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映画「サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ」 サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ
劇場公開日 2017年2月18日
解説
世界的なフラメンコアーティストを輩出した、スペイン・アンダルシア地方にあるサクロモンテ地区の歴史をひも解くドキュメンタリー。かつて迫害されたロマたちが集い、イスラムの文化と融合して独自の文化が形成されたサクロモンテ地区。洞窟で生活したロマたちによって洞窟フラメンコが生み出され、その情熱的な歌や踊りが世界を熱狂させる。しかし1963年、不世出のフラメンコダンサー、カルメン・アマヤの死去や、水害によって住む場所が失われるという悲劇がコミュニティを襲う。迫害や洞窟の破壊など、悲しい歴史を乗り越えて生きて来たダンサーや歌い手、ギタリストなどに取材し、世界でも重要とされるフラメンコ・コミュニティのルーツと記憶をたどる。
2014年製作/94分/G/スペイン
原題:Sacromonte, los sabios de la tribu
配給:アップリンク
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2022年8月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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フラメンコをロマ族独特の文化とするのは、違う気がする。踊りはトルコのベリーダンスに通じるところがあるし、哀愁を帯びたメロディーはポルトガルのファドにも似ている。だから、元々あった音楽文化を、この地に定着したロマ族が継承して、生活に取り込んで行ったと僕はみたい。タタタッタ複雑そうに見えて、リズムはこれだけに思えた。また、歌詞も日常の取るに足らない事が多いと思う。
勿論、ロマ族が差別されてきた事は確かだが、戦後、フランコやシナトラやオバマ夫人が、ここへ聞きに来た逸話が挿入されているが、なにかまゆつばに聞こえた。ロマ族がフランコなど絶対に許さないと思えるが。
フラメンコと少し違うが、ジプシー・キングスがいるが、彼等はロマ族だけれども、フランス人だ。また、パコ・デ・ルシアやアル・ディ・メオラはロマ族とは無縁だと記憶する。ある意味、フラメンコをスペインの代表的音楽文化としたのは、まゆつばに思える。
2020年2月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
スペインアンダルシアを夏に旅した時に、気温が48℃晴天の日々が続いたのですが、刺す様な太陽の光の地アンダルシアの気候とフラメンコがとても良くあっていました。汗ばんだ肌にちょうど心地よいというか。クストリッツァの作品で観るジプシー音楽も良いのですが、それとはまた全然違っていて、ロマの音楽的才能の血筋を観ていると凄いとしか言いようがありません。
2018年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
記録映画でもあり、フラメンコを楽しめる映画でもあります。
グラナダ近郊のサクロメント地区はフラメンコの聖地ともいうべき
地区のようで、迫害を受けたロマが洞窟の中で脈々とフラメンコを
踊り継いできました。
その最盛期と水害後の衰退と復興の全てを、
当時を知る踊り手、歌い手などのインタビューと
実際の踊りとを組み合わせながら追って行きます。
お年寄りが踊るフラメンコにはやっぱり味があるというか、
深みがあるというか、人生を感じます。
青年のフラメンコは圧倒的な力強さとキレ。
若い人のフラメンコにも勢いがありますね。
全ての世代に踊り継がれるフラメンコの懐の広さを
感じました。
記録映画の側面もあって展開が緩やかなので、
途中ちょっと飽きてしまいましたが、
色々勉強になったし、いろんなタイプのフラメンコをみれて
よかったです。
2017年4月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
フラメンコは音楽でも踊りでもなく、それらを包括した文化なんだろうなぁと思っていましたが、やっぱりそうだったな、と感じられたドキュメンタリー。
1963年以前の日常について、学校教育を受けていない・フラメンコで安い日銭を稼ぐなどの話が、老アーティストたちによって語られる。フラメンコが持つ近代化以前の呪術的でありながら郷愁的でもある響きは、やはりこのような世界から生まれたのだなと実感できました。
この作品だけを観ると、フラメンコとはこのような狭く保守的なものだ、と思えてしまう。しかし、2016年に公開されたパコ・デ・ルシアのドキュメンタリーでは、様々な音楽を吸収しながらフラメンコの音楽を発展させて行った軌跡が描かれている。
このような相反する価値観を内包しているフラメンコは、それだけ懐が深く幅広い芸術であり文化なのだなと理解できます。
あと、やはり歌がいいですね。エンディングに流れる、ポエトリーリーディングを交えた歌がとても素晴らしかった。
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