セルのレビュー・感想・評価
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題名は「携帯電話」と「細胞」のダブルミーニング
原題「Cell」をカナにしただけ。思い切ったと評価すべきか、工夫がないと嘆くべきか。まあ、刊行済みの小説の邦題に倣うしかなかったのかもしれないが。
ともあれ、携帯からの怪音波で人間がゾンビ化するという点が新趣向。アンデッドになった彼らは自らの意志を失い、大いなる存在の一部、つまり細胞のようになってしまう。ロメロの「ゾンビ」が郊外ショッピングモールにたむろする人々に象徴される大量消費社会の風刺だったように、「セル」もスマホ依存症の現代人のカリカチュアだ。
エンディングには意表を突かれたが、「ミスト」のような圧倒的衝撃はない。S・キング原作映画の定番的な仕掛けではあるが。
「エスター」の怪演が忘れられない女優、イザベル・ファーマンが出演しているが、ごく真っ当な役で肩透かしを食わされた。先入観はいかんと反省。
視聴後に逆算してみるとシナリオの妙を感じた
スティーブン・キング原作のミストに近いプロットで、どうしてもミストを思い起こしてしまいながら視聴。
携帯電話、とりわけスマートフォンが我々の生活の一部となり、その占有する領域の多さからこの映画の展開は背筋が冷えるものがある。
携帯電話嫌いのキングの嫌悪感が発端になった作品なのだとしたら、彼の携帯電話への忌々しさがこの映画には詰まっているのかもしれない。
導入からそう時間も立たないうちにパニックが起こり、テンポが良いどころか急速すぎる展開。
そんな中、主人公と彼と出会った仲間たちは実に的確に、時に冷徹になりながらも逃げおおせていく。
通れない道路も上手いこと生贄になるバイク乗りが来たり、
銃を取り揃えているお宅を発見したり、
ゾンビたちをとてもよく観測して分析して仮説を立てたり、
なんでも上手くいきすぎていてあまり緊張感がない。
途中途中であわや、という展開もあるのだけど、何となく用意されたものっぽいので緊張感には繋がらない。
観終わってみて、ラストのシーンから逆算した時に”なんで上手くいきすぎていたのか”が個人的には腑に落ちたのだけど、だからといって映画体験がめちゃくちゃ良くなるほどの効果は無かったかな…
状況の呑み込みが早い!
携帯で感染するという新しいタイプのゾンビもの。展開はそこいらのゾンビものとあまり変わらない。「携帯で感染」「夜眠っている間にアップデート」「声を使っても感染できる」など携帯人の新奇な特性を主人公たちがあっという間に受け入れて対応できるから展開が速くてよろしい(褒めてない)。
もともとS.キングものってあまり好きじゃなかったのでした。相当数観てるけど、好きなのはスタンド・バイ・ミーくらいかなあ。シャイニングもショーシャンクもそれほど好きじゃない。
脚本が…。
設定は悪くないのですが、脚本が酷いですね。
原作者であるスティーブン・キングが手掛けたとの事ですが、小説家としては凄くても映画の脚本家としては微妙なのか、意図が監督に伝わってなかったのか、どうしてこうなったのでしょうね?
