龍三と七人の子分たちのレビュー・感想・評価
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笑えて哀しい任侠映画
元893のおじいちゃん達がどうしようもないけど、現代社会での肩身の狭さが哀しく憎めない。台詞まわしが絶妙、敵陣乗り込んでツッコミ応酬がコントみたいで可笑しかった。 北野作品というより、ビートたけし作品みたいと思えば、中尾彬さんが同じ感想をパンフで語られていらした。敵役安田顕のキレっぷり悪演技も良い。 #日本語字幕上映有り
中尾彬さんの扱いが…
最高でした。 以前から藤竜也が好きで学生の頃は、藤さんが草刈正雄さんとのコンビでベイシティコップの真似をよくしたものです。 その藤さんの魅力と北野監督のエッセンスがmixされジジイって素敵すぎると言う素晴らしい世界を観せて頂きました。難点を付けるなら北野監督の演じる刑事がカッコ良すぎます(笑)
ゆるい任侠コメディ
オレオレ詐欺で騙されかけたかつてはヤクザだった主人公が、昔の仲間と再びヤクザを始めるのだが。さて。 明らかに世間ずれした、おジイさん達を、面白おかしく描いています。笑うポイントは沢山ありました。中尾彬の使い方に笑い、突っ込みどころ満載の展開。 しかし、全体的にゆるい。 話も中だるみしていたし、2時間は長く感じました。話の展開ははっきり言って、はちゃめちゃです。 北野笑いが好きかどうかですね。 やはり北野監督は、シリアスものを撮らせた方が外れは少ないのかな。
テーマ性にも共感するんだけど、芸人「ビートたけし」の滑り感がノイズに
暴対法以降に元ヤクザが暮らしにくくなった現代、オールドスクールな仁義と人情を持ったヤクザが半グレ&現代のコンプラが行き渡った社会に「喝だ!!!」と張さんばりに説教垂れるコメディー。 「抱腹絶倒」「あらゆる人にわかりやすい作品」という前情報と上記設定により、ひたすら笑える映画なんだろうなぁとハードルを上げすぎたのが問題だったのか、ギャグシーンが諸々ノイズになっってしまった。 現代社会で生活する上での生活を営む上でのヤクザ特有、高齢者特有のズレを笑いに転化しているようなのだが、あまり乗れなかった。 むしろノイズになってしまった。 おそらくそのズレこそ笑いにしつつもテーマとしており、「表面的なズレこそあれどヤクザだろうが、高齢者だろうが特殊な存在でなく、同じ人間だ。高齢者だろうが聖人君子ではなく、ヤクザだろうが普通の生活もある」「ガチガチの法律やコンプラの中で閉塞感があるような社会はつまらないし、それをすり抜ける小悪党みたいなやつの小物感には立腹だぜ!」みたいなことを言いたいのだろうと思う。 そのテーマを笑いで包むことはいいと思うのだが、残念ながらその笑いが微妙。 それぞれの笑いが悪いわけではなく、シリアスなたけし映画での笑いと違い、終始笑いを狙っている様になかなか乗れなかった… 僕個人とするとテーマと手段は悪くないのだが、その手段の中の笑いのアプローチがイケてなかったんだと思う。 大衆受けをここまで意識しなければ良作になった可能性もあり、残念。 ただ、クライマックスの決闘シーンの中尾彰のあのシーンに関してはたけしながらの毒を感じ、大爆笑でした。 やるならああいうのをガンガンやるべきかと。
シルバー世代なんて言わせないぞ!
