セッションのレビュー・感想・評価
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ラスト爽快で胸がスカッとしました!
息をもつかせぬテンポと先の読めぬ緊張感!アッと言う間の107分!
ジャズは好きですが、そんな聴き込むほど詳しくも有りません、マニアの人からは漫画みたいなんて評価も有るようですが…
映画としてはリアルで主人公の肉体的、精神的な苦悩、苦痛がよく描かれており作品の世界にアッと言う間に引きこまれました。
体罰的な指導が大きな要素にもなっていますが、その部分は劇中で消化されており、そこを描いた話しでは無いのでステレオタイプに「体罰反対」とかと言う内容の作品ではまるで無いです。
ラストの落ちがまた爽快で胸がスカッとしました、一つ物を成し遂げると言う事はこう言う事なんだと感動。
こんなに気持ちのいい落ちも久しぶり!
そしてエンドロールの絶妙なタイミングのに劇場内から拍手が沸き起こり、観客が作品のラストを創ると言う、最後の最後まで魅せてくれる作品でした。
映画として本当に良く出来た作品で、オスカー受賞の「バードマン」なんかより断然面白かった!
なぜ人は芸術に命をかけるのか
素晴らしかった。この映画を観て、全く異なるジャンルの物語を連想した。
BBC制作の「DNA物語」というもので、DNAの二重螺旋構造の発見をめぐるノンフィクションだ。ワトソンの自伝「二重らせん」が原作。
ノーベル賞級の発見(実際ノーベル賞をとったが)を巡って、功名心に焦った科学者どうしが醜い発見争いを繰り広げる。
ワトソンは無鉄砲で型破りな若者といった風で、ライバルのロザリンドの研究データを盗み見るほどのことをしている。
ドラマのクライマックス、ワトソンとクリックがついにDNAの分子構造を組み上げ、ライバルのロザリンドとモーリスを呼ぶ。
ロザリンドは怒り心頭の状態で、ワトソンたちの研究室に入る。
ものすごい乱闘が起こるかと思いきや、DNAの分子構造を見たロザリンドは、ポロリと涙を落とし、圧倒的な真実というものの存在と美しさに圧倒され、負の感情などどうでもよくなってしまう。
(あくまでドラマであり、歴史的事実はどうか知らない)
(ここから本題)この映画は、途中まではジャズを巡るスポ根のような調子で進む。
しかし、主人公に並外れた才能があるようには見えない。その上、彼女や親類に誇大妄想からくる侮辱的な言葉を浴びせたり、性格にも問題をきたしてくる。
こういう人は、実際にいそうな人間としてすごく想像できる。「ありもしない才能を妄想して、どんどん不幸の坂道を転がっていくイタいやつ」というように見えてしまう。
音楽にそこまで思い入れする主人公のことは理解できないし、「バカじゃねーの」とすら思えてくる。
そして実際、予想通りに主人公は夢に挫折し、夢を持たない普通の人としての人生を模索しはじめる。
あれは悪い夢だったんだ…。
しかし、きっかけをつかんで、再び夢を追い始める。
そして、あのどんでん返し。フレッチャーは主人公をつぶすためにチャンスを与えたという。
ここで終わったら、「そうだよな、わかってたよ。そんないい話じゃないってわかってたよ」という感想になったと思う。
しかし、更に重ねた大どんでん返しで、ラストの10分間、主人公は圧倒的な音楽でフレッチャーを無理やり認めさせる。
圧倒的な芸術の素晴らしさの前には、人間の卑小な小競り合いなど、無意味になってしまう。主人公も、フレッチャーも、ただ音楽という神のしもべに徹したかのような迫力を感じた。
フレッチャーが善人だとか悪人だとかは実は何も関係なかったんだ、ということに気づく。主人公が不屈の意志をもつ限りは、教える人間がどうであろうと、全てを良い方向に昇華できる。
はじめ、音楽に没頭する主人公をバカにしていたのに、映画を観終わった後では、その気持ちがほんの少し理解できてしまう。
ああ、この素晴らしさを知っているからこそ、音楽に全てをかけられるんだな、と。
研究者が、功名心や生活のためというその奥に、ただ単に真実を知りたい、という、究極に純粋な気持ちを持っていることに似ているんではないかと思った。
画面に釘付け!!
見応えたっぷりの人間ドラマ!
狂気って究極に純粋な感情の事なんですかね。真っ直ぐな、それしか見え...
