母と暮せばのレビュー・感想・評価
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母と息子の本音。
井上ひさしの名作『父と暮せば』は2004年黒木和雄の映画版で観た。
それと対をなす『母と暮せば』構想の遺志を山田洋次が引き継いだ
という本作。作りは似ているが印象はまったく違う。山田監督その
ままらしさが出ており戦争体験への描写も強い。やたら台詞が多く、
その辺りは戯曲っぽいものの、やはりそうなるかといったラストで
子供の頃よく聞かされていた言い伝えを思い出し納得してしまった。
亡くなった人が枕元に立ったらそれはお迎えが近づいたということ。
突然、母・吉永小百合の前に現れた次男の亡霊。楽しい話や想い出に
花を咲かせる二人は、婚約者だった恋人の未来を案ずるようになる。
いつまでも息子の死を受け入れない母親と、未来を捨ててしまおうと
する婚約者の女性、戦争の傷跡をこれでもかと見せつけてくれるが
どんな死に方にせよ、遺された遺族は生きていかなければならない。
辛くても悲しくても前へ歩かなければ。父親の応援で恋を成就させ
ようとした父と~に対し、今作は義母の悲劇を一心に背負い続ける
恋人が気の毒にすら思う。が、時は流れ…彼女も幸せを掴み始める。
親からの言葉として印象的なのは彼女の同僚の母親と、親密にして
きた義母の両方から放たれた「何であんたが助かって、うちの子が
死ななきゃならなかったの!」である。これは辛いけど親の本音だ。
罪のない人間が片や死に片や生き残る、この理不尽は説明できない。
もう少し映画的な「間」を用いて三人の心情を観てみたかった作品だ。
(ニノは飄々として役にピッタリ。まさにお「坊っちゃん」に見える)
最高!
吉永さんと二宮くんの雰囲気が素敵
冒頭の白黒での描写は実際の映像とマッチしていて、いい演出だと思いました。
原爆というと、キノコ雲がデカデカと描かれる事が多いですが本作はキノコ雲が出てこなかった。
キノコ雲という大きなものではなく、手のひらサイズのインクのガラス瓶。
これだけで一瞬で全てのものが焼き尽くされたんだなと思わせてくれました。
このシーンは印象的でしたね。
役者としての二宮くんは結構好きな方なんですが、この作品では、より表情が豊かな演技をしてるなと思いました。
お母さんに、お父さんに告げ口するよって、意地悪く言う二宮くんと、少し慌ててる吉永さんが凄く仲の良い親子という感じがして、このシーンは好きですね。
少し心残りなのは母の前だけでなく、町子の前にも現れて話しかけて欲しかったな。
伸子はキリスト教徒として描かれていましたがエンディングが、ちょっとそのテイストが強かったので少し違和感ありました。
でも、短いシーンでも名優が脇を固めてて見応えありましたし、親子の絆に目も潤みました。
涙だけじゃなくて、鼻水ちゃんぽんとか面白さや戦争の怖さとか色んな感情が描かれてるのが良かったです。
古い街並みに田舎にありそうな昔ながらの家、レコードとか少し洋風なテイストもあって、ジブリに出てきそうな風景でファンタジー要素も大きかったのでアニメにしても面白いんじゃないかと思いました。
悲しすぎる
悲しい話しだった。アメリカ人にもみてほしい。お母さんが、この世から去る映像はどうしてもチャチくなってしまうのは仕方ないとして、この終り方は悲しい。けど、いい映画だった。
よかった
すばらしい映画です
母子の愛情がメインテーマではありますが、私は、なくなった青年の恋人との決別に涙しました。「紙屋悦子の青春」を思い出しました。
青年は、最初、彼女との別れを認めることができなかった、、、しかし、母は彼女の幸福の大切さを説得します。そして、青年は最後に叫びます。「原爆で亡くなった何万人の人々に代わって、町子(彼女の名)は、幸福になってほしい!!」と。
そして、願い通り、彼女は同僚の戦争帰りの好青年と婚約します。三年間、母に寄り添い続けてきた彼女に、結婚を勧めながらも、いざ、その報告を聞くと、喜びながらも、がっくり力を落とす母。
その母も、死の間際、「あなたと町子が反対であったら!」と思わず吐露します。息子にたしなめられ、我にかえる母。この母の心情はいかばかりであったか。
タイトルロールも感動的でした。
「私たちの変わりに、幸あれかし!」
言葉には出されませんでしたが、そのメッセージが心に伝わってきました。
新年最初に良い映画を観ることができました。彼らのメッセージをしっかり受け止め、今年はより一層、力強く生きていきたいと思います
涙が止まらない
素晴らしい
泣けました(;o;)
二宮君の演技力では物足りないくらいの吉永小百合さんの表現力は流石!
悲しい話かと思ったら凄く前向きなストーリーは山田洋次監督も見事。
私のイチオシシーン。最後の最後に泣かせてくれました。
別れ(死)は悲しいものだと思わせながらも、それが『人生』と思わせてくれる。
加藤健一さんの泣き崩れるシーンで号泣しましたm(。≧Д≦。)m
終わった後、涙を拭いてトイレに行ったら周りの人も小便しながら鼻水ズルズルいわせてました(笑)
ファンタジーってネバーエンディングストーリーみたいな映画だけじゃなく、こういうのが日本のファンタジーだって思える作品でした。
黒木華 良かった。
旦那さんと長男は…?
素晴らしかったのは原爆が落ちたシーン。
あんなふうに、本当に突然、あっという間もなかったのだと…
ただ、全体的に誰に感情移入すべきなのかはっきりせず、なんとなく消化不良な感じでした。
前半は愛する人を失った人、愛する人を残して死んでしまった人の悲しみや葛藤がよく表現されていて、涙が出ました。
けれど後半は、展開が早いというか心変わりが唐突というか…
町子が浩二への想いと現実と新しい恋とで揺れ悩む姿を見せてくれていたらよかったのに、と思います。
っていうか、母親のもとに現れることができるのに、なぜ町子のところに行かないのか。自分で本人に言えよ!ママを頼るなよマザコン!!
そして、せめて最期は、旦那さんと長男も待っていて、家族全員やっと一緒にいられるようになったね的な演出にできなかったものでしょうかね。
なにゆえ次男だけなのか…
過度な母子の愛情が狂気的に見えてしまうラストでした。
母子で抱き合ってバージンロードとか気持ち悪いよ!
あと、最初からなんとなーく違和感があるのは、
70代の吉永さんが母親役だから?
吉永さんと二宮さんの年齢差が親子くらいであっても、学生の母親が70代ってことはないですもんね…
吉永さゆりさんはお綺麗でしたけど、実年齢からあまりにもかけ離れた配役は老いを際立たせて、ちょっとかわいそうな気がしました。
号泣
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