シルバー世代=ゆったりおとなしく悠々自適に暮らしてる世代。そんな常識をよい意味で裏切ってくれる映画です。 龍三の何をやるにもぶれずに仁義を大切にする姿に笑わそうとしなくても自然な笑いを作り出してる辺りはさすが北野監督のなせる技だと思う。ただ、バスジャックして無理やりド派手?なカーアクションに持ち込んでしまっては残念ながら興醒です。もう少しベテラン俳優人の演技と雰囲気で最期まで演出して欲しかったなぁと個人的には思う。 噂程の爆笑の連続ではないけど、薄笑いの連続位はありますよ。お気楽に楽しめる娯楽映画です。どうぞご覧あれ。
中尾彬さんの使い方よ。。
年齢層の高い方々が多く、皆様ニコニコ笑顔で、こんなに笑いのおきる映画は久々。 多少の中だるみ感はあったが、終始楽しめるテンポはさすが北野映画。 ベテラン役者の方々の味、アウトレイジでも中尾さんの使い方がすごいなぁと思ったが、今回はまたまたブッ飛んだ扱い。いろんな意味で北野監督の凄さを見ました。 でもでもしかし、映画ファンには怒られるのを承知で、、お家観賞で充分。
コメディー
面白かったけど、一回観たらもう観ないな。 怖いものなんて無い若者をじじいに置き換えたら…みたいなコント的映画。 面白い撮り方をしてるところもあるし、何より大ベテランの俳優陣の演技が凄く良かった。 陳腐なコメディーではないし、アメリカ風のバカバカしいコメディーでもない。 映画監督としてだけではなく、コメディアンの北野武も感じられた。
笑いは上々、話はメチャクチャ。
「龍三と七人の子分たち」見ました。
この映画、とても面白かった。笑えた。
見る前にチラッとレビューを見たら、笑ってるのは年配だけって書いてあったが、僕は普通に笑いましたよ。笑いの部分は本当に面白かった。ただストーリーが酷いというか、ペラペラでした。
まずお笑いの部分は、主人公がジジイだけど強面元ヤクザという設定が上手く活かされてる。序盤の詐欺師と金の引き渡しをする場面とか、蕎麦屋でカップルとオッさんにからむ場面、競馬場の5:5の場面もそう。一番笑ったのは矢島健一さんが訪問販売に来て、奥の部屋でジジイ達と遭遇する場面。北野武監督作品ではお笑い要素ってたくさんあるけど、この場面みたいにスピード感があって捲し立てるようなテンポは珍しい気がする。あとはあれです、龍三の100歳の担任の先生とすれ違う所。本当にくだらないんだけど、話の流れと上手く絡んでるし、なんと言ってもあの100歳があの後どーなったかすごく気になるんですよ。お笑い出身の映画監督として、ここが北野武と他の監督の違う所だなとシミジミ思った。
お笑いは面白かったけど、ストーリーがビックリするぐらい酷い。まず待てど暮らせど何にも起きないし、ジジイ主導のスローペースが続くんです。所々で笑えるから耐えられたけど、これがアウトレイジ的なヤクザ映画だったら途中で席を立ってました。退屈になってしまった理由は、いくらなんでも話(ジジイの行動範囲)を広げ過ぎた。もうちょっと狭い世界の話でも良かったし、むしろそっちの方が元ヤクザで今はしみったれてる話としてはもっと笑えたはず。
ここは絶対不要だろ〜って場面や設定もかなり多い。一番目立つものだと、セスナ云々の下りと、ラストでバスの中に敵が1人紛れ込む所。この二つの場面は特に意味が分からないし、荒唐無稽な話がより際立つだけで、悪でしかない。これ以外にも首を傾げたくなる場面はたくさんある。ダーツに剃刀が刺さる所とか、いたる場所で拳銃をぶっ放すのもそう。ラスト付近で早撃ちのマックと京浜連合佐々木がオフィスで意味の分からない掛け合いをする場面も酷かった。まず何を言ってるのか分からないし、その掛け合いは結局はやりっぱなしで、なんのオチも付かなかったのは非常に残念。こーゆー悪ふざけを見ると、北野武がスターキャストを並べて本気でフザけたかったんだなって思いました。それはもちろん構わないけど、映画として作るならもう少し詰めて欲しかった。
カメラワークとか脇役の扱いを楽しめたのは最高。北野武映画の楽しみ方の一つはこれですからね。”間”の使い方は相変わらず絶妙でした。
北野武映画は相変わらずキャストが素晴らしいと再確認した。藤竜也さんはスゲーかっこいいのはもちろん、近藤正臣さんは凄かった。藤竜也さんと近藤正臣さんだけが本物の元ヤクザにしっかり見えました。勝村政信さん、萬田久子さん、安田顕さんも良かった。ビートたけしも良かったです。あのダラけたビートたけしの雰囲気が凄く合ってました。ビートたけし史上最上級のハマり具合ではないでしょうか?