狂気って究極に純粋な感情の事なんですかね。真っ直ぐな、それしか見えない状態。それを画面から受け取れます。もっともっともっともっとと要求され、限界を越えていこうとする。越えて欲しいと思う。凄くシンプルな関係性なんですけど、それらは周りから異常と思われるんですよね。凄く羨ましいなと見ていて思った。こんな殴り合いはなかなか拝めないですよ。
好きこそ物の上手なれじゃないですけど、好きだから熱中して向上心が湧く。突き詰めれば必ず壁があり、それをこじ開ける方法を模索する。これが上達って事なんでしょうけど。
これを導くのが指導者であったり、師であったり、先生だったりするんですよね。
もちろんこの作品ではその指導が過剰です。うえーて思うほど。しかし興奮する映像だと思います。血がたぎると言うか。何かに本気で取り組んでたって自負できる人にはこれを見て、抉られる何かがあると思います。
ラストのワンステージは見ものです。いろんな感情が湧く数分です。
最後の笑顔が何を望んでいたのか、目指していたのか、どうなりたいのか、どうなって欲しいのか、、、全てを物語ってます。
そんな終わり方です。
あんな教官は嫌だ(笑)
まあ、最後に向けて積み上げて盛り上がって
カタルシスもあるので ファンタジーとしては
面白かった(笑)
教官指揮者は伝説のプレイヤー チャーリーパーカーは悔しさをバネに才能を開花させたと言うエピソードを持ち出して
それが全だと言わばかりに自分の価値観まっしぐらに生徒を虐めまくって圧迫して本物を生み出そうとしてるが、
はっきり言ってマルサリスその他の才能は楽しんで開花しただろうし
圧迫すりゃ反発して才能開花するのだ!としか捉えれない教官はどう考えても、懐浅すぎだし
ただのキチ◯イでしか無いだろうから
犠牲者量産の果てに最後に偶然、上手く行っちゃったって感じで
ファンタジーだろうな〜
まあ、そりゃそうか(笑)ストーリー上の設定だし
でも熱量すごいし面白かった(笑)
あんな力んだジャズドラマーやばし!
素人がみれば凄いかも。
最っ高!!!!!!!!
最高だった。感情はグルグルするし、胸は熱くなるし、スカッとするし、凄い興奮してます!スタンディングオベーションしたいくらいの気持ちになった。
アシスタントをやってた頃の誰にも負けない!俺が一番なんだ!必ず成功してやる!という気持ちを思い出させてくれた。
僕の師匠もフレッチャー並みに優秀で熱く怖い人だったけど、フレッチャーと違うところはフレッチャーは自分勝手なクソだという点。才能はあるけど性格もかなり癖がある。でも、それを見たい自分もいて、面白い作品ふ敵が魅力的だと言うけど、まさにそういう作品だった。
まだ4月だけど、年末には2015年のベストと言ってそうな作品。
とにかく最高!
是非映画館で見て欲しい!この映画を見て、さらに映画が好きになった。...
期待し過ぎはイカン(自省)
これはバトル映画です。はい。
健さん任侠映画の"あの熱気"ですね、これは。
ちょっと80年代の古臭い話をしてしまうと。当時『愛と青春の旅立ち』とゆう映画がありました。
リチャード・ギアを一気にトップスターに押し上げた恋愛映画です。
男は上官の厳しいシゴキに耐え、最後には美女も射止める。
予告編を見た限りに於いては、「多分そんな話だろうなぁ〜」と思っていた。
まあ、実際その様に進んでは行くのだけれど…。
映画本編は、これを"教育"と言って良いのかどうか?眼を背けたくなる程の熱を帯びた指導が延々と続いて行く。
この2人による演技合戦は。演奏さながらのジャズのリズムに乗せたシャープな編集の効果もあり、異様な熱気を孕んでクライマックスへとなだれ込む。
いや〜、それにしても壮絶でしたね。まるでボクサー同士による殴り合いの様でもありました。
主人公の部屋にはバディ・リッチのポスターやCDがありました。だからじゃ無いけど、バディ・リッチと、ジーン・クルーパーの伝説の大喧嘩を意識してしまいましたよ。
『愛と…』に関しては最後お互いに和解を見るのですが。本作品はそれだけでは収まらない。
互いのプライドを賭けての憎しみ:血と汗:視線での果たし合いこそ、まるで剣と剣による鍔ぜり合いの様なガチンコ勝負を繰り広げる2人でした。
すると、映画を観終わって「あれ?これって…」と思い当たった。
