キャロルのレビュー・感想・評価
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ホントに厄介
突然、降ってくる豪雨のように、その世界を一変させてしまう。
この病はホントに厄介だ。
ある種の呪縛のように、心を捉えて離さない。
そういう痛みを伴う愛の形を、この作品に感じた。
切ないとか悲しいとかじゃない。
断崖の絶壁に立ち、飛ぶか飛ばないかを選択するような…。
その後の人生を犠牲にしても良いと、捨てる事によって得られる唯一のもの。
酷く危険で、だからこそ手にする価値があるとでも言うような危うさを孕んだ作品だった。
なんていうか、彼女たちの求め合う形が、自分のものにしたいとかされたいじゃなくて、一つになりたいと思ってるように思えた。
そして、
男同士とかだと、絶対こんな感想には至らない!
とてもデザインは好きなのですが…… それ以外はどうかとゆうと一人ひ...
うーーん、キャロルに惹かれる気持ちが分かる! わたしもテレーズと同...
うーーん、キャロルに惹かれる気持ちが分かる!
わたしもテレーズと同年代なので大人な女性に憧れる気持ちがとても分かりました。
あと、衣装がとても可愛い…!
あの年代独特のファッションはわたしの大好きな時代です。
それを見ているだけでも幸せな気持ちになりました。
恋ってときに大胆になることが必要なのかもしれないですね。
よかった
レズビアンの物語は自分の人生にとってなんの関係もないと思っていたのだが、お二人が女性を愛好する趣向というより、好きになった相手が同性だったというように感じられた。そう思うと自分に全く無関係とは言えない。
親権を巡る調停でのやりとりは切実だった。
たばこ
大人の余裕と恋い焦がれる少女
デパートで働くテレーズと、
離婚協議中のマダム、キャロルの
同性愛のお話。
最初のシーンは、ゴタゴタが終わって
久しぶりに再会した二人が
レストランで向き合うところ。
神妙な面持ちの二人がどんな関係かは、
二人と観客のみぞ知る…
終始落ち着いたキャロルと、
燃えるようにキャロルに
恋い焦がれるテレーズが対照的ながら、
お互いを必要としている感じが良い。
テレーズもだんだん
表情が豊かになっていくし。
付き合ってた彼氏がいるのに
キャロルを選んだのは、
想像できる彼女の人生からしたら
相当な覚悟というか
思い切りがいったと思う。
ただ、二人の演技やBGMはよかったのに、
ストーリーは結構普遍的だったかな?
余韻は残るけど、いまひとつ
何か欲しい感じはありました。
ザ・ラブストーリー。
センセーショナルな内容もさることながら、構成の妙にうならされた。
クエンティン・タランティーノのような複雑なものではないが、心にしみる構成であった。
レストランで対峙するキャロル(ケイト・ブランシェット)とテレーズ(ルーニー・マーラ)。観ている我々は、彼女たちがのっぴきならない仲だということを知っている。そこにテレーズの男友だちがテレーズに声をかけて、彼女をパーティに誘う。キャロルはそれを機に席を立ってしまう。
そこからテレーズの回想に入っていく。
この冒頭のシーンがどういう意味をもつのか、再びこのシーンがやってきたとき、我々は知ることになる。トッド・ヘインズのしかけはすごい。
ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラはともに名演を披露している。
キャロルの大人の余裕をまとった気品ある振る舞い。テレーズの、まさに恋する乙女のごとき佇まい。
まわりの男どもの愚かさが実に腹立たしく見えるのも、ふたりが素晴らしすぎたからかもしれない。
さて、ふたりはどうなったのか。
それは、観ている我々に委ねられた。
ルーニー
