皇帝のために
劇場公開日 2015年6月20日
解説
黒社会に身を投じた元野球選手の姿を描いた韓国アクションノワール。ファンは野球選手として将来を嘱望されていたが、野球賭博に絡んだスキャンダルに巻き込まれ、球界を追放されてしまう。そんなファンに興味を持った釜山最大規模の暴力団組織「皇帝キャピタル」のサンハは、部下たちの制止を振り払い、ファンを組織の一員に招き入れる。金が全てという闇の世界で、野心に溢れるファンが頭角を現していくが……。主人公ファンに「その怪物」のイ・ミンギ。サンハには「新しき世界」で人気を得たパク・ソンウン。
2014年製作/104分/R18+/韓国
原題:For the Emperor
配給:彩プロ
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2020年4月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
2014年の韓国ノワール。
野球賭博に関わり逮捕され、球界を追放されたファン。ある日ヤクザ連中といざこざを起こすが、それがきっかけで釜山最大ヤクザ組織“皇帝キャピタル”の代表サンハに気に入られ、裏社会で生きていく事に…。
失うものなどもう何も無いファン。
ならば、成すままに。
ヤクザ連中には因縁付けられ、
情婦と密かに関係を持ち、
サンハは勿論、組織の会長にも興味を持たれる。
腕っぷしが強く度胸もあり、頭も切れる。
みるみる頭角を現していく…。
つまらなくはない。つまらなくはないのだが…、いまいちインパクトに欠けた。
こういうアウトサイダーが裏社会の中でのし上がっていく様は、傑作『新しき世界』があったが、あちらに遠く及ばず。あちらは潜入捜査モノで、それに比較するのもこちらにとっては酷だが。
韓国ノワール十八番のバイオレンスや結構濃密なラブシーン。
でもこれ、平凡なストーリーや演出を埋め合わせているような気がした。
それでもアクションも『アジョシ』などにも及ばず。
唯一ラブシーンは、相手のパイオツを惜し気もなく見せ、ご馳走様だったけど。ボカシ入りだったけど。
キャラの魅力も今一つ薄い。
一見カッコいい“漢”のファンだが、どうもこう後一つ魅力に欠けるのだ。
裏社会で生きなくてはならなくなった決断、のし上がりながらもその悲哀、せっかく元野球選手でありながらそれらの描写は皆無と言っていいくらいで、描き不足感が。
『新しき世界』のファン・ジョンミン兄貴がそうであったように、こういう作品の場合、主人公の後ろ楯になるような人物が存在を発揮する。サンハがそうなのだが、一応それなりに旨味はある役柄なのだが…、こちらもそれを活かし切れず。何故サンハはファンを気に入ったのか…? 後に明かされるが、何だかそれが『MIB3』と被ってしまったのは私だけ…?
ラストも無情ではあるが、唐突感が否めなかった。
韓国ノワールは大好きだが…、
新しき傑作…にはならず。
野球賭博で捕まった選手が闇金にスカウトされる話。野球とヤクザが結構近いところにいるのは日本と変わらない。なぜかサッカーではそんなことにならない。濡れ場が直接的だけど、特に情緒はなし。なんだか女優も整形顏で、パクソンウンだけちょっと堂に入った感じ。元ヤクザの漁師をヒラメで殴りながら取り立てるのはなかなか良かった。皆バットで戦うのは、一昔前の香港映画っぽい。
2015年12月4日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
満足度 70点(100点満点中)
楽しめるが、どこか端折り感のある作品。
銃が出てこないのはなかなか変わっていてほとんど包丁だったりと痛々しいアクションシーンだし、性描写もそれなりに生々しいがR-18指定はちょっと大げさかな。
置いてけぼりにされた感覚がちょっとあったけど楽しめる韓国らしい作品だった。
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