「酷過ぎる」シン・ゴジラ mikoさんの映画レビュー(感想・評価)
酷過ぎる
恐らく評価している人は凄くピュアな人だと思う。
商業戦略に乗せられ易い人がこんなに沢山いるとは思わなかった。
一番ビックリしたのは遠近感や立体感が無い画の数々。
これはアニメやゲーム世代の方の特徴ですか?
カメラワークが酷すぎます。
最低限の基本が分かっている学生なら絶対にあの様な撮り方をしないだろうという撮り方です。
私はフィルムの時代にスチール写真を撮っていました。
首から上を画面のど真ん中に収まるように真正面から撮る事は絶対にしません。
映像も一緒だと思いますよ。
つまりど素人が取説読んでカメラ動かしてるのかな?と疑われても仕方が無い撮り方だと思いました。
カメラの役割は一番大きいと思う。
例えば、ゆっくりと左右に動かすとゆっくりとした視線に見えるし、突然止まるとそこに重要なポイントがある様に見えます。
驚異的な物を撮るなら、おどろおどろしい曲と共にゆっくりと下から上に見上げる視線があれば迫力が増すでしょう?
ズームで撮るならスローで使って欲しいと思う。
一つ一つの撮影に意味を持たせて欲しいと思います。
編集雑が過ぎます。
燦々とした太陽の元で全体を真横から撮るよりも薄暗いバックで鋭い目やざらついた皮膚、爪などを際立たせた方が一層怖さが増すし、どんな生き物なのか?と想像を掻き立てられませんか?
スピード感が無いのは映像に『メリハリ』が無いからです。
観る側の目が疲れない工夫もなされてない。
無駄なカットが多過ぎてポンポンと画が動く為に全体が定まっていないと思います。
あの様な大きな生き物が動けば、当然周辺の道や建物はうねりや振動があるはずですが、なぜ表現されていないのですか?
この映画の嫌いなことはいくつ書いても全く問題ありません。だってそうゆう場所ですし。それについてとやかく言う人もおかしいです。
でも、この映画を評価している人を否定するのはあまり良いこととは思えません。それぞれの価値観があり、正解の評価なんてそもそもないものなんですから。
自分はコレが良かった、アレが悪かった。それで良いんですよ!
カメラワークだけで作品の良し悪しが決まるのですが?基礎などは大事だとは思いますが、皆が皆同じ手法だったら飽きられると思いませんか?エヴァンゲリオンがヒットしたのは今までにない演出だったり世界観がウケたというのが一つの、そして大きな要因だったと思います。 シン・ゴジラはまたそれをやってのけたんだと思いますよ。
観客全員がとは言いませんが、あなたこそが基礎を大事にするピュアな人間であって、庵野監督や観客は寧ろ逆なのでは?(笑)
上から目線で商業戦略に乗せられ易い人たちなどと観てきた人に失礼な言い方をするのはどうかと思いますよ。
カメラワークが良いから面白いというわけではないとおもいます。
商業戦略に乗せられて劇場に足を運ぶ人はおおいかもしれませんが、商業戦略に乗せられて面白いと思う人は少ないと思います。
なんだかんだ言って面白いと思う人が多かったのでは?
自分はシン・ゴジラに激しく影響されたのですが、「俺のシンゴジがこんなに受けるわけがない」とも思うので、否定コメントを見ると安心します、
自分にとってのシン・ゴジラは存在論的なテーマに見えました、でも面白くないと言う意見もわかります、そうだろうなと思います。