博士と彼女のセオリーのレビュー・感想・評価
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想像を絶する、人間としての強さ
スティーブン・ホーキングを題材にしているため知的な難しさがありそうな作品だと思っていたが、それよりも心情的な難しさのある素晴らしいヒューマンドラマだった。
実際にALSの方とお会いしたことがないので正確なところは分からないが、アカデミー賞主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインの演技の素晴らしさが光っていた。
妻であるジェーンがスティーブンとの結婚を決めた心情、その後揺れ始めるスティーブンとジェーンの間の関係、ジェーンとジョナサンを見つめるスティーブンの心情、エレインとスティーブンに対するジェーンの心情、そして最後に再び顔を合わせるスティーブンとジェーンの関係。
スティーブンにもジェーンにも、全く共感できなかった。
それほど、2人は今の自分が推し量れるレベルにない、人間としての器の大きさを持っていると感じた。
これを改めて観る機会があった時、今よりも少しは2人の心情がわかるようになっていたらいいと思った。
弱い者に優しい社会を!(博士の妻は悪くない)
03/13公開した当該作品は、車椅子の天才・物理学者スティーヴン・ホーキング博士
の半生を描いた実話に基づく人間ドラマです。
博士は、現代宇宙論に多大な影響を与え、著作「ホーキング、宇宙を語る」は、
全世界で、1000万部を売り上げました。
昨年、「アイス・バケツ・チャレンジ」で有名になった"ALS"が、テーマです。
博士は、21歳の時に「余命2年」と宣告されましたが、今73歳となりまだ生きています。
米国アカデミー賞・作品賞にノミネートされただけでなく、(主要5部門にノミネート)
最優秀主演男優賞も受賞しています。
難病に対する世間の理解は、年々深まっていますが、
「介護」の問題を痛切に感じた作品でした。
現代社会でもそうですが、「介護疲れ」は大きな社会問題となっており、
深い夫婦愛や尊い家族愛などを、破壊してしまいます。
(決して、博士の妻を非難するつもりはありません。)
「弱い者に優しい社会」に向けて、まず、当該作品を通じて
現実回避せずに、問題を正しく把握する事が、最初の一歩となるのでしょう。
でも、この手の作品は、悲しすぎて、辛すぎて。。。
大変評価できる作品ですが、私は、ちょっと苦手な作品です。。。
MIchi
世界に対する博士の愛
素晴らしかった
セオリー
ホーキング博士の一生を描いた物語。彼のユニークであたたかいラブストーリーだった。
エディ・レッドメインの演技に脱帽。
映画として完成度がとても高く、知的で、とても欲を満たしてくれる良作だった。
テーマは時間。今日が最後かもしれないという日々を送るホーキング博士が宇宙と時間の始まりと終わりや研究していく。
ALSと申告された時、彼が医師に尋ねた 脳には影響ないのか という質問がとても印象的だった。体は動かなくなり話せなくなる中で出来ることがある、と即座に思えること。
常に閃きが愛の中にあること。その中で生み出される理論があたたかいこと。
ホーキング博士と彼女との二人三脚の歩みは、愛はあれど一筋縄ではいかない苦しい日々だった。ただ恋や愛はこんなにも人を動かすエネルギーを秘めてるのかと思った。
博士と彼女のセオリーはなんだったのだろうか。いつでもセオリー通りにはいかないものが人生だが、彼女との愛のセオリーは切なく美しく、彼の博士としてのセオリーも美しかった。と自分の解釈では思った。
所謂美談ではなかったが、とても美しい物語。
映像も美しかった…ぜひ見に行ってほしい作品です。
天才、しかし、人。
比較的地味な話ではあるが、すごい
これによく似た作品といえば「マイレフトフット」か。こちらは、有名な英国の宇宙の理論研究者の物語で、幾分、家庭方面に話がもっていかれているきらいはあるけれども、ホーキング博士役の俳優がすごいと思った。タイトルも知らなかったけど良かった。
へぇー
愛なんだな、と思いました。
生きているかぎり希望はある
スティーブン・ホーキング博士が主人公ですが、あくまでラブストーリー...
出会いについて。
エディ・レッドメインが素晴らしい
というのは当たり前すぎてあらゆるところで書かれるだろうから、違う話を書いてみようと思います。
イギリス人監督が特にそういうわけではないんだろうけれど、絵作りがとてもいい映画でした。
冒頭、大きなブレーのニュートン記念館のドローイングが飾られているのを見て建築家ならにやにやしてしまうと思います。そのシーンを筆頭にそれ以降も宇宙や時間をモチーフにした映像をそっと忍ばせるところに絵作りへのこだわりと表現しようとしていることへのメッセージを受けることができて気持ちいい。
邦題は夫婦の愛情物語のように思えるしそういう物語であるけれど、それはある意味ミスリードで、原題の万物の理論というイメージで見た方がもっと深く見ることができると思う。本当のテーマは別にあります。それはエンドロールの映像で表現されています。
『2001年宇宙の旅』をネタにしたギャグやキップ・ソーンの登場など、宇宙映画好きをニヤリとさせる小技も嬉しい。
ほんとすごい人でした。
天才ってすごすぎる。病気にならなくても、きっと同じ人生歩んだろうだろうなぁ。それぐらい自分のやるべきことをやり通して形にしたんだと思ったー。
深い映画でした。
セオリーは見つからないよ…
とにかく主演が凄い、に尽きた一本。
「博士モノ」作品としては、カンババのアレに軍配が上がるが、ホーキング博士が何を唱えたのかが枠だけでも知られたのは良かった。
加えて撮り方、演出も「エスプリ」が効いていて。
ともすれば単調になりがちな伝記物が、楽しく観やすかったのも良い点。
けどね…いや…博士の元嫁に、個人的な心の焦付きを禁じ得ないのは許して頂きたい。
いや、美談が欲しい訳じゃないのだけれどもさぁ…
宇宙と時間の始まりと終わりを解き明かせるかもしれない鍵は見つかっても、女と男の間のマリアナ海溝を渡す鍵は見つからないんだなぁ…
と、寂しくなった作品。
科学の発展に、我知らず胡座をかいて暮らしている方にこそ一度観て頂きたいタイプの作品なんだけど…
ホーキング博士の頭の中が、下々の生活に降りて溶け込むのは何年後なんだろうなぁ…
すごい!
博士の笑顔
映画を観終わって思い出すのはちょっとお茶目な博士の笑顔です。生きることへの切なくも力強いメッセージが詰まっているような気がします。
ただ、期待しすぎたせいかすごく心を掴まれるというようなことはありませんでした。
奥さんの心の葛藤や奥さんを見つめる博士の眼差しなどの演出にもう少し手間をかけてあげたらその後の展開の切なさが強く伝わったのかもしれません。
なんだかサラッといろんなことが進んでしまったような印象。
でもエディ・レッドメインの演技は良いなと思いました。素晴らしかったです。
一方の奥さん役の女優さんですが、好評価を見かけていて期待していたのですが、私は好きになれませんでした。上手ですが好きになれない。これは好みの問題なので仕方がないかなと…。それも映画にいまいち入り込めなかった要因の一つかもしれません。
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