「悪意の無い怪物…」マップ・トゥ・ザ・スターズ 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
悪意の無い怪物…
極めて人に勧め辛いが、個人的なツボにはビシッとはまった一本。
人は誰しも傷を負うし、そこを守るために瘡蓋を作る
その瘡蓋(=エゴ)が多かったり厚かったりすると、役者や…病人になる。
狂気と正気は正に簡単に裏返るコイン。
だけど当人は、えてして自分が裏返った事に気付かないのがこの世の常…
そこをジワジワと炙り出すのが、クローネンバーグの変態たる所以!
近年ではこうした「人間の内面のグロテスクさ」を、まぁ意地悪く描く事が多くなった監督だが。
今作ではそれが昇華の域まで遺憾無く発揮されている。
「そう、この世は紙一重」と監督に意地悪に突きつけられる作品
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