ブリッジ・オブ・スパイのレビュー・感想・評価
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スピルバーグ&コーエン&トムハンクス
監督:スピルバーグ、脚本:コーエン兄弟、主演:トム・ハンクス。 名前だけで判断してはいけないけど、でもやっぱりこれだけ揃ってしょうもない映画になるはずがないね(^^; なかなか見応えのある映画でした。
緊張感、雪の街の寂寥感は絶品
2016アカデミー作品賞ノミネート 無関心•••4•好 SF 俳優 並••3••凄 歴史 無1••••涙/無•••4•固ゆで 無•••4•社会派/大衆•2•••狂信 標準/紹介 俺の満足度 70点 作品賞可能性 60% 主演トムハンクス監督スピルバーグ とくれば、いい作品間違いなしと期待して鑑賞。 いい感じでした。 特に、法の上で人は平等、かつ従事している職業によらず人として真摯かどうかを見るべきという考えを貫く主人公の芯の強さ、スパイ役のマーク・ライランスとの味のある会話がよかった。 東側にいる間の何が起きるかわからない緊張感、雪の街の寂寥感は絶品。 観客が望む結果に落ちていく予定調和的なところや、父を信じるよきファミリーや、東側は狡いが弱い、冷たいという描写(交換後、ハグされず後部座席に座らせたね)など、ベースに「ビバ アメリカ」が見え隠れしているので、作品賞はないかな。 自分は予定調和は好きなので、満足でした。 他人の評価を見て引用追記。言われてみて思い出す映像の凄さ。スターウォーズのように見たことがない映像ではなく、きっとこの通りだったのだろうと違和感のない映像という凄さだな。
橋のことは知っていたけど…
この橋の噂は昔、聞いたことがあったので スパイ交換橋って言われていることも 知ってはいたけれど背景や情勢 アベルやパイロット、学生のことなど 知らなかったから今作を観て良かったなぁと 心から思えた。弁護士って嫌な人も多いけど 正義を貫ける仕事だなぁと改めて実感。 まぁトムハンクスだから良いのかもしれない。 とにかく久しぶりに少し心の洗われる作品を 鑑賞できた気がして良かったです! さすが夢売るスピルバーグ!裏切らないなぁ…
久々にスピルバーグらしい傑作
スピルバーグの監督作は,フィクション系と実話系に大別できる。フィクション系の代表は「インディ・ジョーンズ」や「ジュラシック・パーク」などであり,実話系の代表は「シンドラーのリスト」や「リンカーン」などである。ハリウッドの映画の鉄則は観客を飽きさせてはならないということで,2時間の上映時間の中に,大きな盛り上がりを最低2回(多くは冒頭または中盤と終結),更に 30 分に1回の中程度の盛り上がり,さらには 15 分に1回の小さな盛り上がりというのが典型的なテンプレートで,その最も代表的な作例がインディ・ジョーンズである。これでもかというサービス満点の映画で,客は大満足して映画館を後にできる。一方,実話系の作品では多少のフィクションを盛り込んでストーリーに起伏を付ける程度は許されるが,全くなかったような話を映画の都合ででっち上げることもできないので,ハリウッドのテンプレートからは外れることになる。また,実話系の作品の場合,観客が映画館から持ち帰るのは満足ではなく感動である。 今作は前作「リンカーン」から3年を経て公開された監督作であり,実話系の作品が連続したことになる。今から 60 年近く前の 1957 年に,豪腕のアメリカ人弁護士が,その手腕を買われて,アメリカで捕まったソ連人スパイの弁護と,さらにはソ連で捕虜となったアメリカ人パイロットとの捕虜の交換に尽力する姿が描かれている。アメリカの社会が昔から自国本意でありがら建前上はどれほど公正で,それに対して冷戦時代のソ連や東独がどれほど非人道的な社会であったかを見事に描き出している。ソ連との交渉の場所は東ベルリンであり,時はまさにベルリンの壁が築かれ始めた時期である。 この壁は東独の国民が西側に逃走するのを防ぐためのもので,この壁が破壊されるのは実に 32 年も後のことであり,奇しくも私は壁崩壊の翌年に,国際学会での研究発表のためにドイツを訪れたことを懐かしく思い出した。私が訪れた時には壁は歴史的資料として僅か1枚を残して徹底的に破壊され,ブランデンブルク門の下をどちらからどちらに通り抜けるのも自由であったが,つい前年までは,それを行うと直ちに射殺されてしまっていたのである。旧東独側のホテルから,道路を1本挟んだ旧西独側のオペラ劇場の予約をするのに,国際電話をかける必要があった。 まず,ニューヨークでもベルリンでも,よくぞこれほどの当時の車やファッション,風物などを集めて雰囲気ある風景を再現してくれたものだと感嘆させられた。