残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋のレビュー・感想・評価
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連投するだけで涙が・・・
穢れ(けがれ)=不浄。汚れ。死・出産・疫病・失火・悪行などによって生じ、災いや罪をもたらすとされる。
あるマンションの202号室に移り住んだ建築学科の女子大生・仮名久保さん(橋本)から手紙を受け取った「私」。本業は小説家だが、怪談雑誌の読者からの体験談を書く連載をもらっていた。着物の帯が畳を擦るような音が聞こえるという。以前にも似た内容の手紙があったと気づき、確認すると同じ岡谷マンションの405号室であり、すでに入居者はかわっていた。
半年後、前入居者を探り当てた独身の男が引っ越した後自殺していたことが判明。マンション以前の住人についてどんどん深く調べてゆく「私」と久保さん。ゴミ屋敷の老人、高野家の母親の自殺。その狂ったような母親が赤ん坊が床から這い出てくると聞いて、されに嬰児殺害で逮捕された長屋の女の話までたどり着いた。
九州での話は蛇足気味だったし、怖いとは思えない。ドキュメンタリータッチで土地と住民のルーツを探る旅みたいなので押し通しても良かったのでは?
「なかなか楽しめるホラー」
過去のルーツを探るミステリーホラー
8月の猛暑に突入したこの時期、怖い映画が見たくなり、ちょっと見るのにはいいかなと思って動画サイトで観賞。さほど期待はしていなかったのですが、派手さはないものの、じんわり怖くて、わりとまともな話でした。
小説家の「私」(竹内結子)が、読者の「久保さん」(橋本愛)から手紙を受け取り、久保さんの部屋から「奇妙な音がする」ことを知り、2人が奇妙な出来事のルーツを探っていく話なのですが、2人は主人公というよりも、謎解き案内人みたいな感じ。2人の調査がわりと延々と続くのでメリハリがあまりないのですが、途中で、佐々木蔵之介が出てきて、ハッと現実味が出て妙に安心してしまいました。
過去を遡って調べていく途中の新聞記事やら帳面やらの実録の写真がザラザラしてはっきりしないもので、それが不気味で怖さを増していました。ドキュメンタリーみたいで身近に感じるんです。私が一番、怖かったのは、座敷牢の下り。明治時代の「精神病者私宅監置ノ報告」の帳面。亡くなった母親がたまに座敷牢の話をしてたのですが、本当にあったんですね。個人的な夢の話なのですが、トイレに行きたい時に、トイレの夢をよく見ます。何故か、トイレのドアがなく丸見えだったりするのですが、その夢によく出てくるトイレが、あの座敷牢の雪隠とそっくりで、ギョギョギョって感じでした。(*。*;))
そのものズバリの特定の幽霊などは出てきませんが、一つ一つのエピソードや小物の演出の雰囲気が怖いのかも知れません。たとえば、ネコの鳴き声が赤ん坊の泣き声に聞こえたりすることもあり、ちょっとした物音にビクンとすることもあり。日本独特の怖さの「ツボ」を押さえておりますね。
邦画にはありがちなことですが、台詞が聞き取りにくかったです。竹内結子の台詞が特に。音声はヘッドホンで聴いた方がいいかもしれません。
しかし、知り合いのお坊さん(浄土真宗)が言うには、「祟りも呪いも穢れもありません!」(笑)
純粋に面白い
ミステリーみがふかい
派手じゃないところが良い
うーん。
竹内結子と橋本愛主演の和風ホラー。ホラー好きの私にとってはそりゃあ期待して観ました・・・が、正直今一の感想でした。ストーリーも中盤から読めるし、ラストはどんでん返しで残恐感を煽ったんだろうが個人的にはそれも予定調和でした。確かに不気味さやゾクッとする部分もなくはない。しかしだ、残恐感は最近観たヘイデタリーの方が断然観たあとの胸糞感は上だし、ビジュアル的な怖さはやはり、リングや呪怨の域には達しておらず、何か見所無いまま終わってしまいました。この作品の一番フューチャーすべきは絶対に音である。首吊りでぶら下がった着物が擦れる音。ここが見所なのになあ。穢れた土地に触れた人々が祟りに遇い不幸な最期を遂げる。その穢れの表現がまた、中途半端なんだよなあ。ということで駄作ではないが革新的でもなく中途半端なホラーでした。
だるい!何にも起こらぬまま延々と映像が流れていく。橋本愛がなんか違...
