起終点駅 ターミナルのレビュー・感想・評価
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自分の罪には誰が罰を
主人公(佐藤浩市)は裁判官で、旭川に単身赴任中だった。
覚せい剤関係の裁判で被告に立った女(尾野真千子)は学生時代の恋人だった。
再び燃え上がった二人は不倫駆け落ちをしようとするが、主人公の目の前で女は列車に飛び込む。
そして時間が過ぎ・・・。
主人公の抱える、罪から逃れようとする頑なな気持ちを開放する女性役の本田翼がとてもいい。
昭和テイストな作風が北の大地にフィット
地味でやや古臭さも感じる映画ではありましたが、思いのほか見入ってしまったなぁ、何と言いますか、良い意味での昭和テイストが心に沁みるんですよね。
まあいつの時代に作った映画なんだとバッサリ斬られても不思議ではない映画でしたけど、高倉健的なこんな映画が今の時代に存在してもたまには良いのではないでしょうか。
また枯れた佐藤浩市の演技が渋くてたまらなく良かったぁ、そして凍て付く北の大地には何故か不器用な男の姿が似合います。
そんな時代の遺物と化したような、昭和テイスト漂う男の再生物語は、地味ながらグッと来ましたよ、心地良い余韻漂うラストも好きでした(今時電車であの距離はありえないけど、画的には最高)
まあ冒頭の、25年前の話は少々端折り過ぎたかな、佐藤浩市が演じた主人公・鷲田は、何故家族もキャリアも捨てて尾野真千子演じる冴子と一緒になろうとしたのか、もう一つ伝わってこない部分がちょっと惜しかった。
ただ学生時代からずっと相手の負担になりたくないと一歩引いたところから応援しようとする冴子の健気さは、男心をくすぐりますね、でもそんな女だったからこそ、あんな悲劇が起こったと考えると、ホント切ない、鷲田が続ける釧路での贖罪の日々も概ね納得でした・・・。
しかしそんな鷲田の心を解すきっかけとなった本田翼演じる敦子との交流は、一筋のオアシスと言うか、見ているこちらの心も温まるようで何か良かったなぁ。
よくよく考えれば本来は結構なアバズレ女なはずなんですけどね、本田翼が演じるとただの世間知らずな可愛らしいお嬢さんに見えるのは良いのか悪いのか、まあこれはこれで私的には良かったです、映画的にはよろしくないんでしょうが、逆に歳の差ラブ的にはならない絶妙なキャスティングとも言えて、妙に癒されたぁ。
これも佇まいで哀しみを表現する佐藤浩市が相手だったからこそ成せた業かな。
それにしても、鷲田が作るザンギは本当においしそうでした、揚げたてが食べたい・・・。
そして一人で食べるよりも、二人で食べた方が間違いなくおいしい、しかも相手が本田翼なら尚更ねぇ、それは心も解れるでしょ。
本田翼は喋らないとホントに極上の女だ、喋るといろいろとボロが出ますけど(笑)
やや敦子の家族の話に?な部分が多かったですが、敦子と鷲田、それぞれが再生していく様子は、とても心に沁みて、いい話でしたね・・・ってまあ映画的にはいろいろと突っ込みどころもありましたけど、私は結構好きなタイプの映画でした。
桜木紫乃の小説が原作・・
直木賞作家の桜木紫乃の小説が原作。道東の釧路が舞台。熟練弁護士とある若い女性の物語。弁護士に佐藤浩市。実年齢より少し上の役だが中高年のいい味を出していた。役所広司だったらもっと良かったかも・・小説を先に読んでいたので、主人公の気持ちに感情移入できた(涙)映画と小説のストーリーに若干の違いあり。個人的には小説の方がいい・・2015年の邦画。
ザンギにイクラに。
鑑賞後に本屋でチラリと原作をめくったところ、若干変えているんだな
ということが分かった。なのでおそらく小説の方がしっくりくる構成だ
と思える。過去の贖罪を背負いただ孤独に生きる国選弁護士役の佐藤は
相変わらず巧いので安心して観ていられるが、何といっても本田翼^^;の
演技が並外れて似合わない(ゴメンね)。なんでこの配役にしたんだ?と
首を傾げるばかり。主人公と同様の哀しみを抱えている役にしては軽い。
内面の痛みや苦しみが表現できていないので共感するのが難しく、彼女
のせいとは云わないが響いてこない。そこで最も共感を呼ぶのが料理群。
ザンギ、イクラ、冷やし中華、どれも美味しそうですごくお腹が空いた。
(別れた妻子が善人すぎる。家族を裏切り捨てたのなら恨まれて当然だが)
役者さんの魅力が堪能できる作品
前日より10℃近く気温が下がり、しとしとと雨も降る冷えた日に、この映画を観られたのは良いタイミングでした。
何と言っても、佐藤浩市さんの表情の素晴らしさといったら…
特にこの映画は表情を大切にされているように感じたので、佐藤浩市さんなくしてこの映画なし、と言っても過言ではないと思うくらい素敵でした。
本田翼さんは、お芝居はまだ途上でも、彼女のもつ華やかさは、しんとした景色にパッと鮮やかに映えていました。女優さんってすごいなあ…
同じく女優さんの尾野真千子さんも、表情が本当に素敵で見惚れてしまいました。危うさと色気の表現がすごい。
落ち着いた映画で、派手さはありませんが観ていて心地が良かったです。
役者さんの魅力が、いやらしくなく存分に発揮されている作品。
静かで、優しく強い映画です。
闘え。
もう少しなにかあれば
とにかく佐藤浩市さんの演技が素晴らしい、ただすこし退屈な面もありますが演技力に見せられて時間が経つのは早かったです。
本田翼さんは難しい役どころでしたが今までとは違った一面が見れました、めちゃくちゃかわいいですしこれからに期待です。
全体的にもう少し掘り下げて欲しい部分はありましたが時間的に仕方ないですね。
そんな中でも感動的なところもあり楽しめました。
若い人よりも40代以降の方の方が共感できるかと思います。
本多翼の笑顔は若い頃の加藤あいに似ている
わずかな接点や関係性が希薄な「チョイ出」の俳優と思われる人が多く、ここはザックリカットして、本筋で説明不足となっている部分をしっかり表現してくれた方が良かったと思いました。
釧路よろしく
冒頭からセリフ少なめで、佐藤浩市の表情から読み取れと言わんばかりに。つくづくいい役者さんだなと。
本田翼もここまで影のある難しい役どころを演じるとは見直した。
男は、誰にも言えないことの1つや2つを墓場まで持っていくってセリフが染みた。
ここからは元地元民目線で…
ザンギやイクラの醤油漬けなど料理の描写は作品に違和感なく溶け込んでおり良かった。
釧路の街並みが映るたびに、「ここはどこだ?」と周りが気になり過ぎてしまったのは、我ながら地元だけに失敗してしまった。
それだけに、佐藤浩市が和商市場から幣舞橋通って、益浦まで歩くなんて歩きすぎ!とか思ったけど(笑)
でも地元補正抜きにしても、ストーリーとしては、重すぎず、露骨なシーンも少なく、心理描写に没頭できる点からも、充分オススメできるので、多くの人に観てもらって、釧路をより知ってほしいと思う。(^^)/
1人の役者でもってます。
大きな盛り上がりはありません。静かな演出です。セリフは少なく、表情、仕草わから感じる映画かな。多少強引な、展開はあるけれど、嫌な気分にならず、エンドタイトル迄、いけました。1人の役者の、力量で成立している絵が多い。
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