総じて、かなり駄作に近いです。
笑いは上々、話がメチャクチャ。
半分づつ評価を分け合う印象です。
爺いヤクザの仁義をみせてやるぜ!
「タケちゃんも歳とったのかなぁ~」というのが率直な感想。 この映画は、引退した元ヤクザの爺さんたちが、若い詐欺師集団と対決するお話である。 主人公の龍三(藤竜也)は元ヤクザである。背中一面に彫り物がある。義理と人情、仁義を重んじる「体を張った」古いタイプのヤクザだ。久しぶりに昔の「兄弟分」を呼んで一杯やろうや、と思い立つ。まあ、ヤクザの老人会である。 龍三はある日、オレオレ詐欺にひっかかった。 どうやらこの詐欺グループ、元暴走族などの連中を巻き込んで、合法的な会社組織にしているようだ。立派なビルを借りて事務所を構え、ビジネスとして「オレオレ詐欺」の業務に、日夜いそしんでいる。 「俺たちのシマで、生意気な小僧がなにをしやがる」 龍三じいさんと、七人のヤクザ老人たちは、一致団結して、この詐欺師集団と対決しようとする。それを本作では、全編に渡り、コメディタッチで描いてゆくのである。 安直な世代論にするつもりはなかったのだろうが、本作において北野武監督は「イマドキの若いモン」の、小手先で器用に世の中を渡って行く「ずる賢さ」とか「したたかさ」とかが、もう、ハナについてしょうがなかったのだろう。そういう若い連中に一丁、文句を言ってやろう、もっと真正面にぶつかってみろ、というメッセージ性を僕は感じとってしまった。 ところで僕は以前、レンタカー屋さんで、車洗いのアルバイトをしていた時がある。店舗のスタッフは、店長を含め、皆若かった。春になると、店舗には新入社員が配属されてくる。その働きぶりを見ていたのが、入社数年目の、とある二十代女性スタッフ。休憩時間にタバコのけむりをプカァ~っとフカしながら、彼女が放った一言。 「近頃の若いモンは、全く……」 会社をリストラされた四十八歳、中年オヤジの僕は、その光景を「ふぅ~む」と眺めた。 若いモンには「若いモン」同士で、世代間ギャップがあるのだ。言い出したらきりがない。 まあ、この映画、一般受けはするんでしょうな、と僕は思う。 ただ「アウトレイジ」をすでに観た人が「あれはヨカッたな」とおもって本作を観ると、ちょっと肩透かしを食らうことは確かだ。 「アウトレイジ」は北野武監督の映画作家としての感覚、センス、切れ味の良さ。それを感じさせてくれる作品だった。いわゆる「エッジの効いたヤクザ映画」である。 本作はそれとは全くの別ジャンル、と考えたほうがイイ。あくまで本作は「娯楽映画」であり「コメディ映画」なのである。 にもかかわらず、北野武監督は、本人も意識しないうちに、作品の中にメッセージを込めてしまう。それは映画作家としての性分というか、いわゆる「業」のようなものではないかな? とおもってしまうのだ。 それは映画本編で描かれる、オレオレ詐欺集団の、手口のずる賢さなどに見て取れる。また、その若者たちが、どうしてそのような集団に組み込まれていったのか? その過程は本作では描かれていない。つまり、北野武監督は、本作に登場する若者について「親近感を抱いていない」という立場を取っている。 僕が感じた北野監督の「イマドキの若いモン」への反発、というのはそういうことだ。 それに比べて、藤竜也演じる龍三や、近藤正臣、中尾彬、などのメンツが演じる、爺さんヤクザたちの生態、性分。その「義理と人情と仁義」を重んじる古いタイプのヤクザたちへの哀愁。 「昔は良かったよなぁ~」という北野監督の、ため息とつぶやきを映画の裏側に見てしまうのである。まあ、スカッと楽しめる映画ではあり、クセはなくて、万人向きです。
中年には面白かった
映画館に行った時は中年の夫婦が多いと思いました。北野作品はやくざ系は見ませんが、往年の芸達者の人が出ていて、特に4月に近藤さんの舞台を見て、さすがだと思い見に行きました。確かにやくざは今どきではないけれど、今の犯罪をやりこめる爺さん軍団には楽しませてもらいました。笑いが止まらない。
彬とアトム。
正味111分がけっこう長く感じられた作品。
人気女性映画コメンテーターが番宣でかなり誉めまくっていて、
「もう笑っちゃって仕方ない」と言うのだが、私は今作のどこで
そんなに笑えたのか聞いてみたいくらいだった。ほぼ失笑状態。
わざと外しているのも狙っているのもなんとなく分かるが、
これだけの面子を使うんなら(いつどうなるかも分からないし?)
