チャッピーのレビュー・感想・評価
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ロボット開発者がロボットに命を吹き込む
と聞くと、素敵なSFファンタジーを想像するところだけど、そこに一言追加するだけで途端にテイストが変わるマジックワードがある。それが、”in ヨハネスブルグ”。
現代進行形のディストピア都市こと南アフリカの首都、ヨハネスブルグでは止まらない凶悪犯罪に歯止めをかけるべく、警察官ロボットを現場に投入することを決定する。
半AI知能の警察官ロボットは現場で大活躍。そのAI機能を更に進化させるべく開発者のディオンはフルAIの開発を日夜行っている。
町では相変わらず犯罪が横行、下っ端ギャンググループのニンジャとその一味は他のギャングから頼まれた仕事をしくじり、一週間後に2,000万ランド持ってこいと脅される。
そこで、現金輸送車を襲撃することを思いつくも、ロボット警察官をどうするかで計画は行き詰まる。その時、一味の女子ヨーランディは、ロボットだって機械、リモコンでピッてオフにしたらいいんじゃね?と言い出し、その”リモコン”を持っていそうな開発者のディオンを拉致することを思いつく。
他方、ようやく高次元AIの開発に成功したディオンは、AIの性能を試すべく廃棄処理となっているロボットへの試験インストールを会社に提案するも、拝金主義の社長にあっさり却下される。
しかし、諦められないディオンは廃棄ロボット22号のパーツ一一式と、ロボットのシステムにアクセスできるアクセスキーを持ち出し、自宅に向かう。
その道中、ディオンはニンジャ一味に捕まり、ロボットのリモコンをよこせ!と迫るが、そんなものはもちろん無いため、代案としてロボットを起動させて仲間に加えることを提案する。もちろん、ディオンはその途中で例のAIを廃棄ロボットで試そうと考えているが。
ニール・ブロムカンプ監督作と言えば第九地区、あとエリジウムもそうだけど、南アフリカの現状を映画に映し出してその悲惨な現状を伝えるところが彼の真骨頂。第九地区やエリジウムはどうしようもない格差社会を描いていたけど、本作では日常的に起こる凶悪犯罪や命の軽さ、ヨハネスブルグにおける犯罪の手軽さ、ハードルの低さを描いている。
ニンジャ一味始めギャング連中は言うに及ばず、主要な登場人物ほぼ全員何らかの犯罪を犯してる。開発者のディオンでさえも。
こんな常識のトチ狂った世界に放り込まれたピュアなAIが、果たしてどのように育っていくのか、が本作のテーマ。ギャング一味の女子ヨーランディはチャッピーと名付けたAI搭載ロボを我が子のように護ろうとするが、ニンジャはパパだと名乗りつつチャッピーを騙して…もうディストピアやん!
しかも、ヨーランディにせよニンジャにせよ、彼らはアフリカ系の人間ではない。南アフリカではそういう括りではなく犯罪が横行しているとなると、これはもう恐ろしい世の中になってきたものだと思う。
監督のメッセージとして強烈だなと思ったのが、本作中でロボット警察官の採用が決まった年が2016年、つまり公開年の翌年の設定になっている。
これは、従来のロボットもので前提になっている、このぐらいの時代ならこのぐらいのテクノロジーの進化はあるよね、ではなくて、来年にはこのぐらいの強力な防衛力が無いと犯罪は増える一方だぞ!ということなのだろう。
つまりチャッピー始めロボット警察官は居ないけど、こんだけの犯罪は日々起こっているということ。これが言いたかったんじゃないかな。
やっぱりブロムカンプ監督はヨハネスブルグをテーマにすると映画が冴える。エイリアン5とかグランツーリスモとか、舞台をヨハネスブルグにしたらきっと快作になっていたかもよ!エイリアンを襲うギャングとか、人をバンバンなぎ倒すスカイラインとか…。
ペットが家族なら、AIロボも同じ
私が知りたいこと(4つ)
やっぱ人類は滅びるのかも〜
鉄でできたサンドイッチを食べている気分
AIが、意思を持ち、自分で考えて行動するようになったとき、どうなるか。
という、古典的なテーマに、底辺層で生きているギャング達を絡め、彼らの文化、価値観、生活を散りばめた作品。
プロムカンプ監督のオハコ、南アフリカを舞台に、バイタルに溢れた新世紀の映像が出てきます。
自我を持ったAIは、まるで子供のように振る舞い、腕の故障を修理してもらうシーンなんかは、母親に絆創膏を貼ってもらっているかのように映ります。
ドロイドの、使用目的がまるで「ロボコップ」の世界観とピッタリ同じだったり、育った環境の影響を強く受けるAIという設定など、個人的にはツボにはまりまくりです。
