怒りのレビュー・感想・評価
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序盤、3人の似た顔の人が並列に進んでると理解できなかったから、顔を...
序盤、3人の似た顔の人が並列に進んでると理解できなかったから、顔を覚えられない人は微妙かもしれない。
同性愛を扱うので偏見や差別に対して理解のある話しなのかと思っていたら、「米兵はこわい」というステレオタイプを印象づける演出があったので萎えた。
途中ダレた感じがしたのは緩急がなかったからか、140分と長かったからか。
複雑…
観て良かった!でも二度と観たくない。東京、千葉、沖縄のどのパートもグサグサくるシーンばかりで見終わったらぐったり。こんな心抉ってくる映画はもう観たくない。泉のレイプシーンは生々しくて特に辛かった。
信じるって難しい。また同じように疑うのも難しい。信じきれなかった東京、千葉のそれぞれと疑わなかった沖縄のそれぞれ。せめて田代と愛子は救われて欲しい。直人は最後に救われたと信じたい。
登場人物みんなが素晴らしい演技で下手な役者がいなかったからこそできた映画だったと思いました。
特に宮崎あおいは圧巻!さすが!
妻夫木、綾野剛はホントは付き合ってるでしょ?!と言いたくなるくらい見事なイチャイチャっぷりで、綾野剛の最期を思って泣けた。
警戒心たっぷりなのにホントは信じてほしくてもがいてる松山ケンイチや娘を憐れむ渡辺謙も泣ける。森山未來のクズっぷりはホントにムカつく!でも、彼もまた世の中のレールから外れた悲しい人の1人なんだろうな。
ホントに濃い映画でした。
信じるとはなんぞや
とにかくキャストの豪華さ、演技の
上手さに脱帽!!
人と愛して、信じて、疑って
人間の感情の複雑さとか弱さ
とか色々考えさせられる。
最後はポロポロ泣いてしまった。
妻夫木聡と綾野剛の話は特に
切なかったな〜m(。>__<。)m
魅入ってしまう素敵な映画でした。
一人で観に行こう (女性は要注意かも)
レイプシーンが長いので要注意。他のレビューをみて、共感したので先に書いておきます。私は大丈夫でしたが。
この映画気になる人は一人で観に行くことをおすすめします。私だったら映画館出てから何を話していいか困ります。原作知っている同士ならいいのかもしれませんが。
人を信じるのは、その人を信じる(選んだ)自分を信じることかと思う時がある。(その人を選んだというと偉そうだが…。)だれかを疑うときは、エネルギーがいるというか、自分も失うものがある。
題名の怒りは相手に向かうものなのか自分自身に向かうものなのか。相手を信じて何かを失う人もいれば、信じられず何かを失う人もいる。
そんなことを鑑賞数時間後に考えてます。何をレビューに書けばよいのか、すぐにはまとまらなかった。最後に少し明るさが見えたのが救いだが、重い空気が終始漂う映画でした。
俳優陣の演技には大満足。渡辺謙の野暮ったさがなんとも言えない。ちゃんとかっこ良くない。疑われる三人も、俳優の名前が前に出てこないような演技でした。沖縄の男の子もこの豪華キャストに負けてなかった。
月刊バディをクレジットに見つけて、納得。妻夫木聡はやっぱりいい男。
原作知らないので、途中まで三人は時系列が違うだけで同一人物かとも思ってしまいました。原作はそれぞれのその後も書いてあるのかなぁ。上巻が、戻ってきたら読もう。
感動を求めているなら、見ない方がいいかなと思います。ハンカチの出番はなかった。これは考える映画。
これはまたすごい。 2016の邦画がはんぱない。 宮崎あおいも妻夫...