もっと派手に笑える痛快活劇に仕上げて良かったような気がする。
北野映画らしいと思うが、面白さで何の勢いも感じられなかった。
インタビューで龍三を演じた藤竜也が、監督はすぐ隠れちゃうし、
これでいいのかと不安で仕方なかったと言っていたけど、それが
画面にも顕れていた。いいのかなぁ?これで?という彼の表情が
どこか落ち着かなく(そこも狙いかもしれないが)安定していない。
ヤクザが不安なんだからこちとら観ている方はもっと不安だ^^;
「京浜連合」「一龍会」なんて如何にもなネームなのに、若手連合が
ほぼ皆して弱い。昔のやくざをナメんなよ。は大いに伝わるが、
この悪たれジジイ共を何とかしてやろうというところまで今時の
「自称ヤンチャ」たちは思わないのだろうか。突如惨殺するような
行為はできても、ジワジワと相手を追い詰めては恐怖に陥れる
心理作戦みたいなことはめっぽうニガテな様子で、面白くない。
相手にならない闘いを延々見せられても痛快対決にはならない。
堂にいったジジイ名優たちは慣れない役にもとっても楽しそうで、
(おそらく)監督の狙い通りに動いているのが分かるだけに惜しい。
彬とアトムはよく頑張りました。
(オレオレ詐欺は冒頭だけ。全員が騙されて復讐に燃えるのかと…)
笑える極道
主役 龍三親分役 藤竜也にここまでふざけた演技・格好させる?と観ていて驚きました。プロの俳優って或る意味スゲ~! プロ根性!プロに徹していると感心した。 はばかりのモキチ役 中尾彬をコテンパンにおもちゃにして笑えた。 大御所 俳優陣をここまで馬鹿にできるのは、流石北野監督でありビートたけしだからできる技でありアイディアだと芸人としての才能に感心した。 内容は、痛快で素直に楽しく笑えて楽しかった。 映画を観終わって何か小っちゃく幸せな気分になれる映画です。 観て素直に良かった。 人間、素直さが大切ですね。
映画館で見た。予想以上に観客の平均年齢の高さとその多さに一抹の不安...
映画館で見た。予想以上に観客の平均年齢の高さとその多さに一抹の不安を覚えた。そしてその不安は的中した。おばはんらの笑い声のでかさがあれほどこちらの映画を楽しもうとする行為の邪魔になるとは。100%じゃない環境で見たからなのか、観終わった時映画を見たという感じがしなかった。軽い笑いのコントの連続。コントだから全てがなんとなく嘘っぽい。あーこれも笑う事に飢えたババァ達のせいか。近藤正臣さんに愛嬌を感じ、安田顕さんも素敵だった。コントにも大笑いしたので★3つ。
若い時を知らないから大御所が、こんなコメディやりました的な振りが楽...
若い時を知らないから大御所が、こんなコメディやりました的な振りが楽しめなかったのが残念。でも、普通に楽しめた。安田さんがもっと弾けて欲しかったかな。
オススメ映画
最高に上手い俳優、音楽、カメラワーク、編集共に一流で良い映画だった。面白さだけでなく、哀しみに余韻が残る。藤竜也、ダンディーで素敵なまま変わらないなぁ。近藤正臣は、昔から大ファン!ハンサムで、マサ役も色気があり存在感は半端ない。中尾彬、この映画で「さすがっ」と大好きになった。下條アトムはやっぱり芸達者だなぁ。唸るほど上手い!
全210件中、101~120件目を表示