東ベルリンのシーンで出て来たパトカーは東独の国民車と言われたトラバントであり,この車が販売され始めたのはまさにこの物語の舞台となった 1957 年であるので,ピカピカの新車である。いかに 33 年間もモデルチェンジしなかった車だったとはいえ,この車が最後に生産されたのは 1991 年であるから,最も新しいものでも 25 年も前の車である。これを新車に仕立てたスタッフの苦労は察するに余りあるものであった。私がドイツを訪れた時には,旧東独側ではまだこのトラバントが普通に沢山走っていて,一歩旧西独側に移動すると,ベンツが同じくらい走っていたのがあまりに対照的で非常に印象的であった。 この映画の物語は,交渉というものの本質が,相手の弱点を発見してそこをピンポイントで突くのが最上の策であるということを見事に示した非常に物凄い話なのであるが,それをドヤ顔で見得を切るようなところがないので,かなりあっさりした印象を受ける。それを肩すかしと感じる人もいるだろうし,ほとんど起伏なく話が進む前半部分は,退屈に感じる客もいるだろう。実はこうしたハリウッド的な手法を捨てたところに実話系のスピルバーグ作品の醍醐味があるのだが,それを楽しめるかどうかというのは,偏に見る側の資質に左右されると思われる。つまり,この映画は,見る者によってかなり評価が変わると思われるのであるが,おそらく,アカデミー賞の選考委員には受けるのではないかという気がする。 トム・ハンクスの出演する映画に外れはないというのが私の持論なのだが,本作もその例に漏れなかった。実は私は彼と同い年で,彼の方が僅か 11 日私より早く生まれているだけなので,彼の映画を見る度にその姿とその時の自分の姿を比較して面白がっている。「Cast Away」で無人島生活を送る主人公を演じるために彼が 25 キロものダイエットをしてみせてくれた時には大いに焦ったりもした。(。。)☆\(vv;; この映画では,ハンクスに劣らない存在感を見せていたのがソ連側スパイのアベルを演じたマーク・ライアンスである。「不安か?」とハンクスに聞かれて「役に立つのか?」というやり取りが繰り返されたが,ハンクスの台詞は “You don’t seem alarmed” だったり ”You’re not worried” だったりしたのに対して,ライアンスの方の返事は毎回 “Would it help?” であった。今後使わせてもらおう。(V)o¥o(V) 音楽担当は John Williams が Star Wars で忙しかったためか,「ウォーリー」や「007 スカイフォール」を手がけた Thomas Newton であった。Williams に比べて控えめな彼らしい音楽で,物語を邪魔しない非常に優れた音楽だと思ったが,あまりにも耳に残らないのが残念であった。むしろ,この映画で印象的だったのは,拘置所に入れられたアベルが聞いていたラジオから流れて来ていたショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番の第2楽章であった。この曲もまた 1957 年の初演であるので,世界初演から間もない新曲だった訳だが,両端の楽章が非常に快活でエネルギッシュで,いわゆる社会的リアリズムに沿った曲風であるのに対し,この第2楽章だけは非常にロマンチックに書かれていて,少し前であれば反社会主義的として粛清対象にされかねないような音楽である。この背景には,作曲者が殺されるかもしれないと常に批判に怯えていたスターリンが4年前に亡くなり,さらに前年にはフルシチョフによってスターリン批判が行われて独裁者として糾弾され,遺骸がレーニン廟での冷凍保存を中止されて焼却され,遺灰がクレムリンの壁に塗り籠められるという結末を迎えたことから,批判に怯えずに好きな音楽を書ける喜びを謳歌しているように感じられる曲である。良くこういう選曲をするものだとそのセンスには脱帽である。 ベルリンの壁を越えようとする者がどういう結末を迎えるかを冷徹に描いた後で,アメリカの公園で塀を超えて遊ぶ子供たちを対比してみせるあたりの演出など,いかにもスピルバーグらしさが全開で,非常に見応えのある映画であった。興味深かったのは,最後のテロップで説明される後日談が驚異的だったことで,むしろそっちを映画にした方が凄かったのではと思わせられたが,敢えてこっちの題材を選ぶあたりもスピルバーグらしさなのかも知れないと思った。それにしても,この映画の主人公に交渉を依頼すれば,豚朝鮮ではなくて支那の方を動かして,拉致被害者を取り戻してくれたのではないだろうかと思えてならなかった。 (映像5+脚本4+役者5+音楽4+演出5)×4= 92 点。
一本目!