これはまたすごい。
2016の邦画がはんぱない。
宮崎あおいも妻夫木も広瀬すずも沖縄の男の子も役者まじですごい。
共感があるからえぐられる映画。
ただのひどい話じゃない。
2時間30分の間に映画を3本見ているよう
2時間30分の間に映画を3本見ているのかと思うほど、疲れた。
これは、2時間30の間にうまくまとまっていると言うのか、
どうせなら前後編にして4時間でと思うのかどちらかというと
私は後者。
映画の前に原作を読むことはあまりないのだが、「悪人」を見て気が変わり、原作を1晩で読んだ。
原作を読んだ印象は、「素晴らしい」の一言。人間と人間が1つの事件を軸にして、感情を奮い立たせる3つの物語を1つの小説にすることは難しかったろう。
映画ともなると、それ以上である。
私は試写会で本作を見たが、その前にみた予告編は素晴らしかった。まぁ、どの映画でも予告は素晴らしいが。と同時に、1本でどのように表現するのか疑問だった。
そして、試写会を見た。本当に疲れる物語。
殺しのシーンも、グロテスクな部分は無いし、ゲイのシーンもそこまでひどくない。これは悪人でもそう感じたが、
まず、圧倒的に説明が少ないと感じた。
3つの物語が始まる部分、私は原作を読んでいたのでわかったが、原作を読んでいない、予告も見ていない、なんて人は3つの物語が交差していることに気づくのに時間がかかったのではないかと思う。
ただ、それぞれの役者の演技は素晴らしかった。宮崎あおいの演技は折り紙つき。妻夫木もいつも通り素晴らしい。広瀬すずも、原作に合った通りの、心から怒りを叫ぶ演技。バラエティ番組で彼女を見ていると、なぜ、ここまで心が入った演技ができるのか疑問に思う。
演技で驚いたのは、綾野剛と森山未來。
綾野剛は最近、劇場で見すぎていたが、ゲイのシーンより、静かにしている彼の印象がこの映画では強く残り、普段のぶっ飛んだ演技とは一線を画していたため、とても記憶に残った。
森山未來も、自分が犯人だというのに、広瀬すずや、少年にうそをつく演技は、迫真。原作を知っている自分も騙されそうになった。
演技は素晴らしかったが、原作のすばらしさを生かし切れていないと感じた。説明が少なかったから。
特に、宮崎あおいの人柄や、広瀬すずのシーンが少なかったり、事件後のヒロインたちの感情がすごく薄れてしまったし、
一番残念なのが、ピエール滝たちの刑事が島に来なかったこと。
なぜ、最後の森山未來を殺すシーン。あそこをもっと、スクリーンで見たかった。
よって、前後編にしてほしかったというのが一番の印象。
演技は素晴らしいが、原作のポイントを押さえ切れていなかった。
吉田修一 x 李相日を楽しみにしてきたので、少し残念。
怒りと悲しみ、そして、愛と憎しみは表裏一体。人を信じることの大切さを描いたクロスオーバー型の群像劇。
東京八王子で発生した夫婦殺人事件。
顔写真付きで指名手配された犯人。
千葉、東京、沖縄を舞台に犯人に似た男と彼らに関わる人々のヒューマンミステリー群像劇。
『それでも、あなたを信じたい。』
この映画のキャッチフレーズですが、お見事です。三者三様、恋人、友人、家族、愛の形はいろいろあります。この言葉の意味を込めた終盤の怒涛の展開にグッときました(ToT)
『フラガール』『悪人』『許されざる者』の李相日 監督の演出が見事、そして坂本龍一の音楽が映画の内容にピッタリで、さらに素晴らしい。
邦画部門、文句なし今年の一本です!
重圧なストーリーですがオススメです。
東京、千葉、沖縄の3地域で同時進行する「犯人は誰だ?」のミステリー...
