セッションのレビュー・感想・評価
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映画好きなら観てなきゃダメでしょと言われるだろう
オレ 5
一般 4かな 玄人受け
映画通なら言いそう 5演技
すごい。観終わってそう呟いた。そう呟く自分にちょっと映画通みたいで嬉しいと感じる映画。
ジャズドラマー、自分とは接点なく絶対観よう、とは思えないジャンル。それだけに、たまたま観ることになったことに感謝。
観れてよかった。映画館で観れてよかった。
鬼気迫る。ドラムの音が耳に残り続ける。
きっと、
映画好きなら、あれ観てなきゃダメでしょと言われるようになるんだろうな。
狂気の果ての師弟愛
名ジャズドラマーを志す青年と教授の猛特訓の話
鑑賞後しばらく動けなかった。
ジャズに詳しくはないが、それでもとんでもない演奏を聴いたと思ったし、最後の二人の掛け合いは見事でゾクゾクした。
音楽映画の歴史に大きな爪痕を残す作品だとは聞いていたが、正にその通りの傑作。
教師や部活の顧問、職場の先輩に、理不尽で厳しい態度をとられた人なら少なからず共感する箇所がある映画だと思う。
劇中の舞台である音楽大学は最高峰なのでそれなりに厳しいのはわかるが、プロを目指す現場の緊張感、ストイックな姿勢など説得力のある演出だった。
主人公のマイルズ・テラーの気弱ながら内に秘めた野心、憑りつかれた様に練習に没頭する演技は最高だった。
J・K・シモンズの鬼教授の迫力も素晴らしい、飴と鞭を使い分け、何処か期待している雰囲気を出しつつも厳しく罵る演技は最高に怖かった。
狂人に魅入られ、憧れてしまった主人公の狂気へ落ちていく姿は目を覆いたくなるが、何故か目が離せない。
いつの間にか自分も物語に憑りつかれて先が見たくてしかたがない感覚に落ちてしまった。
最後の展開も素晴らしく、ある意味殴り合いながら認め合うような信頼関係をセリフなしの演奏と演技で見事に表現していた。
誰もが驚き、胸が熱くなる事だろう。
ただ、それが感動なのか、狂気に落ちる瞬間の熱に当てられたからなのかはわからない。
教授は狂ってるし、実際身近にいたら嫌だが、彼と真の絆で結ばれた主人公がカッコよく見えた。
映画は絶対安全圏にいるからこそどんな恐怖でも楽しみに変えられる素晴らしいものだと実感した。
こんな狂った世界を客観的に見れる幸せを嚙みしめる作品でした。
下手なホラーヤやスリラーよりも怖く、実在するであろう現実感、全てが刺激的な作品です。
劇中セリフより
「戦って勝ち取れ」
最高峰に立てるのは一握り
目指すなら頂きを、そう思える強い意志が一番重要。
才能を上回る努力、野心を捨てないで生きていきたいと思った。
音大バンマスとドラマーのスポ根もの。やがて狂気をはらみ加速してゆく...
音大バンマスとドラマーのスポ根もの。やがて狂気をはらみ加速してゆく緊張感にぞくぞくした。
セッションというタイトルだがバンマス・ドラマーとして一切周りを見ていない時点でセッションとは程遠いのだが、ラストシーンで今迄の怒りを叩きつけるかのようにドラムを打つアンドリューに呼応するかのように頷くフレッチャー先生、やがて穏やかになるリズムはまさしく二人が心重ね(セッション)た瞬間に思え震えた。町山智浩先生のレビューも見て欲しい。天才は孤独、天才は壊れない。そこは僕の場所だ。頭から離れないセリフ。面白かった。
いい加減にしろ!
この作品を見て虚しさを感じましたね。
個人的にはドラマーのロッキー版なのかと思いきや、とんだ思い違い。
思い違いは自分の問題ですが、こんなストーリーは無いだろうと言うのが評価です。
劇場まで出向いて金を払って観賞しなかったのがせめてもの救い。
それでも借りて数百円を払った自分に情けなさを感じる感想。
お薦めできない作品です。
これから鑑賞する方へ
ネタバレ無しでこれから観る方への鑑賞のポイントとして、序盤の内容が細かく終盤へのフリになっているので、序盤の描写を覚えていると、より楽しめる映画だと思います。ストーリーも無駄があまり無く、テンポ良く観れました。まさに音楽的な映画かと思います。最後は観る人によって意見が分かれる作りにしてあるのが憎いですねー。
自分を評価するのは誰か?
