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西村喜廣と言えば『進撃の巨人』や『シン・ゴジラ』などに携わった特殊造形師だが、映画監督作も多い。
その作風はバイオレンス、グロ、エロ、ナンセンスギャグのチープなものばかり。
一部カルトファンには人気があり、本作もある程度予想は付いたかもしれないが、ほとんど見た事がない者にはびっくり。もっと真面目な忍者映画だと思ってた…。
開幕、斎藤工演じる忍者・虎影とくノ一・月影がフォーリン・ラブしてタイトルがドーン!
西洋かぶれの男が登場して忍者を説明。
忍者風体のおっさんが登場して手裏剣を説明。
それらで大体予想付く。あ、こういう映画なんだ…。
一応話は…
抜け忍となった虎影と月影は結婚し、息子・孤月も生まれ、幸せに暮らしていたが、忍者の首領・幻斎に孤月を人質に取られ、財宝の在りかを示した巻き物を手に入れるよう強要される。
訪れた村で悪政を敷く悪バカ殿に月影を人質に取られ、敵の刺客やライバル忍者が襲い来る中、再び戦いの渦中に巻き込まれた虎影は妻子を助ける事が出来るのであろう~か!?
話自体は真っ当な忍者アクションなんだけど、あっちにこっちに色々悪ノリ。
「呪怨が来~る~ぞ」と声掛けてくるヘンなおっさん、誰かと思ったら、清水崇監督ご本人!
ハマってる津田寛治の悪バカ殿。
その村では民が苦しめられ、シリアスモードになるかと思いきや、突然ミュージカル!
刺客や敵は濃いキャラばかり。幻斎の部下に鳥居みゆきが真面目に女優してる。姉妹くノ一は合体技で人間手裏剣!
ライバル忍者の妹は清野菜名ではないか!
コウモリみたいに空を飛び、身体中に目があるけど“目無し”という不気味なクリーチャーも登場。
女王様な幻斎。
救出した孤月を背負い、前後からの敵の襲撃に変わる変わる応戦。
城壁に爆弾落とされ、人間パ・チンコ!
斎藤工が『昼顔』でセクシー人気出た頃。シリアスでカッコ良く…かと思ったら、大声で「うんこは大事!」。妻子を人質に取られ絶体絶命に「あ~!どうしよう~?!」。猪の皮を被ってブヒブヒ。イメージ崩壊を狙った監督とそれに真面目に応えた斎藤工に天晴れ!
『仮面ライダー』は見てないから知らなかったけど、月影役の芳賀優里亜、『仮面ライダー555』のヒロインなんだとか。美人さんだね。
強烈キャラにおバカにトンデモアクションにもう何でもあり!
真面目に見たら損。
くだらねぇーとツッコミながら見たら、案外飽きなかった。
ラストシーンの板尾創路演じる男は何者…?
妻子を救出し、再び穏やかな暮らしに…とはならず。忍者家族で世の悪を成敗!
続編を期待しちゃってる自分がいた。だいじょーぶ!
皆続投で。斎藤工は勿論、今や人気売れっ子となった清野菜名も同役でカムバックしたら面白いぞ!