各シーンの繋がりに唐突感が有りますし、登場人物の心理状態の描き方が下手なので、かなりちぐはぐな感じがします。
そして、あのラスト。
いろいろ解釈出来そうですが、視聴者に丸投げとも取れなくもないですよね。
スマホに依存する世の中に対しての警鐘ー伝えたい事はしっかり伝わってきましたし、発想もキャストも悪くないだけに勿体無い作品でした。
ゾンビ映画だったのね、しかもキング原作
スタートから10分は文句なしに面白い。観客を未知の恐怖に誘ってくれます。
原作と脚本にキングがクレジットされている以上は、ストーリー展開(特にラストのアレ)に責任を持つという保証のようなものだろうと思います。毎回裏切られてばかりですが。
「IT~それが見えたらおしまい」で、久々にその真価を発揮したスティーブン・キングもの。その余波で「ダーク・タワー」まで映画化され、ずいぶんキング作品に対するハードルが上がっていると思います。大風呂敷を拡げては、チープトリックにがっかりのパターンは今回も。。。と言いたいところですが、これはこれで頑張っていると思います。
映画と小説は違う。という大原則をふまえたうえで、主人公が何ひとつ確証のないまま世界に翻弄され、間違っているかもしれない風説に踊らされることなく真相にたどり着くという都合の良さは、映画ならではでしょう。
そもそもゾンビ映画は見ようと思わないのですが、この映画はやられました。見せてくれました。キングが味付けしたらゾンビ映画はこうなるという面白さはあると思います。
例えば、
・どうしてケータイの電波が人体に影響したのか。
・通話中の人だけが暴徒化したのか。
・正常な人間を見分ける手段は。
・勝手にゾンビ化した人間を殺していい道理は。
・ケータイの影響下に比較的いないであろう老人と子供がいない。
・「感染」「上書き」させたほうが楽なのに殺し合う理由は。
・やっぱり銃を持つものが勝つアメリカ人的な価値観。
・何の根拠もないのに、解決を求めて旅をする主人公たち。
他にもたくさんありますが、多くのゾンビ映画につきものの、矛盾点は、この映画でも解決されないままです。むしろ、低予算で、手っ取り早く名を売りたかったら、ゾンビ映画という図式がいつになっても払しょくされないものかと思います。「ウォーキングデッド」にすら、ハマることが出来なかった私ですが、この映画は一味違いました。
ラストがあんな風だから、たぶん☆一個分損してると思います。
2018.2.14
スティーブンキングだからと言って....
やはり最後のオチが。スティーブンキングって結構最後のオチ適当な映画多いような。ミストとか。
最後ゾンビがグルグルランニング映像が衝撃的だったのに内容のオチがあれかよって感じ。もんもんとするは。小説の方はどうなんだろ?そっちが気になる。
映画館で見なくてよかった
ゾンビ映画としてはまあよくある感じだけどゾンビが進化していくのは面白かったし怖かった
最後の大量のゾンビたちが電波塔をグルグル回るシーンは圧巻だった
最後までなぜ携帯電話によってゾンビ化したのかもよくわからなかったしモヤモヤが残る作品
バッドエンドは救いようがなくて、自分はあまり好きじゃないことが判明した
スティーヴン・キングってもっとすごい監督じゃないのか
携帯電話依存の現代社会への何かのメッセージ?
スティーブンキングの小説の映画化に惹きつけられて、見ちゃったけど、結構退屈でした。携帯電話を使用したら、凶暴化するって発想が、良いのやら、悪いのやら、よく分かりませんでした。携帯電話に依存してる私達に何かのメッセージかも⁉︎(考えすぎか) そんな点は、工夫があったけど。あとは、ただのゾンビ世界のサバイバル映画でした。豪華なキャストも、スティーブンキングの映画だから、出演したのかね?
不完全。携帯ゾンビ。電磁波でおかしくなる。そういう喩えだとか陰謀論...
不完全。携帯ゾンビ。電磁波でおかしくなる。そういう喩えだとか陰謀論とかを伝えようとしているのかもしれないけれど伝わらない内容。わからない部分が多すぎる。
謎過ぎる(笑)
最初のうちは良かったんだけど、時間を追うごとに「???」な感覚に…。
如何に、世の中の人達は 携帯依存症に陥っているのか…その事と、依存する余りゾンビの様に感情を失っていく…とでも言いたいのかと思ったけど、そうでもなさそうだしなぁ。
携帯電話を使ったテロ…でもなさそうだし。
主人公と、主人公の描くコミックスのキャラとかの繋がりがイマイチ良く解らなかった。
最後も謎過ぎて理解不能(笑)。
ずっとスルーしてたけど、やっぱり観なくても良かったかな〜…、でも観なきゃ判らないしなぁ〜って(笑)。