始め、熱血指導者と必死に応える生徒の感動物語かと思っていたが、違った。
鬼畜先生が、その奥深くに秘めた愛で優しく包んでくれるのはいつか?いつか?…と思って観ていたら、結局最後まで鬼畜だった。彼は納得がいくカリスマを育てたいだけであって、生徒を指導する理由は利己的なものであった。師弟とは全てが優しい関係ではないのだ。
生徒は、鬼畜先生の指導に応えようと、必死に食らいつく。しかし、どれだけ食らいついても先生に評価されることはなく、ついに心砕かれる。いつしか先生の指導方法に疑問を抱き、否定するために裁判まで起こす。
しかし、自分に違和感を感じる。私は今まで何のためにドラムを叩いて来たのか?先生に評価されたくて?そうではないはずだ。
自分で自分を評価するしかないのだ、と気づくのであった。
爽快!
音楽を通じてだけしか分かり合えない絆がある。
常軌を逸する指導に触れて素晴らしい音楽を創り出す皮肉。スポ根ジャズ。
人格者であるべき指導者、親離れ出来ていない息子と、今の時代を音楽で切り取った素晴らしい作品。
父親の切なさ
アンドリューが向かう領域は一般人には理解できない。何故そこまで頑張るのか、音楽に芳しくない父は扉を挟んで舞台裏から心配そうに見守るしかない。息子にはよくやったと慰めるしかできないのだ。
アンドリューも父親の偉大さを理解できず、気を遣いぎこちない空気ぐ2人の間をながれる。
それに対してフレッチャーはみんなの先生ではなく、1人の才能のためのメンター。アンドリューに偉大になる芽を見出し、追い詰めて追い詰めて育てる。他の団員を犠牲にし、フェスティバルを戸惑わせてまで彼を追い詰め、その期待にアンドリューは答える。アンドリューは場を支配し、最後にはフレッチャーとのセッションを演じる。他の誰にも理解されなくても少なくとも2人には、何が偉大であるかを理解して、そこに到達するために身を削る。
モンスターの成長期を見ているような、緊張感がある中で、大学生の描き方がひどく日常的で、アンドリューの人間らしさも感じられてバランスの巧さが抜群だった。
″″映画に殴られる″″とはこういう事
ただのジャズ好き青年を鬼講師フレッチャーがその人格まで変えていく。
音楽に限らず芸術の世界に生きている人間は凡人には理解出来ないという意味で変態が多いように思う。プライドが高く、自分の信じたものを変えようとしない。
この映画でも自分をギリギリまで追い詰める主人公のドラムに、観ている方が苦しくなってくる。
その極限状態のニーマンを鬼教官フレッチャーが更に追い詰める。
彼は天使か悪魔か?
観ている人間を困惑させるストーリー。
音楽に限らず最高峰にいる人間達はここまで狂気じみた探求をしているのかもしれない。感動は楽しいだけじゃ生まれないのだ。
ラスト、全てが鬼教官フレッチャーの計算通りと主張する方は本当に本作をご覧になったのか?
劇中で語られるバードがシンバルを投げつけられたから名プレイヤーになることができたという逸話を根拠に鬼教官フレッチャーがそれを再現したという解釈は大きな間違いだ。
シンバルを投げつけられたバードはその屈辱をバネに練習したから開花したのであって、屈辱を受けたから開花したわけではない。
つまり、フレッチャーの行為を恩師の温情のように解釈するのは見当違い。
そこで逆襲してみせる主人公の姿が感動的なのだ。鬼から憎悪すら消し去ってしまうパフォーマンスを達成してしまう姿が感動的なのだ。
何度でも見たい!素晴らしい!!
以前うちは弟が吹奏楽部に所属していて、全国大会を見に行ったことがある。なんでだろう、プロのオーケストラに比べたらもちろん中学生の演奏だからさ、レベルは落ちるんだけど、演奏している人の気持ちとか想いとかって、音に出るし心に響いて、不思議と涙が出てきたんだよね
自分が仕事をしていても、120%の努力をして、死に物狂いにならないと成長しない、っていうタイミングってやっぱり時々ある。
主人公の死に物狂いさ、想いのこもった演奏、その狂気、が凄く伝わってきて、心が動かされた。
一度見て素晴らしいと思った映画って、ワンシーンワンシーン強烈に覚えてる。〔逆に、面白くなかった映画は、見たことさえ忘れて、レンタルで借りて思い出したりする。〕
忘れられない、素晴らしい一作。これが脚本家〔監督だっけ?〕デビュー作ってゆーのがすごい。きっとこの主人公と同じように、めちゃめちゃ想いのこもった一作なんだなきっと。
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