ただ、ギャングの日常があまりにもコテコテで、使用される音楽も含めて、私には味付けが濃すぎます。
そこは好みの問題で、はっきりと分かれるのではないかと思います。
「攻殻機動隊」とか、「新ロボコップ」などが好きな人には、オススメです。
2015.5.28
テンション
チャッピーをシャールト・コプリーが演じているのを知っていささか驚いたが、ニール・プロムガンプ監督作品では常連となった様だ。「第9地区」で友情出演してからここまで活躍の幅を広げるとは本人も思っていなかったろう。本作では再びヨハネスブルグが舞台となり、最先端の技術と荒廃したスラムが合わないようで合う不思議な空気感を生んでいる。
映像的には分かりやすいロボットSFとなる訳だが、本作も多くのメッセージ性に富んだ作品になっている。チャッピーの可愛らしい仕草でホッコリしたかと思えば、南アの過酷な現状が見え隠れし、現実を見せられた様に我に帰る。見よう見まねでギャングの真似事をし、取ってつけた様に悪びれていく様は何とも滑稽だが、我々からすると悪の象徴のギャングらにもドラマがきちんと用意されている。彼らもきちんと家族であり、世の中の常識とは外れているかも知れないが、チャッピーとの間に生まれた家族という意識が突き動かす描写の数々に心を奪われる。
オチも何とも皮肉の込められたものか。実際に人工知能が暴走というのはSFの世界だけの事かも知れないが、何でもかんでもそれに頼るのはやはり危険である。もちろんそれに対する警鐘という意味で見ても大きなテーマが伺えるが、本作ではチャッピーに与えられた「命」を元に、生命、もしくは生の意味を考えるという物が同時に定義されている。こういう見方だと難しく聞こえるが、作品としては分かりやすい物語であり、いちいちガジェットにこだわりを見せる所など、SFファン、ゲームマニアの心にドカンと来る熱いメカ愛を思う存分堪能することが出来る。
1つ気になるのが、ギャングのリーダー、ニンジャが着ていたオレンジのパンツに「テンション」と書いてあった事。何故このシーンでこれ?と思うが、衣類に書いてある文字なんぞ所詮はそんなものだろうか。
科学考証浅いSF
もうやめてくれよ!チャッピー!
apexに出てきそうな特徴的なチャッピーのデザインに惹かれて、鑑賞。面白かったです。
まずやっぱりストーリーが素晴らしいですね。詳しく説明したらただ単にロボットの反逆モノにしか聞こえないのが残念ですが実際に見てみると、そんな想像していた王道展開などぶち壊されるほど意外で不気味なストーリーになっています。特に現金輸送車とラストのシーンが恐ろしかったですね。チャッピー自身はあれを善意で行っているというのが最高に不気味で良いですよね。
そして見るきっかけにもなったチャッピーなど、ロボのデザインも最高。おそらく影響を受けているであろうロボコップ感もあり見ていて面白かったです。ムースなんかモロ、ロボコップに出ていたアイツですからね。
愛を知り自我を持ったロボモノとしてもホラーとしても面白い良い作品でした。ぜひご覧ください。
もうちょっとグロがあっても良かったけどね。
個人的には隠れた名作〜❤️
個人的な好みとしてはかなりツボにハマった作品です。
そもそもブレードランナーもそうですが、この様な「私を私自身にしている要素って何?」をテーマにしたSF作品がどうやら私は好きな様です。
確かにね、展開としてちょっとご都合主義というか、チャッピーがいとも簡単に意識転送のプログラムをあんな普通のノートパソコンで解明しちゃうとかツッコミ所はなきにしもあらずですが、いいんですよ😊
チャッピーがギャングスター気取りの動きをするのがホントかわいいし、どんどん成長していく過程が結構丁寧に描かれていた所も好きですね👍あと同じニール・ブロムカンプ監督作品の第9地区と同じく単純なハッピーエンディングでは無い所も結構好みとしてはドンピシャです。
これを見るとホントに子供の成長には教育と環境が大事なんだなぁと思った次第です、フム🧐
Yo I’m Chappie. It’s so Cool, mother F○○ker!
永久保存版🙆♂️
単純ストーリーながらもテンポ良し
生命を弄ぶ。
映像センスと世界観
AIロボットへの期待と恐怖
とりあえずこの監督日本びいきなんだなーってことが作品の端々から感じ...
ロボット警官、いいな。いつかそんな時代が来るでしょうか。 人工知能...
AI が感情を持ったら・・・
みな同じ
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