博士と彼女のセオリーのレビュー・感想・評価
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理解を超えるキレイな人生の映画
当人たちが存命、かつ、ヒロインであるジェーンの自伝が原作のせいか、ホーキング博士の伝記的な要素は案外薄く、気高く美しいラブ・ストーリーの趣が強い。ぼくはそこがハマりきれなかったんだけど、好みが分かれるところかもしれない。ただ、エディ・レッドメインの凄まじい好演のおかげで、博士の繊細な心の機微が痛いほど伝わってきて、ぐいぐいと引き込まれてしまった。心象に合わせて変わる色味や、光の使い方なんかもとてもキレイで、映像表現的にも楽しい佳作だと思う。
難病 ALSを患ったある天才博士と、それに寄り添った女性の人生記録
綺麗事の塊ではなく醜い部分も含む物を現実・リアルというのなら、この映画は世界的成功者が成功するまでを描いたリアルな人生記録。
序盤は学生時代から類い稀な才能を発揮するホーキング博士とある女性との運命的な出会いの物語。
中盤、夢半ばで難病に罹った事を告げられる。
それを理解し未来の苦難を覚悟した上で彼女は共に生きることを覚悟する。
終盤、難病を持つ夫を支える妻の幸福と、それに並行して感じ始める苦悩と葛藤の物語。
若き頃に2人の間に確かにあった純粋な愛情。
だが長い時間を共に過ごしていくにつれ次第に募る様々な感情の数々。
2人の人生においていかなる選択も自分勝手なものがあったが、深く論理的に考えてみればその全ては愛情が故の選択なのかもしれない。
でも人間は恋愛において思考する時、理性ではなく感情に身を委ねる事が殆どであるが故に、相手の行動・発言・思考の真意を見誤ってしまうものだと言う事は避けられない。
そんなことを考えさせられる映画。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)についてはよく描かれてる。
もし自分がALSに罹った時感じるであろう不安や恐怖、疎外感などが随所に散りばめられている。
可能性としてはそこまで高くは無いが、いつ自分の身に起きてもおかしく無い。
そして現在の医療技術では治療は難しく、特効薬等も発見されてはいない恐ろしい難病をよく映し出していると思った。
無知を恥じる
ホーキング博士のこと、
名前くらいしか知りませんでした。
大変申し訳ないことながら、
夭逝の天才科学者とばかり思っていました。
だから、1リットルの涙的なものを期待していたのですが、
一向にお亡くなりにならなりません。
未だご存命だったもですね。
失礼しました。
さて、そんな無知な恥ずかしい私だったので、
映画の良さもきちんと判断できなかったようです。
恋愛ものとしては序盤は純愛っぽかったのですが、
後半はあっさりと描いてはいるものの、どろどろの展開。
感動するような場面はありませんでした。
一方、科学者としての博士の偉大さも伝わっては来ず、
次元の違う雲の上の存在と感じました。
そのことがさらにリアリティーを希薄にしています。
紅茶の渋みのような…
エディ・レッドメインもフェリシティ・ジョーンズも素晴らしかった。
全編を通じて、映像も美しく、英国の自然や過去を振り返る柔らかな光、例えば、夜の舞踏会の明かりに花火、海辺など、単純に映像世界として美しい。
なのに、
これは実話で、今現在、博士と彼女は別のパートナーと幸福な生活を営んでいるというのに、
どうしても拭いきれない苦味がそこにあるのだ。
天文学的な愛の美しさ
宇宙に興味ある者としては、スティーヴン・ホーキングの名は勿論知っている。
筋肉が硬化する難病で自分で身動きすら出来ず、声までも失いながらも、今も尚宇宙研究に多大な影響を与えている車椅子の天才。
伝記となるとその功績を含め何だか小難しくなりそう…と思いきや、最初の妻ジェーンとの愛に焦点を当てたのがミソ。
お陰で非常に見易い作りになっている。
余命2年と宣告されながらも、それを承知でホーキングと結婚したジェーン。
彼の手となり足となり、時には言葉となり、献身的に尽くす。
天才の影には支えた人物アリ。
ジェーンの目線でも語られ、彼女こそが真の主役と言っても過言ではない。
