アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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戦争とは何か
美しく描きすぎ!だけど、最高!
最高の一つかも
戦地での緊張感、家族の前での強く優しい父親、一人心の奥に抱える傷、それぞれが見事に表現され、伝わってきた。そして、衝撃の結末。何の事前情報もないまま見たので、あんな終わりになることは想像できなかった。
日本ではあんな風に彼を英雄として称えることができるのだろうか?
とてもいい作品でした。
無音のエンドロール
かなりきつい作品。戦争という恐ろしさや悲惨さを突きつけられます。とても現実的でリアル。映像は本当に戦争を見ているみたい。かなり残酷で見てるのも辛いシーンがいくつもあるがそれがあるからこそこの作品が訴えていることが伝わってくる。戦争映画だが戦場がメインというわけでもない。アメリカと戦争を行き来して家族との繋がりをしっかり表している。音楽は少なめで戦場の音がリアルに響き渡る。なので常に静かに敵を狙い戦闘に一気に入るというまさに戦争というものを見せられた気がする。そして何より実話という辛さ。実際にこのようなことがあるかと思うと胸が苦しくなる。そして衝撃のラストからの無音のエンドロール。ここで我々視聴者に戦争などについて考える時間感じる時間を与えてくれる。メッセージ性の強い作品である。
何が英雄だというのか
アメリカで史上最高のスナイパーと言われたクリス・カイルの実話を映画化。
戦場では、英雄、レジェンドともてはやされた彼も、現実社会に帰れば、PTSD(心的外傷後ストレス症候群)に悩まされていた。
戦争という状況下で、命が助かって、身体は健康でも心は蝕まれてしまう。
その痛みが心に迫ってくる映画だった。
実は、この映画のラストはこうなる予定ではなかったと聞いた。
しかし「事実は小説よりも奇なり」で、製作者の意図を超え、思わぬ結末が待っていた。
それが、さらにこの映画に重みを足す。
何が英雄でレジェンドなのか、表彰し、もてはやすよりも必要なのは彼らへの心のケアでしょう。
主演は、ハリウッドで今一番売れてる男優、ブラッドリー・クーパー。
監督は、衰えを知らないガンマン。クリント・イーストウッド。
アメリカ国内向け
誤解する人がいても仕方ない
米軍の伝説的なスナイパー、クリス・カイルの苦悩を描いた映画……ということらしいのだけど、苦悩の部分は少し物足りない印象。いつの間にか立ち直っているようにみえてしまった。レビュー等々を見ていると、アメリカでも日本でも、この映画を「クリス・カイルを英雄視している」と受け取った人が結構いるようだが、そのせいもあるんじゃないかと思う。
クリス・カイルは自分が偉いなんて思いもしなかっただろうに、彼が死んだとき人々は星条旗を振って「英雄の死」を悼む。その本人と周囲の温度差こそが監督の視点なんじゃないかな。
私はたまたま「父親たちの星条旗」や「硫黄島からの手紙」を見たことがあったので、クリント・イーストウッドが戦争における英雄を賞賛するような映画を撮るわけがないと分かっていた。むしろ監督の見解は、「戦争に英雄など存在しないが、居るように見えるとしたらそれは作られたものだ」という感じなんじゃないかと思っている。しかし、この映画単体で観たときに、上記のようの誤解をする人がいても無理はないと思ってしまった。
戦場の乾いた空気感や銃を撃つ音など、臨場感があってとてもドキドキした。
戦争を悲痛さを伝えることの出来る作品だと思います。
今作品を一映画として評価すると星☆☆☆☆☆くらいあっても良いと思います。
しかし、このストーリーがノンフィクションであることと、決して銃などの武器による平和はないと感じれること、そして何より人間が人間を殺めることが正論であってほしくないことで、この評価にさせていただきました。
アメリカのレジェンドスナイパーの凄まじさが良く現れてたのと、ヒーローと称えられながらも現実の私生活では戦地での経験から苦悩し、戦争におけるヒーローとは、何なんかを考えさせられました。
これがノンフィクションであるという悲しみ。
銃社会が招く悲観さを、戦争と、そこから生み出されたアメリカのレジェンドという、ポイントで見るとクリント・イーストウッドが何を伝えたかったのか理解できると思います。
かなしい
切ない
最近フランスでのテロをはじめ、いろんな場所でテロが起こり始めていま...
これは共感しにくい話だったなあ。
独善的な正義漢になるべく育てられたテキサスのカウボーイが、テロに刺激されてシールズになるって導入から、尻がムズムズして落ち着かない。先進国に生まれ育ってもこういう大人ができあがるのかと暗い気持ちになった。それこそが平和ボケなんだと言われれば、返す言葉はない。
序盤、こういう主人公、苦手だなあと思ってると、女を口説いて結婚にいたるエピソードでは、急に理知的で紳士な側面を見せたりする。この繊細な内面の方がむしろこの主人公の本質として描かれていく。そこからイラク派遣で戦争に取り憑かれていく描写の丁寧さと主演ブラッドリー・クーパーの上手さが、この映画の見所だろう。
贅沢を言えばシールズを辞めた後が少し食い足りなかった。PTSDも持ち前の精神力と人柄でサラッと乗り越えてしまった印象で、恢復に至る大変さや周囲の協力や理解みたいなものはほぼ描かれない。傷ついた退役軍人たちに会い続けることの意味も、単純な善意にのみ求められているようで、本当にそんな簡単な話なのかな、と疑問が残る。祭り上げられた英雄の真実に迫るには、少し踏み込みが足りないように思った。
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