黄金のアデーレ 名画の帰還のレビュー・感想・評価
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最後に来たベストワンぜひ劇場で!
前の方も書いているが、本当「アルゴ」を観た時と同じ感覚!!
この時期各社は正月興行の前繋ぎに、その年の日本受けしそうにないお蔵寸前の作品を2週規模でバーゲンの様に出す。ヘレン・ミレンの名はあっても「黄金のアデーレ/名画の帰還」だよ、邦題。 何か婆さん達が訳わかんなく満席になる午後のロードショー的ムードで観る予定はなかったが、TOHO日本橋でTHXで上映してて、映画の日ならプレミアが実質無料になるんで、期待0%で鑑賞。
「アルゴ」もそう!というのは全く同じ条件で、奇しくも12/1に年度ベストワン級にストライクにKOされた事。邦題で最後全てネタバレだが、時系列上交差する脚本は最後どうなるか、解っていてもスリリングに非常に良く出来ているし、ヘレン・ミレンとライアン・レイノルズのかけ合いは絶品で、ライアンは自分の記憶内では最高の演技を披露、コレ主演男優取ってもいいでしょ?!。また最高裁前の審長にエリザベス・マクガバンが出てきた時は違点で感動しまし、ケイテイ・ホームズも初めていい女優だと思いました。欲をいえばダニエル・ブリュールが不完全燃焼でしたが役処で仕方ないですね・・。
皆様が豪語する最後の時系列が合致するシーンは泣くとか、感動とか、通り越えて構図の上手さに心臓わし掴みで鳥肌が出ました。名場面というより本当名画です。そう言えば監督 Simon Curtis は前作「マリリン」でもハッとするような名場面を観せてましたね・・。
本当よく出来た作品です。見逃す寸前ベストワンを 6.7×16 で観れた事を感謝します!!あと数日幾つかの劇場で大きいトコでやってます。最後の名シーンとハンズ・ジマーの音楽の合流を体験して下さい!!(シャンテは×)
美大に合格していたら・・・
ナチスが自宅の壁から持って行ってしまった絵「黄金のアデーレ」の返還裁判の実話。
第二次世界大戦中の出来事、消化されていない記憶、主人公の強さ、新人弁護士の心の移ろい・・・全てがすばらしい
主人公の結婚式の場面は涙が止まらなかった、辛さの中の幸福だからだろうか・・・
本当にヒトラーが美大に合格していたら・・・つい、そう考えてしまう。
ダニエル・ブリュールに見惚れる。
前に進むために
絵画の返却を通じて、オーストリアに過去の贖罪をさせることが真の目的
でも、オーストリアって悪い奴らだね、って感想とは違う。日本人だって同じ贖罪があると思うんだよね。そういうことを認めていく勇気と覚悟っていうのは、全人類共通の課題だと思う。オーストリアの真の愛国者が逃げなかったように、不都合な事実から逃げない努力をしよう。
そういうことを想起させてくれる映画でした。
良い映画
こういう映画が『良い映画』なのだと思う。
自分が解消可能な誰かの苦境、立ちはだかる障害、周りの人々との軋轢と和解、そして大団円… そうした実に映画的なカタルシスが大袈裟過ぎない作法の中で語られてゆく。
(実話ベースだからスッキリと行かないところもあるけど…)
見方によっては「金目当てなんだろ」と思われかねないところを、ヘレン・ミレンが演じることによってそう思わせない品格を醸し出す。また、ライアン・レイノルズが良家の出身でありながらパッとしない感じを上手く出してましたね、いやそういう人なのか知らんけど。
しかし、今年は『ヒトラー暗殺 13分の誤算』といい『ミケランジェロ・プロジェクト』といいナチがどうやってユダヤの人達を搾取したのかを詳細に描いた映画が多くて、大変に色々と考えさせられました。
これを他山の石として学ばねばね。
さすが名優ヘレン・ミレン こんなチャーミングな82歳がいるなんて ...