これだけなら美談なのだが、原作がジェーンの回顧録なのがまたまたミソ。
ある意味、暴露話でもあった。
そもそもジェーンは“最初の妻”。
どうして別れが訪れたのか。
献身的に支えたと言っても、子育てや介護で疲れやストレスが溜まらない人は居ない。そんな時出会った心癒される男性。
ホーキングもまた別の女性に心惹かれる。
別にお互いが嫌いになって愛が覚めたから、という印象は受けなかった。
ホーキングが唱えた宇宙やブラックホールに始まりがあって終わりがあるのと同じく、愛の始まりがあって終わりが来たのだ。必然的に。
エディ・レッドメインの演技が素晴らし過ぎる。
徐々に体が動かなくなっていく様子~車椅子、声を失ってからの表情と目の演技。
オスカーも納得。
フェリシティ・ジョーンズも愛情と葛藤滲ませる繊細な内面演技が絶品。
また、往年の女優のようなクラシカルな魅力も光る。
映像や音楽も美しく、これぞイギリス映画とでも言うべき上品で上質な作品。
個人的に、劇中度々出てくる宇宙論に大いに好奇心そそられた。
宇宙の不思議や謎は尽きないが、愛もまた等しく。
自分の全てを捧げられる不思議。
献身的に支えられる不思議。
一生と思っていたのに他者へよろめく不思議。
愛し合っているのに別れなければならない不思議。
別れてもお互い思いやる不思議。
天文学的な愛の不思議、深さと大きさ、美しさ。
エディ・レッドメインの演技が素晴らしい!
美しい男女に美しい映像で観ていて心地良い。 本を出版する時に、クリ...
タイトルなし(ネタバレ)
観終わったとき最初に思ったこと
ホーキング博士はいつも無邪気で難病と闘っているとは思えないし、自分はいたって普通なのだというような意思が感じられました。
一方、妻のジェーンの方が哀しげで病気と闘っているように思えました。
全体的に、前半(ALSと診断されるまで)はテンポよく話が進み、後半(博士と彼女の生活が始まってから終盤まで)は主演であるエディ・レッドメインの演技を楽しむためにゆっくりめで話が進む感じでした。
映画館で観ていたら後半のテンポダウンにうんざりしていたかもしれません。
ホーキング博士は自分の世界のみで生きているような、主軸が自分なんだと思いました。看病が始まって最初の方には、ありがとう、と妻に言う場面がありましたが、それ以降は彼女にも彼女の人生があるのに看病が当たり前のことみたいに思ってるんじゃないかと感じました。彼女がそれを選んだのだから当然なのかもしれませんが、ホーキング博士がどんなに素晴らしい人間だと言われても、この映画からは好印象は持ちませんでした。
ジェーンの辛苦もわかってあげてほしいと思うほどホーキング博士は無邪気で全くジェーンの苦労を気にしていないように感じました。苦労とすら思っていないような。
介助師といい感じになった時は、ホーキング博士に怒りさえおぼえましたが、最終的にはジェーンが幸せになれてよかったと私は思います。
後味はすごくよかったです。
映画館に行ってよかった
素晴らしかった!
お涙ものじゃなく、偽善的でもなく
命ある限り希望がある 強さ
天才も神の存在を信じざるを得ないんじゃない?
それはやはり「愛」なのよ・・・
余命2年と言われて献身的に支えて無我夢中の10数年
その後博士は50年以上活躍される(ネタバレ)
3人の子供に恵まれ、また別な女性と共に生きる・・・
「おさかんね〜博士♡」と突っ込みたくなるよ(笑)
博士と彼女を演じきったエディ・レッドメインとフェリシティ・ジョーンズに立ち上がって拍手!お涙ものじゃなく、偽善的でもなく
命ある限り希望がある 強さ
天才も神の存在を信じざるを得ないんじゃない?
それはやはり「愛」なのよ・・・
余命2年と言われて献身的に支えて無我夢中の10数年
その後博士は50年以上活躍される(ネタバレ)
3人の子供に恵まれ、また別な女性と共に生きる・・・
「おさかんね〜博士♡」と突っ込みたくなるよ(笑)
博士と彼女を演じきったエディ・レッドメインとフェリシティ・ジョーンズに立ち上がって拍手!
悪くはないけど…
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