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自宅にて鑑賞。携帯電話で感染するゾンビものロードムービー。原作者S.キング自ら(共同)脚本を手掛け、『パラノーマル・アクティビティ2('10)』のT.ウィリアムズが監督を務める。開始早々、唐突に巻き込まれるカタストロフィが、テンポ良く展開・進行する。デジタルなゾンビと云う設定はユニークだが、何より女優陣が魅力的に描かれており、“トム・マッコート”のS.L.ジャクソンは相変わらず頼りになる。ただ画的に閑散とした荒れた街並みに群れで彷徨う感染者達と最近よく見掛けるものが多く、目新しさは無い。60/100点。
・携帯を介し、一旦感染してしまうと、一応に闘争心が増し残虐になるだけで、そこに何らかの感染者側の目的意識があればもっと良かったかもしれない。
・何かに操られ、意思を奪われた民衆が大挙する様、古くは何度もリメイクされ、S.キング自身が影響も受けたと云う『ボディ・スナッチャー/恐怖の街('56)』が挙げられるし、やはりリメイクを繰り返す『惑星アドベンチャー/スペース・モンスター襲来!('53)』等、枚挙に遑が無いが、他にもS.キングの商売敵ではD.R.クーンツの『ストレンジャーズ』辺りも類似作と呼べると思う。
・『1408号室('07)』の支配人“ジェラルド・オリン”役に次ぎS.キングとは二度目のタッグとなるS.L.ジャクソンが演じた“トム・マッコート”とJ.マイケルの"Raggedy Man(赤いフードを被った男)"、原作版のキャラクターとは白人と黒人が入れ替わっている。亦“クレイ・リデル ”のJ.キューザックは(共同)製作総指揮も兼ねたが、S.キングとは『スタンド・バイ・ミー('86)』の“デニー・ラチャンス”役、『1408号室('07)』の“マイク・エンズリン”役と三度目のコンビとなる。
・当初、E.ロスが名乗りを上げ、シナリオのリライトに着手したが、途中で辞退してしまった。これについて製作側は、考え方やアプローチの相違による為、やむなく袂を分かつに至ったとコメントした。
・冒頭、空港において、マンチェスター行3598便の搭乗口が"A6"ゲートに変更になったとのアナウンスが聴き取れる──"A6"は、S.キングの代表作『ザ・スタンド('94・TV用ムービー)』に登場する“スーパーフルー”や“チューブネック”とも呼ばれるウイルスのコードネームの一つである。亦ロザンジェルス行1408便は……との案内もあり、こちらもS.キング原作の『1408号室('07)』からの引用だと思われる。
・S.キングによると、'09年には本作の戯作化を書き上げており、この際に評判が悪かった原作版のラストを本作の様に変更したのだと云う。“TR-90”に在る“カシュワク(Kashwak)”はS.キング原作の『骨の袋('11・TV用ムービー)』にも登場する。
・エンドロール時のコピーライト表記では2014年になっており、製作は少なくとも'14年中には終了、本篇はその時点で完成していた。'15年12月に(共同)製作総指揮のJ.キューザックとS.キングが配給・配信会社についてトラブルがあり、リリースが暗礁に乗り上げているとTwitter上で明かした。その後、Saban Films社が配給権を買い取り、その約一箇月後の'16年4月26日、遂にトレーラー公開に至る迄漕ぎ着けた。
・鑑賞日:2017年10月28日(土)
キング初心者は観るべからず
結論から言います。キングの原作を知らない人、映画がおもしろいと思ったことのない人は絶対観てはいけません。そもそも誰にもおすすめはしませんが笑
キング原作の作品にはお決まりとなってますが、原作を台無しにした駄作です。
Cellのいいところは、ウィルスでもなんでもなく、携帯がひとをおかしくするというところ。電波が人体に及ぼす影響は現実世界でもわかっておらず、いやにリアルなことです。と、僕は思ってます。
だけど、映像化しちゃうとただのゾンビ映画。時期も悪かった。ゾンビものが出つくしたこの時期に観てると「ウォーキング・デッド」やら「ストレイン」やらがちらついて、パクりにしか見えなかった。
そしてあのラストはなんだったんだ。クソ映画じゃないか。
なんのこっちゃ
よくあるゾンビ映画の設定にある「噛まれたら感染する」とかではない点に最初は新鮮さを感じた。
が、結局中盤から同じように感染行動に走り出す敵に失望。
理由も解らぬバッドエンドじゃあ消化不良も甚だしい。
名俳優2人を活用出来てない脚本にガッカリ。
時間が経つほどつまらなくなって行く
つまらなかった。
自分がもうゾンビ物はいいやと思ってるからかもしれないけど、それにしても驚きがなくゾンビより眠気に襲われた。
主要人物の主要性が見当たらず、何故こいつが仲間なんだ?って感じだし、無意味に死んで無意味に新しい仲間が増えたりして、だんだんどうでもよくなって来た。
サミュエルのサミュエルらしさもあまり出ずに別れるし、キャラクターに会いがないと感じた。
ラストのゾンビの行進にネバーウォークアローンを合わせて流すとか狂ってんな、と思った。
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