さすが名優ヘレン・ミレン
こんなチャーミングな82歳がいるなんて
ライアン・レイノルズの弁護士が、初めはオドオドして頼りないのに、経験を通して成長していく姿が良かった
実話を元にしているが、アメリカ目線すぎたのが、ちょっと残念
オーストリアって…返還って…
観終えた初感は、
オーストリアのさらなるイメージダウン。
もともと、オーストリアという国はずるい国だと思っていたけど、そのイメージは更に悪化。
ナチス=ドイツというイメージですが、ヒットラーはこの映画の主人公と同じオーストリア人であり、オーストリアはナチスの侵攻を無条件で受け入れナチス化した国なんですよね。
それを隠して、被害者面している国と理解してましたので。
しかし、この映画は一国からの個人資産の国からの返還にスポットライトをあててますが、『個人資産』だから映画にする価値があったのでしょうね。
最高裁のシーンでオーストリア側の
日本、その他の国から同様に返還で訴えられる危険性の発言があり、一蹴されてましたが、ボストン美術館に大量に流れていった浮世絵、エジプトのピラミッド発掘で大英博物館に流れていった発掘品の数々の強奪品(と言われるのかわかりませんが)の返還の事を言われていたのかなぁと思うと考えさせられました。ピラミッドの発掘品はエジプトが返してくださいと言っていても返してもらえてないんですよねぇ。
ただ、政情不安定な国に返して、テロリストに破壊されると後世に残せないし。
難しい問題ですね。
一見の価値ある映画ではあると思います。
Woman In Gold
時系列が変わりますが、テンポが良いので飽きることなく見終えました。
ミケランジェロプロジェクトもそうでしたが、全て米国視点です。
あまり公にはならない歴史に触れた実話です。少々中だるみこそ感じましたが、終盤は鳥肌が立ちました。
素晴らしい作品だと思います。
いろんな事がギュッと詰まった感動の物語
ヒトラーの野望によって未だ所有者の元に戻らない芸術品は10万点に及ぶという。その1つ、オーストリアの至宝として政府が決して手放さないクリムトの最高傑作『黄金のアデーレ』を齢82歳の女性が人生のケジメ、晩年を駆けて国家と闘う感動の実話。
戦後70年にして未だ残る傷跡と当時の悲劇に涙。ヘレンミラーでしかないという名演。いろんな事がギュッと詰まった感動の物語。お勧めです。
なんという上質の映画!
ヘレン・ミレンの
なんともチャーミングなことったら!
清く正しく美しく
そんな品格とともに
なんとも愛らしい…
胸を引き裂かれるような
悲しくつらい過去に
勇敢に向き合うマリア。
でもヒステリックになることなく
ユーモアを絶やさない、そんな姿が
この映画を
より肌触りのよいものに
仕立ててくれているように思います。
戦争という
大いなる過ちの爪痕…
当事者にとってはまだ
生傷なのかもしれません。
われわれ日本人の周辺にも
同じような事案がまだくすぶってることに
想いを巡らすのでありました…
この映画の見どころはどこまでもクリムトが描いた「黄金のアデーレ」とその絵が掛かるサロンにある。
この映画はその初頭に描かれたクリムトの「黄金のアデーレ」を20世紀末、アメリカに住むアデーレの姪のマリアとシェーンベルクの孫ランディが取り戻そうとする物語だ。物語と言っても実話だが、ウィーン・ベルヴェデーレに展示されていた「黄金のアデーレ」はもともとはユダヤ人家族ブロッホ=バウアー家邸宅のサロンを飾っていた肖像画。幸せな家族と家族の象徴を軍靴で汚し奪っていったナチス・オーストリア。奪われ、追われたマリア・アルトマンは、若き弁護士ランドル・シェーンベルクと彼の家族の助けを借り、クリムトの名画を取り戻そうと画策する。
しかし、この映画の見どころはどこまでもクリムトが描いた「黄金のアデーレ」とその絵が掛かるサロンにある。ウィーンエリザベート通りに現存するブロッホ=バウアー家邸宅は19世紀末の文化サロン。画家クリムトをはじめとして、音楽家マーラー、作家シュニッツラー、精神科医フロイト等が集まったところだ。そして、ナチス以前にクリムトが描いたアデーレだが、その表情はどこまでも「悲しい」。その「悲しみ」を取り戻すのは今を生きる、マリアとランディともう一人、この物語の貴重な伏線となっている戦時中のナチス党軍人を父に持つウィーンのジャーナリスト・フルヴェルトゥス。クリムトの「黄金のアデーレ」には後のユダヤ人家族と彼らの「悲しみ」だけが予見され描かれていたのではない、20世紀という新たな世紀、その世界に生きる人間の「悲しみ」が描かれていたのだ。
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