ちゃんとしたジャパニーズホラー
追えば追うほど
リングみたいな感じで幽霊が怖いとか突然ドキッとさせるような要素はほ...
リングみたいな感じで幽霊が怖いとか突然ドキッとさせるような要素はほとんどない。
ストーリー重視かもしれないけど都合がよすぎるのがなぁ。
そこまで上手く繋がるかって失笑。
結局謎は解明されず不完全燃焼。
そこはまあそれほど強い呪いはどうしようもないだろうし自然でいいかも。
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自宅にて鑑賞。本作と連動した『鬼談百景('15)』を思わせる導入部から、さり気無く作品の世界に誘うシンプル乍らよく出来たタイトルコール。登場人物が多く、錯綜し勝ちになりそうな原作を上手く処理して纏めている。モノローグを多用した展開やキャプションの処理、一部の超常的な描写等は監督の過去のオリジナルビデオを彷彿させるが、半私小説と云う原作の雰囲気とマッチしている。そう云えば、監督は細かな変更点はあるものの概ね原作に忠実な作品が多かったと想起した。ノンフィクション系ホラーが好きな方にはお薦め。65/100点。
・サービス精神が旺盛なのか、過去作同様、ラストがやや諄い目なのも監督の特徴の一つだと思う。登場人物の役名に同姓の知人が複数おり、鑑賞後少しの間、部屋の奥の暗がりや静寂が気になってしまった。
・観る者と一緒に謎を追うミステリー仕立てだが、些細な異変を積み重ねた結果、バラバラだったピースが徐々に嵌まって行く後半には原作の活字とは違った小気味良さを感じた。判り易さを優先させたのか、ハッキリ見せてしまうのには賛否両論あろうが、その描写や見せ方も大きく好みが分かれる処であろう。
・“私”である竹内結子の終始、抑えた演技が佳かった。飄々としたいかにも居そうな“写真店店主・田之倉氏”の不破万作、あっけらかんとした“担当編集者・田村さん”の山下容莉枝、“奥山家当主”の吉澤健と存在感を示す中、“住職・國谷氏”の上田耕一が説得力のある演技で印象深い。
そして心霊マニアとして登場する“三澤徹夫”が坂口健太郎と云うのは、モデルとされる福澤徹三よりウンッと若く、“私の夫「直人」(モデルは綾辻行人)”の滝藤賢一、“平岡芳明(モデルは平山夢明)”の佐々木蔵之介等、雰囲気はあるがモデルと少し違う印象を持ったが、原作に登場する東雅夫をモデルとしたのも出して欲しかった。
・建築学生がMacを使うのに対し、受け手の作家や“日の出書館”編集者達がWinユーザーと云う設定が今風と感じた。他にもリアルな効果音やシンプル乍ら耳に残る安川午朗の音楽も佳かった。
・藤田瞳子演じる“吉兼三喜”の嫁入り道具である婦人図は京都の絵師でデザイナーでもある東學の手による。物語の性質上、室内のシーンが多く、それらのセットは美術の丸尾知行が手掛けた。よく観ると、これらセット内には細かな設定のディティールへの拘りを窺う事が出来る 。
・実際に写り込んだ怪異は「特別映像」で確認出来るが、他にも編集作業の音のダビング中に年配の女性のボソボソした声がスピーカーから漏れると云った原因不明の現象が複数起こったらしい。亦、首にコルセットをはめた後半の主人公さながら、監督は首に椎間板ヘルニアを発症したと云う。
・劇場で売っていた凝った作りのパンフレットは、エンドクレジット迄きっちり観た者が裏表紙を捲ると、ゾッとする仕掛けが施されていた。
・鑑賞日:2016年6月16日(木)
掘っても掘っても尽きない祟り
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