東京、千葉、沖縄の3地域で同時進行する「犯人は誰だ?」のミステリー小説が映画化された作品。
綾乃、松山、森山の誰かなんだろうが(最後にわかる)途中演者の迫真の演技と、ミステリーにしてはストーリー性が低いことから犯人が誰かはどうでもよくなる。
この3人にはそれぞれパートナーがいて、ゲイの妻夫木、風俗あがりの宮崎、米兵レイプの広瀬。これら社会的背景に作者の訴え掛けを感じる。そして宮崎のお父ちゃんである世界の渡辺の演技が所々の要所を締めている。
ミステリー感覚で見るとハズレだろうが、日本を代表する演者の迫真の演技に焦点を絞れば楽しめる作品ではなかろうか。
完成度は高かった!共感はできなかった。
予告編も見ず、原作なども知らない事前知識0で鑑賞しました。
演者さん達の演技力も高く、画も綺麗。題材も重く深くて、薄っぺらい映画とは違って完成度は高かったように感じました。
私は映画を観る時、状況は違えど自分の体験に置き換えたりして共感しながら観て心を震わせたりするのですが、この映画にはその「共感できる部分」が少なく「よくできた映画だなー」と客観的に鑑賞する感じになってしまい心が震えるとこまでいかなかったです。なのでこのような評価になりました。
映画の楽しみ方は人それぞれですし映画の完成度は高かったので楽しみ方によってはすごく楽しめる映画なんじゃないかな?と思います。
それと、他の演者さんの方々が素晴らしかったせいもあると思いますが、広瀬すずさんがちょっと自分的には微妙だと思ってしまいました・・・こういう役はちょっと合わないんじゃないかと。もちろんとてもよかった部分もあるのですが、ところどころ「広瀬すず」が出てきてしまうように感じる部分があって悲壮感なのかなんなのか、圧倒的に「何かが足りなかった」ように感じてしまいました。大事な役なのでなおさらそう思ってしまったのかもしれません。すみません。。。同じ女性の宮崎あおいさんと比べてしまったのかもしれません。宮崎あおいさんすごかった。
怒り
最後まで展開が予想できない。
3つのストーリーが進行していて、それぞれの感情の変化に飽きることなく楽しめました。
ただ、指名手配の写真や、防犯カメラ映像があからさまに別人に仕立てていて意味が分かりませんでした。
人を信じることの難しさ、人を信じないことで何かを失う
考えさせられる映画、、
役者それぞれの感情がリアルすぎて口があくくらい見入った。
人を信じる、これがどれだけ難しくて、どれだけ大切なものかを感じました。
観終わってぐったり
劇場を後にしてしばらくこの作品のことしか考えられなくなっていました。
この上ないくらい『怒り』にのめり込んでいました。
タイトルがタイトルなので、登場人物たちが何に怒っているのか、みたいな視点で観ようとしましたが、そんな客観性も持てなくなるくらい心が締めつけられ苦しくなりました。
そして映画が終わる頃には同じ怒りを感じ、悲しみを感じていました。
ネタバレは避けて書きますが、明かされる犯人の実像は救いようのないクソです。
その事実がまたどうしようもなく重くのしかかる。
その人を信じていたのに、残酷な形で裏切られてしまったのにまだ信じようとする側の姿もとてもつらいです。
この作品を通して社会にはどうしようもない奴もいるとか、親切が何の価値にもならないとか、そういうのがメッセージとして発信されてるとは思わないし、受取ろうとも思いません。
ただ、信じることの怖さや疑うことの罪深さ、疑ってしまうことへの憤り、そして何より信じたい人を疑ったとしても信じていたいということははっきり感じました。
別の場所で起きている3つのストーリーが様々なリンクポイントを通して行ったり来たりする編集の巧みさも手伝って、違う人々の話なのにとても重なって見えました。
そういったことものめり込める要素の1つではないかと思います。
本来であれば5つ星でも何の不満もない作品なのですが、0.5だけ欠けたのは途中、スクリーンから目を逸らせてしまった僕の心の弱さです。
素晴らしかった。
言葉にできない「怒り」
社会的弱者の諦めることしかできない憤り=「怒り」を、容疑者3人をめぐる人間関係で描いている作品。
冒頭で起きた事件は社会的弱者の抱える「怒り」が表出したにすぎない。
山神がただサイコパスだから起きた事件では、ない。
そこには言葉にできない「怒り」があった。
風俗店で働いていた女
米兵にレイプされた女
「男はどれだけ女とやろうが、ヒモになろうがなんだっていい、けど女は…」
渡辺謙演じる父の言葉が、女性も社会的弱者であることを思いしらせている。
だから、広瀬すず演じる泉は「誰にも言わないで」と言うしかない。諦めることしかできない。
マスコミと警察に対するアンチテーゼ
テレビ番組を用い行われる大風呂敷を広げた公開捜査