ファーストカット、地下鉄の換気口?の格子をバックにタイトルが入ってそのままクレーンアップして、通りを越えてパンして脇道のリッツに入るハットを被った男を捉える。そのワンカットに見える、行き交うエキストラの衣装と車とセット?に既にヤられる。で、ガラス越しと鏡の装置。物語の大半は、ガラス越しのテレーズとキャロルを捉えたショットの積み重ねで構成されて、雨垂れだったり、映り込みだったり、雪の跡だったり、汚れだったり、汚れに乱反射したフレアだったりが、彼女達の像、グロリアみたいなというか、アンジェリカヒューストンというか、大楠道代というか、腐りかけの水蜜桃が一番甘い的な真っ赤な口紅の金髪レディと、オードリーというか、ナタリーポートマンというか、ノラジョーンズというか、最上の黒髪ガールのバストショットに被さって、もう好事家には堪らない。で、決定的な覚悟はいつも鏡の前で起こる。キャロルがテレーズに接吻するのも(モーテルの鏡のデザインの格好良さったら)、テレーズがパーティ会場の友人宅のアパートのトイレでもう一度キャロルに会いに行こうと決心するのも。老舗デパートのオモチャ売り場で働く写真家志望のシュートカット娘のサンタ帽子姿はもう萌えるしかないし、仕立ての良さそうな毛皮のコートにパンツスーツスタイルの金髪がシカゴのドレイクホテル前で自分で運転してきた車から降りてきたら誰も勝てないし、でもちゃんと金髪年増のケバい、自己中心的な、そしてクイーアというかネバーランド的というかグロテスクなモンスタ的な危うい振る舞いというかエレガンスからこぼれ落ちた脆弱さが盛り込まれているし、デパートでタバコ吸おうとするし、ちゃんとベッドシーンを撮るし、アビーの運転する車で渋滞にはまる背景はまぎれもなくニューヨーク50sだし、運転に疲れて部屋に入って速攻ベッドに雪崩込むキャロルの足元には白い大中小の旅行カバンがポーターの手によってきちんと配置されるし、手痛い一発を食らってもキャロルは最高に男前だからちゃんとテレーズを自分のベッドに招き入れるし、銃身短めのリボルバーが火を噴く瞬間は訪れないけど皆がちゃんと果たすべき役目を果たす。そしてラストのオークルームでいきなりカメラが三脚から外れて、主観ショットの手持ちでキャロルを見つけ、ヨロヨロとキャロルに向かいだす瞬間の勇気と共に訪れるカタルシスたるや。ウォンカーワイとかニコールキッドマンが悔し泣きしそうな良い映画。
1番感情として強く湧いたのは"寂しさ"でした。
まずまず。
期待外れ
言葉に表れないもの
見る度に良さがわかってきた
最初見た時は(確かに主演の2人・映像・音楽すべてが文句なく美しい。けどちょっと惹かれあってく過程が唐突に感じるし物足りないかな。)というのが正直な感想でした。
その後原作を読み、色々なレビューや映画評を見て、2人の演技に注目しながらもう一度映画を見てみると(初回、私は何を見ていたんだ!?)と思うほど、最後までずっと引きこまれてしまいました。
たびたびチラッと目を合わせては微笑んだり、キャロルとテレーズが何気なくお互いを見ている時のまなざしなど細かい部分の演技が素晴らしいです。お互いに好意を持ってるときってまさしくこんな感じ。
また、キャロルのカッコ良くて魅力的な反面に寂しさと脆さを抱えているところや、テレーズの前半のあか抜けない可愛さがキャロルと色々あって乗り越えて変わっていくところも見どころでした。目や口元で表現できてしまうのは実力派女優のなせる技なんだなぁと。キャロルがケイト、テレーズがルーニーなのはこれ以上ない最高の配役だったと思います。
自分なりに感想を持ったあと、ネットで他の人の感想など見てみると、気付かなかった心理描写などいくつも発見があり更にこのキャロルという映画が深みを増して楽しめました。
見る度にこの映画が好きになり、結局3回観に行ってしまいました。もうすぐ上映終了なのが残念です。
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