ルドルフアベルを演じるマークライランスが素晴らしかった!冒頭のあの怖さを含んだかっこよさ、、 さらに終盤の柔らかさ あとあの橋での交換が実際に行われてたと思うとすごく不思議 従来のスパイ映画とは全然違うものだった
役に立つかね?
Would it help?
この台詞がね。いいんですよね。最初はどうってことないセリフが、終盤には全く違う響きを持つという。
基本的に男と男のバディ物が大好物なので、スパイのアベルと弁護士のドノヴァン、この2人の知的で軽妙なやりとりは癖になるくらい大好きになりました。
しかし決して多くを語らずとも深く伝わるってくる秀逸な構成と役者の演技力!
ベルリンの壁を超えようとして殺される脱走者を見てしまう時のドノヴァン、その対比として、NYに戻り公園で子供達がフェンスを乗り越えて行く様子を眺める主人公のあの目…トム・ハンクスってやっぱ凄い役者だなぁ…と。そしてアカデミー賞間違いなく獲るだろうなぁと思わせたマーク・ライランスの自然なんだけど圧倒的な存在感は凄かった…。
巨匠スティーブン・スピルバーグが「あぁ…いい映画観たなぁ…」という気持ちにさせてくれる本当に素晴らしい作品です。お勧めです!
こころ温まる
トムハンクス演じるNYの敏腕弁護士ドノバンの役柄がどうも頑なすぎて、途中なんだかなーというところはあったもの、さすがスピルバーグ、最後まで面白く観れた。 ドノバンとアメリカで拘束されたソ連のスパイ、アベルの心の通い合いにじーんとすることろがあったが、プレゼントの絵は二割り増しくらい良く描かれてないかな?
よかった!
やっと見ました。映画にするには地味な題材、それなのにものすごく引き込まれた。 トムハンクスとスパイ役の人すごくよかった。そしてコーエン兄弟の脚本。スパイが話した子供のときの記憶とか、そのセリフなくても話は進むんだけど、そういう会話の積み重ねがあったからこそ最後は感極まった。それがなかったら普通のいい映画。こんな脚本家が日本にもいればなー。
アメリカ人の良い見本のような人物
国家間の闘争とは、国にとっては一大事だろうが、それに翻弄され人生を狂わされる人の苦悩は計り知れない。そんな中、いつの時代にも正義の味方の立派な人がいるのには救われる。ドノヴァンもそうした一人。合衆国大統領がこういう人なら、他国からでも応援するんだけど。
主導権の取り合い
もっといのちがけの緊迫の状況が続くかと思ってたら、「どうすんねん?」と悩んでる時間が長く2時間半くらいあったけど、中身そんなにあったっけな?と思い返してるところ… 難しく観る人を選びそうな題材を簡単に観やすくなってるのはスピルバーグの凄さなのかな?と思う。 ストーリーはハッキリ言って分かりきったラストに向かって何をウダウダやってるのだろ?と思ったけど、橋の上の捕虜交換から本国に帰ってきてラストまでの演出は、スパイを弁護した時の電車内の反応との比較、東ドイツのベルリンの壁での射殺と子供たちの対比、自分がこの自由の国を守ったのだなと言う主人公の気持ちが表れてて良かったと思う。 テレビでニュースが流れるのを 家族が見てる中、後ろをさっと通って自室に向かうのも、父親ってこうだよなと家族が知らないところで頑張ってるんだぞ!と胸を張れた。
そんな事があったんだなぁと。
諜報活動してる人って本当に普通に存在してるんだなぁと思うとちょっと怖い。 今でも当然沢山の諜報員が各国から世界中で働いてて、もしかしたら隣人が、、なんてこともあるのかも。 面白いとか面白くないとかじゃなく、一つの事実の一面を学んだ感じ。
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