その影響で登場人物たちは信じたい人を信じられなくなっていく。
信じたいと思えば思うほど、「もしかしたら殺人犯かもしれない」という疑いが募っていく。人を信じることの難しさ。
しかし実際の犯人はそんなテレビ番組とは関係のないところで発見され、マスコミに対する皮肉に思えた。
キャストの力強い演技が素晴らしく
映像美、映像演出も優れていて
映画を見終わったあと心に残り、今の日本について考えさせられる
とてもよい映画でした。
いずみちゃんとたつやくん:ミステリに不向きな私
1年前の事件と、新宿、千葉、沖縄に現れた素性不明の男と、彼らを取り巻く人々の群像ミステリー。
特に沖縄のパートに感情が揺さぶられたので、そこに特化した感想を。
千葉も新宿もよかったが。
渡辺謙も妻夫木聡も宮﨑あおいも良かった。もちろん素性のわからない3人、綾野剛、松山ケンイチ、特に森山未來が、すごかった。
そして何より、広瀬すずと佐久本宝が良かった。
いずみちゃんとたつやくんに、あかんよ、田中みたいな、屈託なく距離を縮めてきて、ずっと前から知ってたよみたいな空気を醸す大人は信用したらあかん、躊躇なく「いつでも味方になる」なんていう大人はあかん。理由はわからないけど、暗くて過去を語らず人を避ける人より、不自然に親しげなのがいちばん怖いっていう感覚が私にあって、私なら絶対近づかないよ、と思っていた。
でもそれは、34歳の私だから思うことで、16・7で、親や世界に思うところがあって、でも自分を上手く説明する言葉のない頃ならば、興味を惹かれたかもしれないと思った。そして田中みたいな人は、取り入りやすい人を見抜くのがうまいから、純粋で幼い2人を選んだんだと思う。
田中の怖い感じが、客の荷物ぶん投げからの民宿の厨房ぶっ壊しで露見し、言わんこっちゃないと思ったのに、まだ信じたいとすがってしまうたつやくんが悲しかった。
いずみちゃんがレイプされる原因を作ってしまったこと、現場で何もできずに震えるしかなかったこと、その罪の意識を、一緒に背負うよみたいに言ってくれた田中。嬉しかったんだろうな。だからあんなに民宿でむちゃくちゃ暴れた後でも、信じたい気持ちが残ってしまったんだろうな。そう思って胸が張り裂けそうになった。
田中がいずみちゃんの事件を見ていて助けなかったこと、あろう事かあざ笑っていたことが、許せなくて震えるたつやくんに、そこではさみ握って田中をさしたらあかんよ、田中の側に行ってしまうよ、きみはどんなに辛くてもそっちに行ってはダメだよと、語りかけたけれど、届くわけもなく。
結局たつやくんは田中を刺してしまった。
山神=田中だったことが、その後わかるんだけど、もうそんなんはどっちでもよくて。いずみちゃんとたつやくんが悲しくて、なんでこんな結末に!と憤慨した。
そしていずみちゃん。前途しかない若く美しい時代を、許せない暴力で粉々に打ち砕かれてしまったいずみちゃん。ひとつの救いもなく、たつやくんをも失い、怒りを絶叫にのせるしかない、いずみちゃん。
どうにか助けられなかったのか、どうしたらこんなことにならずに…見終わってからもずっと心に居座り、もやもやし続けるしかなかった。
モヤモヤに中で、私が出来ることを考えていて、それが言葉になってどうにか落ち着く事ができた。
もし、私が性暴力を目撃したら、相手が何人でも、つよそうで殺されそうでも、向かっていって犯人を写真に撮って、荷物なんかで殴って、血とか皮膚とか髪を証拠に押さえて、大声で叫ぶんだ。そして警察に電話するんだ。殴られても負けない。血が出ても怯まない。混乱する被害者を抱きしめて、あなたは悪くないよ、あなたの尊厳を回復するために、辛いけど警察に言おう、って説得しよう。そしてその戦いを絶対助け続けよう。被害者に自分もなるかもしれないから。私は彼女でもあるから。手よ、震えずにシャッターを切れ。声よ、震えずに飛べ。
そう頭で唱えて、なんとか落ち着き、眠る事ができた。
このように、私はいずみちゃんとたつやくんに、異常に肩入れをして、「怒り」を見終えた。
が、どう評価するものか、非常に迷った。
もちろん大作で力作で、見る価値のある作品である。
しかし、ミステリーという娯楽的様式に、疑問を感じてしまった。謎解きの面白さなんてなくても語れるじゃないかと。人を信じることの難しさ・脆さと、それを希求してやまない人間の悲しみを描いたのはわかった。ちゃんと味わえた。ただそれを最大公約数的味付けでなく、味わいたかった。
ミステリーにつくづく向いていない観客だ。
蛇足:ピエール瀧が弁当食ってる三浦貴大の前で、靴下を脱ぎ、それに憤慨して食事をやめるシーンが面白かった。
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