予告犯のレビュー・感想・評価
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天権法理非
映画「予告犯」(中村義洋監督)から。
私自身、ネットの世界にどっぷり浸かっているにもかかわらず、
アクセス数の急激な増加など、大きな変化に対しては、
喜ぶというよりも、あれっ、どこか知らないところで炎上してる?、
変なこと書かなかった?なんて、不安・恐怖が先行する。
自分の管理が及ばないところで、自分に関することが語られ、
誹謗中傷されることへの不安は、誰でも持ち合わせているだろう。
だから、堂々と自分の意見を主張し、自分の意見と会わない人に対して
いとも簡単に「誹謗中傷」出来る人たちは、凄いな、と思う。
片方では「みんな違ってみんないい」という視点で、
金子みすゞさんのフレーズを多用しながら、もう一方では、
その違いを認めない、許せない、という動きが渦巻く。
そんな矛盾したネットの世界を上手く描いている作品だな、と感じた。
さて、今回の気になる一言は、作品内でちらっと登場した
「天権法理非」と書かれた掛軸。
「非は理に勝たず、理は法に勝たず、法は権に勝たず、権は天に勝たず」
「天命のままに動き、人は天に逆らうことはできないのだから、
『天道に従って行動すべきであるということ』らしい。
監督ら映画製作関係者が、さりげなく飾ってある「掛軸」や「書」に、
この作品を貫いている考え方があるに違いない。
楠木正成や戦艦大和で話題になった「非理法権天」ではなく
「天権法理非」にも意味があるのかもしれない。
これを「テロ」と呼んでいいものだろうか・・私にはわからない。
ケツの穴にアナルバイブをぶちこまれたって事ね!
やるせなさが残る
新聞紙をかぶりネットで予告をする犯人だから悪い奴だと思っていた。
愉快犯なんだと…
しかしその意図は少し違っていた。
社会の弱者にスポットを当てた映画なのだ。
若者の就職難民の深刻化。出稼ぎファリピン人が産んだ日本人の子供の貧困。
皆、正規雇用には程遠い。身の上関係なしの住込仕事は人間扱いされない奴隷のようなもの。
死んだら埋める…そしてまた人を補充する。
腎臓を売り旅費をつくり日本に父を探しにきたファリピン少年。彼は父に会う事なく死んでしまった。
彼らはネットで予告をし、事件を起こす。
警察は予告犯人を追う。
追い詰められた彼らは自殺を公開すると予告。
警察は間に合うのか。
生田斗真が全て筋書きをして実行している。
非情な日本に問題提起しているようでもあり、日本に対して絶望しているようでもある。
あたたかい結末にグッとくるがやるせなさが残る。
友達。
弱い人間だっている。
レールからこぼれてしまった人間だっている。
そこに現代社会の問題もクロスさせているからすごい!
武士道精神的には、最期まで共に逝って欲しかった感はあるけれど(ゲイツがかっこよすぎる!!)…
それでもやっぱり涙が止まらなかった。
荒川良々さんの最後のシーンが大好き。
友達。嬉しかったな。
切ない終わり方
よかったです。
3.4
見ごたえがあった。日本の映画ってこういうサンペンスとかがおもしろいから、もっと力を入れればいいんじゃないかな?
ストーリーはとてもよくできてると思う。薦められたので期待しいたが、期待通りおもしろかった。キャストはぼくの好きな人ばかりだし、ドキドキハラハラな映画。
でも残念なところが2つ。戸田恵梨香の大根っぷりはどうにかならないのか。最後死んだ生田斗真を怒鳴るところとか、なんか変。
もう1つは、ゲイツは最初からドライでクールな感じで通していたのに、最後寿司を食べてるところだけ異常に人間臭さかった。どうせなら最後までクールで、他の4人が目覚めたときに、あいつ仲間思いだなあ、で終わってほしかった。
あともう1つ、生田斗真が派遣として働いていた会社に何かしら繋がりがほしかった。本来の志からは離れるけど、あってもいいと思った。
タイトルなし(ネタバレ)
ただの刑事物かと思いきやとんでもなく人間ドラマ。
労働環境への皮肉も込められ、犯人に思わず感情移入してしまう。
途中の窪田のキャラがいいスパイスだなと。
見終わったあと手が震えました。
ちょっとナメてたなぁ
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