「良く出来てはいる」信長協奏曲(ノブナガコンツェルト) はち公さんの映画レビュー(感想・評価)
良く出来てはいる
一昨年にヒットしたドラマの続編です。
明智光秀の前半生が不詳な事を利用しての影武者設定や、信長の通称”三郎”を現代人である主人公の名前とする(これは影武者徳川家康なんかでも使っている手法ではありますが…)など、歴史物としては割と上手く出来ている本作ではあります。
考証的な部分は結構ぐちゃぐちゃ感もあるので、気軽に見れば良いのですが…
…ドラマを真面目に見ていたわけではない人間にとって、誰が誰を演じているのかが、すぐには解らない訳です。
名前を呼ばれないキャラは見せ場がないんだと言われてしまえばそれまでなのですが、織田家の重臣くらい最初に復習させて欲しかったと思います。
あと、現代日本人で本能寺の変を知らないってどうなの?という所は百歩譲ったとして、予告にもある通り冒頭で「歴史の教科書」を見てその事実を知る訳です。
が、金ヶ崎の退き口が載っていて、信長が具体的にいつどこで死ぬかを明示していない教科書ってあり得るのでしょうか?
松永秀久の死なんかは載っていない可能性もありますが…
驚愕のラストと言いながらも、本能寺の変は本作の設定からすればそうなるよね、ってのは予想の範囲ですし。
ケーキは面白かったですが、唐突に本能寺が出てくるのは違和感ありで。
あれだけ人間くさい信長が、自ら刀を振るって味方と戦っちゃいかんだろうとも思う訳で。何とかならなかったのか。
最後は…まあ、最終回って事で。
信長協奏曲なので順当だと言われればそれまでなんですが、後の歴史を知る現代人としては、そこでその結論になっちゃうのは違うような……。
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