ヒメアノ~ルのレビュー・感想・評価
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無題
ここに来ての森田剛
邦画の星、吉田恵輔。
ヒメアノ〜ル
かなり怖かった
森田剛が凄い!
【吉田恵輔監督の懐深さと、森田剛の演者としての、得体の知れない恐ろしさに戦慄した作品。邦画を牽引する吉田恵輔監督が、色々な意味で喝を入れた作品でもある。】
ー ”アノール”はトカゲの一科の名称。
ヒメノアール=ヒメトカゲは体長10㎝程の猛禽類とのエサにもなる小型爬虫類、を意味する。ー
今作で、ヒメノアールとして描かれる人々。
・岡田准(濱田岳) 25歳のフリーター。役名は吉田監督の諧謔精神か?
・安藤勇次(ムロツヨシ) 岡田の同僚且つ先輩。冴えない男。
・阿部ユカ(佐津川愛美) 安藤が”天使ちゃん”と呼ぶカフェ店員。
そして、”天使ちゃん”をじっと見つめる男・・
・森田正一(森田剛)
森田は高校時代、苛めの対象だったが、ある日、同じ苛めの対象だった和草(駒木根隆介)と、苛めの主犯格を誘拐し、(ほぼ森田一人で)殺害。(このシーンでの森田の殺人を犯してからの行為が、今後の彼の歩む姿を明示している。)
この辺りから、森田の性格が明らかに破綻している状況が描かれる。
岡田はユカに突然、告白され結ばれる。それをじっと見ていた森田の無機質な眼。
森田は和草に岡田の殺害を持ち掛けるが、過去の所業に耐えきれず、自首しようとする和草と恋人久美子(山田真歩)。
が、久美子は森田殺害を提案し、鉄パイプで奇襲するが逆に森田に殺害される。(このシーンの森田が鉄パイプを何度も何度も二人に打ち据える姿に戦慄する。この作品R15+だったよな、大丈夫かと思った程の凄惨なシーンである・・)
快楽殺人の味を覚えた森田の標的は、何ら関係のない人々にも向けられる・・。
そして、森田はユカが身を隠している岡田のアパートを突き止め・・。
<数々の凄惨なシーンの後、ラスト、高校時代の森田と岡田がTVゲームをしながら森田が母親に明るいトーンでかける言葉と、彼の家の庭先に居る犬の姿に、吉田監督の”ある”想いを感じた作品>
<2016年7月3日 劇場にて鑑賞>
今更ながら、すごい2面性映画
胸が苦しくなりました。
森田剛さん目当ての原作未読で観ました。
映画が始まり、前半のどこにでもありそうな安藤と岡田のやりとり。あの子が可愛いとか好きとか。先輩よりあなたが好きとか。
そこからの後半への切り替え。森田の日常。これが日常?というくらい近くにいたら怖い日常。あぁ悲しい。
そして、ありふれた岡田の日常と恐ろしい森田の日常がシンクロする。始めシンクロ部分が欲望というものでくくってみてたのだが、そうではなさそうだ。欲ではなく性(さが)。
初めからそんな人間いない。成長の過程が性を造り上げていく。答えのでない苦しい映画でした。
髭のない森田剛さん。高校生役から頑張りましたね。お疲れ様と言いたい。
ムロツヨシ演じる変人安藤と濱田岳演じる超平凡人間の岡田が織りなす前...
「お母さん、麦茶持ってきて」
「日本酒がダメならディズニーランドでも」などと誘う安藤さん(ムロ)。濱田岳とムロツヨシのコンビを見てると、オフビート感たっぷりすぎて、とても殺人事件が起こるなんて思えない。ユカがストーカー被害に遭ってるという話題で接近するものの、岡田(濱田)が好きだと逆告白されるという三角関係。岡田が童貞くんなだけにハラハラしながらの鑑賞。
そんなほのぼのした雰囲気も中盤のタイトルバック登場からがらりと変わる。森田のサイコパスが歯止めが利かなくなるほどエスカレートして、次から次へと殺人を犯すのだ。このギャップが特徴の作品。特にセックスしてる二人と殺人を犯すシーンが交互に映し出されるところなんてのは、どちらに注目すればいいのかわからなくなる(笑)。
ストーカー防止とかイジメ問題とか、さらには生まれながらの格差社会とかメッセージもいっぱい。終盤になると、岡田、ユカの二人を付け狙うサイコキラーの直接対決。「大人じゃないよね」などと言ってた岡田も十分大人らしい振る舞いでユカを守ってたところが好印象。とにかく、リアルな描写で緊迫感も半端ない。
お笑いパートを担っていたムロツヨシだけがちょっと物足りなかったけど、最後には髪型で勝負をかけた!あれは鉄腕アトムだったのかなぁ・・・
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