6才のボクが、大人になるまで。のレビュー・感想・評価
全233件中、41~60件目を表示
【リチャード・リンクレーター監督及び関わった役者の方々に敬意を表すべき作品。かつてない製作方法に関して。】
4人の俳優が、12年間同じ役を演じ続けて完成した作品。
リチャード・リンクレーター監督、イーサン・ホークともとても好きなのだが、まさかこのような作品を撮っていたとは・・・。
驚き且つ、敬意の念を抱かざるを得ない。
観終わった後、不思議な感動を覚える作品である。
<2015年1月24日 劇場にて鑑賞>
温かい気持ちになる
なんだかすごく良かった♪
どんどん歳を重ねていく様子もとても自然で。何度もお父さんが変わって転校も繰り返し…最後のお父さんに至っては飲酒に暴力。
でも、変わらぬお母さんの愛と、血の繋がったお父さんと沢山の周りの人達の愛に包まれてなんだか温かい関係。
成長の記録を覗き見
この映画の主人公の人生が、ただ淡々と映し出される。過去の出来事が時を経て意外な線で結ばれたり、劇的な成長を促す事件が起こるわけでもない。独特の感性を持った男性の、大人になるまでの記録をひたすら見せられる。人によっては退屈なだけと感じるかもしれないが、ありのままのように見える人生を映しているからこそ、どこかに現実味と、共感できるポイントを見つけることができるのだと思う。そんなリアルを感じさせる後押しをするのが、12年の歳月をかけた撮影だ。時間をかければいい作品を取れるわけじゃないけど、この映画にとっては、意味のある苦労だったと言える。
強いて言うなら水道管工事の青年再登場の下りは、フィクションの面を感じさせると言う意味で少し浮いていたように感じた。しかし、この映画が労力に見合う最高の一本であることに変わりは無い。
悪くない。ただ、同じ俳優で12年間かけたということが、意味を持ちす...
ひとつの大きなドキュメンタリー映画のよう
確かに見ようによっては、渡鬼とか北の国からと同じ楽しみ方ができるかも。ただ、すごいのが、これが、2時間半の映画だということ。
ドラマだったら、シーズン○とかいって、知らない間に子役が成長みたいなことが起こるかもしれないが、これは、最初から、成長していく過程を半分ドキュメンタリーのように映画にしている。
母親の離婚、そして再婚、何度も繰り返す母親の結婚によって、入れ替っていく父親とその家族。本当の父親の家族とも繋がっていて、石田純一のようにひとつの大きな一族のようになっていく不思議さ。
でも、それが今のアメリカ社会の現実なのかもしれない。
繊細に成長していった主人公。6才の時にこの彼を想像してこの映画を作っていたとは思えないからこそ、この映画の中にある種の家族の繋がりを考えさせられるような気がする。
母親が、子育て卒業となる時のほっとした気持ちと一抹の寂しさは、ぐっとくる。色々なことを犠牲にしながらも子供を育ててきた母親が、これからは、自分のために生きていける。うれしいようなさみしいような気持ちが入り混じってくるような気がする。
成長ロードムービー
3時間弱と長いけど、全然飽きない。でも何か起こったか、てほど淡々と...
3時間弱と長いけど、全然飽きない。でも何か起こったか、てほど淡々と進む。
日本で言う渡鬼や北の国からのようなものか。
6才から18才までのメイソンの成長記録のようなものだが、その周りの変化の方が気になって仕方がなかった。
問題は母親か。
最初の結婚・・・軽い父親のようだが、父親としては理想的。休日にはアウトドアを楽しみ、恋愛についても気軽に話せる
2回目の結婚・・・大学教授。でもアル中でDV。ルールばかり作りそれに沿わないとすぐキレる。
3回目の結婚・・・戦争に行ったこともある大学の教え子。メイソンにカメラをあげて、その後の成長に大きな影響を与えている。
アメリカにすごいな、と思ったのは離婚して再婚しても子どもとのつながりもあって関係が続いているということ。最初の夫婦の会話がそれを物語っている。
これは12年間の撮影だが、台本はどこまで最初にあったのだろうか。メイソンがどんな風に成長していくか分からないのに、ゲームをしてカメラにハマるという人物の設定。運動してめっちゃ体育会系だったらどうなったのだろう・・・・と想像してしまった。
それにしても、続きも見たくなる。
是非見てほしい作品!
三時間近い上映時間。12年と言う歳月を投じて描いた日常に、退屈という声と絶賛の声。果たして…と言うことで、11月の公開から先伸ばし。でも、この斬新な手法に絶賛優勢のクチコミ、賞レース食い込みもろもろで見に行きました。
いやぁもう、やられました。素晴らしいぢゃないですか!! 映画的なドラマチックさもなければ、アート系にありがちな鬱な日常でもなく、ほんとに “日常” の12年間。主人公はじめ登場人物へのほのかな感情移入、自分の過去への重ね合わせ、エンドロールまであっという間です。
最後の最後のワンシーンで、あろうことかブワッと涙がこぼれちゃいました。最後の台詞と表情がこの映画のすべてを集約しています。是非見てほしい作品!
アメリカのよくある家族
ティーンエイジをアメリカで過ごし、夫がアメリカ人の私としては、アメリカ生活を思い出して懐かしさを感じた作品。義理の母はアメリカで大学で教えているけど、まさにこの母親のような人生を送った人。個人的には、あるある話が満載でした。アメリカの普通の家族を知るには良い作品です。
テーマと手法
”一瞬は私たちを逃さない。一瞬は常に今ある時間のことだ”
最後に語られるこの映画のテーマだが、このテーマと、撮影の手法が完璧に一体化している。
ご存じの通り、実際に12年かけて撮影してますから!!ってことです。
カメラが回っているのは、主役のメイソンが常に誰かと一緒の空間だけである。独りで悩むような内面を描くシーンはなく、他人から見た(見られている)メイソンを映している。
友人達とキャンプした時には、初体験したか、しないかというような話になり"何回かした"と答えるが、その描写はなく、真実はわからない。
本人の本当の部分をはっきりと描写はせず、あえて客観的な目線を保っている。
後の恋人とのベッドシーンでは、姉の友人に目撃されたという客観的な事実があった。
この常に一歩引いた距離感が、主役への感情移入を効果的に"客観的な"目線に抑えている。主人公の気持ち目線になってしまうのを避けている。
本人のことは本人にしかわからない。子供の言うことを信じるしかない親のような感覚にさせ、"心"を演技を通してしか写せない映画の構造そのもののようでもある。上手い!! そして、テーマである"時間"
人々は一瞬を意識していない。逆に一瞬は人々を逃さない。
これはまさに映画の主役達と"映画を観ている"我々そのものじゃないか!?
我々は時の目線、しかも12年を!!
しかし、その我々もまた、等しく時に見つめられている。。。というね。
あとは、
仲間内ではビールを飲むが、親父とバーに行った時には水を飲む。とか、最初の"主観"の空から、始まって1時間10分くらいのオシッコの"主観"でちょうど物語が半分くらい!とか、親父の兄貴が親父と全く同じ!とか、ジミーまだやってたのかよ!!とかgoodなシーンが満載でした(^^)
5000点くらい出てた。
165分を感じさせない。
幼年期に周囲の大人に振り回されるメイソンくんが、映画の主人公よろし...
裏側まで気になる映画
全233件中、41~60件目を表示