6才のボクが、大人になるまで。のレビュー・感想・評価
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凄まじい、それでいて凪。
なんとも言葉にし難い凄味に溢れた一本。
リンクレイター監督の、背筋が寒くなるような才気に震えた。
技術的なものは置いておくとしても、誰にも等しくある「人生」を切り取り、登場人物を限りなく人間臭く描いた妙。
欠点があってこその人間というのは頭で分かっていても。
それをなかなか許せない、感情というものになかなか勝てないのが人間なのだろうね…
何かしらの共感が必ず見つかる作品。
親であれば2倍面白い映画!
6才の男の子が大人になるまでの成長を、実際に12年間かけて撮り続けた映画。もう、この企画だけで100点なんだけど、作品の内容もかなりGOOD!子供の成長のみならず、親の成長話にもなっており、とても見応えがあった。心に刺さる絶品映画です!!
素晴らしい映画です‼️
長尺なので、ダラダラするかなと思っていましたが、鑑賞した後は、とても感慨深かったです。私にも小さな娘がいます。色んな事があるだろうけど、家族で乗り越えていこう、そして、私を育ててくれた親に感謝しよう、この映画を観終わったあとで、そんな気分になる事ができました。
久々に素晴らしい映画と出会う事ができました。観ようかと迷っている方はぜひ、オススメです。
女性も楽しめる事だと思いますが、30〜40歳くらいの男性だと、主人公の気持ちにグッと近づけるような気がします‼️とくに思春期の男子は本当にバカしますから・・
気分はすっかり身内
子供のリアルな成長を、物語の中で実感できるのは、恐らく「北の国から」と、この映画くらい。
12年という長い期間を経て撮られたからこそ得られる、不思議な感動があった。
それはつまり、子供の成長を見守る身内のような気分になること。
子供だと思ってたのに、いつの間にかこんなに大人になっちゃって、、、と、何度も感慨深い気持ちになった。
ただ、あまり派手な展開はないので、積極的に鑑賞しないと退屈する。(途中で少し眠くなってしまった、、、)
それでも、エンディング前の母親の言葉にはズシーンと来た。
なんにせよ、主人公の男の子がイイ!
この映画の一番のキモはそこだと思うので、この子役を見つけた時点で大成功。
役者としての今後の活動が楽しみ!
家族は老いる
主人公はほとんど話さない。今時らしい無気力でいて社会に反抗的な男の子に育つ。残念。劇的なヒーローではなく一人の人間でしかない。成長ドラマ。アメリカの家庭で男の子が大学進学(ひとり立ち)するまでを描いている。
節目ふしめでキャラクターたちがいいことを言う。父親、彼女、母親。
母が賢いので救われる。
母が、人生最悪の日だわ、と嘆くので胸が痛んだ。今後の人生が空虚に思われたんだろう。人間というのは子を育てあげたら、あとは40年先の死ぬまでを過ごさなきゃならない。そんなに長い時間をどうやって?悲惨だ!いままでずっと、20年近く最優先にしてきた未来ある子供達じゃなく、疎かにせざるを得なかった(ないがしろにしてきた)自分について、あとは死ぬしかないのに、改めて見つめろと。あんまりじゃないか。人生を奪っておきながら、「ここまでで結構」とは、子供はなんて勝手なんだ!
人生を子どもに捧げた親が行き着く悲しみが、演者が老いるこの映画だから伝わった。
日常の面白さ
とても面白かった。
実際の年月をかけて撮っているという手法も驚異的で、本当に1人の人間が成長するので、感情移入してしまう。
大きな事件は起きない日常の愛おしさ、奇跡を感じた。
家族の愛とか。青春のきらめきとか。
私もそうやって何とか今までサバイブしてきたんだなぁと改めて感慨深かったです。
にしても、アメリカの家族というのは、あんな風にくっついたり離れたり、元夫婦のそれぞれの家族との交流とか、普通なのか?
日本もそうゆうことになるのか?