ひょっとしてこれは『愛と…』では無く、マキノ×高倉健による任侠映画のプロットに近いんじゃないか…と。
悪行に耐えに耐えた健さんが、今まさに諸肌脱いだ瞬間に観客から「いよっ!待ってました!」と声が掛かる。
まさにあの興奮ですねこれは。
こうなると、恋愛映画としての要素が中途半端なところが本当に惜しいですね。無い物ねだりになってしまうんですが…。
久しぶりにリッチのCDを引っ張り出して聴いてみるかな。
(2015年4月19日 TOHOシネマズみゆき座)
褒めて伸ばす現在に一石を投じる作品
『セッション』を鑑賞。
アカデミー賞にて三部門受賞した話題作であり、「バードマン」に次ぐ注目作でもある。
名門音楽大学に入学したドラマーのニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。だが、フレッチャーのレッスンは完璧を求め、わずかなテンポのズレも許さない狂気のスパルタレッスンだった。
「バードマン」では肩透かしを食らったが、今作は違う。
凄まじい師弟関係に観客は最初から最後まで一瞬たりとも目を離す事は出来ないだろう。
いつ降板させられるかわからない中での厳しいレッスン、そして浴びせられる罵声。ニーマンが精神的に追い詰められていく様は実にリアルで胸が締め付けられる。完璧な演奏のみを求めるフレッチャーと、偉大な音楽家になりたいニーマン。二人の関係性は徐々に狂気に満ちて行く。
特に呼吸する事を忘れるほどの緊張感且つ鳥肌が立ちっぱなしの圧巻のラスト10分間は必見である。
褒めて伸ばす事が良しとされるご時世に、真逆とも言えるこの師弟関係、是非劇場でご覧いただきたい。
わかる人にはわかる
至極の107分! 最高の終わり方!!
オスカーの編集賞ですね。無駄無し。終わり方が最高!ラストは普通、喝采と2人のアップでしょう。それがドラムサウンドでブチギリ、この勇気と発想はスゴい。キレキレのシモンズと絶望的なまでの不都合さがラストを引き立てる。
もの凄く気持ちイイ
この映画は、個人的にとても好きな映画だ。
監督作初だという、この作品は素晴らしい。この先どのような映画を撮るのか楽しみな監督の一人となった。
ラスト9分の後、文字通り放心していた。
あまりの気持ち良さに、中毒になりそうな程。いやもう中毒になっているのかも知れない。
それ程パワフルかつ絶頂を感じた9分だった。
ただし、自分は音楽について全く詳しくなく、また演奏がどうだったとか等々、その部分については、素人目線でしか聴けていないし、鑑賞していない。
教師としての、フレッチャーの姿勢には、全く賛同できない。
とは言え、何かの恨みのようなものが、溢れているようで、どこか切ないが・・・。
アンドリューにも、共感できる部分が少ない。ただ、愚直なまでに練習に打ち込む、あのひたむきさには、感銘は覚えた。
他方で、ニコルを一方的に邪魔だと考え、別れてしまう底の浅さには、怒りを覚えた位だ。
普段ならば、登場人物に共感できない部分が多いと、映画として好きにはなれないのだが、悶々としたフラストレーションを溜めに溜めたおかげか、ラストのあのセッシンで、ぶちまけたーカタルシスを感じた。
映画として、このような経験をさせるものは、素晴らしいなと感じた。
また観たい。
今年、自分にとってこの映画は、重要な一本に成った事は間違いない。
卓越した演出の数々
"完璧"から生まれる"美"。必要なのは"努力"と"才能"、そして"狂気"…
映像とサウンドに終始圧倒される作品でした。微かに流れる空気音が、孤独と緊張感を表現しています。それを支えるJ・K・シモンズの演技が素晴らしいとしか言えません。あの表情、声、さらに熱意までも伝わってきました。彼の登場と共に部屋が一気に静まり返り、地獄のレッスンが始まる瞬間がとにかく怖かったです。疑似体験しているような感覚に陥りました。
彼らが心を通わす方法はただ一つ、音楽です。音楽で全てを語り、思いをぶつける。もちろん目には見えません。しかし、本作ではそれを"感じる"ことができました。
この唯一無二の映画体験は、劇場じゃないと味わえませんね。
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