「スーパーヒーロー」ピエロがお前を嘲笑う なつさんの映画レビュー(感想・評価)
スーパーヒーロー
あぁ〜OPがかっこ良すぎて〜
久々に良いものいただきました〜
100%騙されるって煽り文句だったので、絶対騙されないマンとして望み、細かな演出も取りこぼしないように注意深く視聴。
スーパーヒーローになりたい。特技はある。「透明人間」
周囲から相手にされない、見向きもされない、そんなぼっちの寂しさをこんな普通ワードで説明されるのかとびっくりした。それはスルッと入ってきた。
しかし、そのワードは話が進むにつれて違う意味を持ち始める。
ネオナチス集団での偽動画はすごい笑った。
YouTubeでも漁ったら出てきそうなクオリティ。
彼らは金銭のためではなくただの悪戯のハッキング術。
それはまるで子供じみた自己承認欲求の塊で、結局なにがしたいの?って感じ。
俺たちはやってやったぜ!ウッヒョー!パーリーだ!酒だクスリだ!女だ!
しかし、悪い事をしてる奴ってかっこよく見えるんだよね。不思議と。
音楽もカメラワークも色彩もとてもオシャレで、時々ハッとなるカットも笑えるシーンもある。
逃走劇などもスタイリッシュ。
ダークウェブでも会合も地下鉄の内部の様な空間で仮面を被る人々。インターネットという流れる海の中、顔も知らない人物達とのやり取りを表していて良かった。
伏線だな!って思ったのが3つの薬莢やバーでの鏡に映る二重のベンヤミンなどこれは病院にあった絵画などなど。
なんだ結局、多重人格モノか〜それはもう流石に騙されないよとか思ったら角砂糖は四角だと…中指は悪い指っ。
最初の語りからすでに仕込みは始まっていた。女性捜査官のデータ、角砂糖のトリック、透明人間になりたいなどのワード。
たぶん彼は女性捜査官の背景から考察してどのように訴えてると良いのか、この人物はうまく多重人格のトリックへと行き着くと踏んで大胆に演技をしていたのだ。
きっと彼女の立場、母性、聡明さを判断して使っていた。
最後、彼女が気づいた時に何を思ったのだろう。
私だったら天晴れ!元気でやれよ!と左遷を受け入れるわ。
まんまと情報局からデータを抹消し透明人間となり5人は船で新たな場所へと旅立つ。ベンヤミンはもうどうどうと大胆な行動ができるようになっている。
最後のベンヤミンのわっるい顔のウィンクで、ぐっあおおおぉ〜!とか変な叫びでた。
いや、騙されたよ。
広告に偽りなし。
マリの存在があやふやだったのが残念。