人公パワンのその派手な登場シーンからして、その華々しさには驚かされましたね。
また、この<ダンス&ミュージックシーン>のパートを古典舞踊の様なダンスで彩るのは主人公パワンの愛する彼女ラスィカーを演じるカリーナ・カプール。
物語は後半に進むほどに、<もの言わぬ>子役ハルシャーリー・マルホートラが完全に持って行っていましたね。
終盤の展開も、想定の範囲内の内容であり、観客の中には、予定調和的・ご都合主義的過ぎると揶揄される人も中にはあるかも知れないですが、主題は、宗教や人種、国家・国境を越えた普遍的な「人間愛」を描いた作品でありますが、1947年以降のインドとパキスタンの分離独立による確執の歴史を鑑みると、現実的にはそう易々とは有り得ないファンタジーの様なお話なのかも知れません。
しかし、この映画はインドで大ヒットしたそうですので、この映画を観て、インド人、パキスタン人、しいては世界中の多くの国の方々に向けて、「世界中がこうなったらいいのになぁ」という祈りの気持ちがギッシリと詰まっている作品なので、この映画を観て多くの人たちの意識改革にも繋がれば良いなぁと思いましたし、50歳過ぎのオジサンの私は、そんな理屈抜きに、涙腺崩壊状態でした。
私的な評価と致しましては、
『LION/ライオン 25年目のただいま』(2016年)でも描かれていた様なインドにおける多大なる迷子問題や、それに付随する人身売買問題などの社会問題も併せて描きつつ、本作では、更に、宗教や人種、国家・国境を越えた「人間愛」を描いた作品としても素晴らしい作品かと思いましたし、何よりも<もの言わぬ演技>で観客を魅了したシャヒーダー役のハルシャーリー・マルホートラの好演が見事に尽きた作品でした。
従いまして、五つ星評価的には、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の高評価も相応しい映画かと思いました次第です。
映画らしい幸せに包まれる。タイトルバックに『松竹映画』と入れたくなる。
たくさんの人に勧めたい
少しくどい場面も・・・
インドだからこそ。
超おすすめ!2時間40分なんてアッと言う間!
インドの味
ムンニーはおチビさん、お嬢ちゃん
出発するまでが長い
インド版ボーダーライン
映画の都
去年ぐらいから個人的に『バーフバリ』、『ガンジスに還る』とかなりインド映画にハマっていた。その中でも1番好きと言っていいほど上位に来たのが今作である。
また軽い感じのインド映画だと思ったが、インド、パキスタンの両国の文化の違いや、ヒンドゥー教とイスラム教の違いによるイザコザ、印パの現代においての対立がかなり濃密に描けて、登場人物が狂わせていたところがかなりうまかった。そのためかなりキャラクター像がはっきりしており、直ぐにキャラクターが好きになった。
この映画はそんな文化の違いやストーリーの厚みもかなり良かったのだが、個人的には独特なカメラワークが良かった。オープニングからして国境付近の山岳地帯のドローン撮影から始まり、多くのシーンでドローンが多用されており、飽きさせないカメラワークがよかった。また、インドならではの色彩が鮮やかにカメラに納められており、それだけでも飽きることがないと思う。うたもかなりよかった。
公開してから連日満席で乗り遅れた感あるけどかなりいい映画だったので観て下さい。
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