あれがアメリカの家族の姿なのかという点でも、興味深かったです。
時間を共に過ごす大切さを感じる作品。
非常に良かった。
特筆すべきは撮影手法。
少年メイソンの6歳から18歳までの成長、そして家族の軌跡を。
実際に12年かけて同じ俳優で撮影。
その撮影手法を完遂しただけでも驚きますが。
この手法が少年/家族の成長物語を描く上で十二分に機能していた点にも驚きました。
可愛かったメイソン少年が。
あっという間に背が伸び、顔立ちが大人び、声が低くなる。
話が進むにつれて登場人物達に感情移入していき。
自身も彼等の遠い親戚のような気持ち、「見守る」気持ちに。
鑑賞後も彼等に想いを馳せる気持ちが続いたのは新鮮でした。
また時間経過の演出も良かった。
文字情報で時間経過を知らせず、場面の切替と共にヌルッと時間が経過している。
分かり易い身体上の変化、直ぐには察知できない環境の変化。
視覚的な情報で時間の経過を知り、彼等の会話で環境の変化を知る。
情報量の多い画面から、自身で変化を見つける喜びがありました。
時間を共に過ごす大切さを感じる本作。
普通の家族の物語で、派手で突飛な出来事は起きませんが。
鑑賞後、心に残る印象的な場面が多数。
特に印象的だったのは終盤の母オリヴィア の一言。
上映時間165分と比較的長尺な作品ですが体感はあっという間。
終盤の雰囲気を何となく感じる自身もオリヴィアと同じ気持ちになり、彼女の言葉に胸を打たれました。
他に類を見ない撮影手法を体験するだけでも鑑賞の価値があると思います。
オススメです。
環境や物事の感じ方が変わったらまた観たい
リチャード・リンクレイター監督は会話に重点をおくから好きだ。
会話は良い。
会話の中に散りばめられる些細な情報でその人がわかってくる。
映画に出ている人々がよく見えてくるような気がする。
6才の少年の人生を通して、自分の過去を振り返りながら観ていた。
小学校低学年の頃に両親が離婚し、母子家庭で育てられた自分の過去を重ねた。
一見大きなドラマがないこの話、ほんのささいなところに共感を感じるため、自然と画面から目が離せなくなる。
良作。
一言で片付けれ…
アオハライドの数億倍アオハライドな映画
巷で話題とは言っても「青春だね。」と一言で片付けられてしまったらそれまでな映画です。
この作品には、忙しなく生きる大人たちに"忘れていたモノ"を思い出させ、
いまを生きる若い世代には ちょっとした"人生のバイブル"のようなモノを教える力があります。
映画もここまで来てしまった…。
日常の中にこそドラマがある、そんな格言をついに映画化してしまった一本。
「現実世界で見る、スクリーンを通した現実世界」
一言で片付けれるわけがないです。
追記、メイソンの目が完全にアナキン・スカイウォーカーだった。
等身大の家族
12年間同じキャストが演じたという点に拍手、本当にお疲れ様でした。
Coldplayの名曲「Yellow」で始まるオープニング。
不器用ながらも良き父であろうとするイーサン・ホークが良い!
主人公の“瞬間(moment)”に対する問いかけ、これは演技じゃないのかもなぁ……
165分が短い!メイソンの人生をもっと観ていたかった!
家族は会話。
アメリカらしい息子の成長記。
離婚した父と母だけどしっかり2人に育まれて成長。父母にもそれぞれの生き方があるし子供ふたりにもそれぞれの人生が。
常に息子は父と会話。ここがアメリカっぽい。実に家族愛が深い。
12年間もかけて俳優それぞれの成長と共に撮影ってのもすごい。だからこんなリアルな成長記が出来たんだろうな〜?
子育ては長いようで短い
若くして子どもを産み子育てをしながら勉強してキャリアをなんとか築いてきたオリヴィアに自分を重ね共感しながら観た(再婚こそしていないけれど)。結婚したとたんに態度が横柄になる2人の再婚相手にげんなり。だいたい最初のほうに出て来た男、子どもたちが小さいときにつきあってたやつもひどかったよね…。あの可愛い姉弟に本を読んであげているシーン、すごく幸せな満たされたひととき、ああいう生活してたら、男はいらないだろ、ましてや、彼女の子どもには関心ない輩だよ。そこがちょっと理解できなかった。ステップファミリーはやっぱり難しいよねぇ、でもオリヴィアが自立した人でよかった…。こんどこそいい人にめぐりあえますように。
偶然なのだけどメイソンが中学生あたりから自分の息子に似てきて、ますます感情移入してしまった。1年後には同じ境遇になるのかと思うと、最後にオリヴィアがボロボロ泣くの、すごくわかる。一緒にボロボロ泣いてしまった。家族っていいよね、とかそんなうすっぺらい話ではない。家族は難しい。でも、がんばって子どもたちを育て、仕事して毎月の支払いをして、、、てやってたら、あっというまに時間は経つ。
165分もあったんだ!気づかなかった。終わってしまうのが名残惜しいくらいだった。
びっくりしました‼
12年間かけて製作したことは、事前に知っていたのですが、出演者がスクリーンの中で成長していくなんてすごいことだと思いました。ストーリーもお正月にピッタリだったので、今まで温めておいてよかったです。アカデミー賞楽しみにしてます‼
貴方にお勧めです。
12年間成長続ける俳優さんに語らせると説得力がありますね。人は独りでは生きていけない。子供は,家族や友人・異性・先生・周りの大人の影響を受けて大人になるのですね。仕事と子育て,夫婦の関係,親戚との関係を悩み楽しんでいる貴方に、お勧めです。新たな元気を貰うことでしょう。
魔法のような時間の映画
とぎれない時間の話だった。『横道世之介』のように感動。あれも魔法のような時間の話だったな。
誰かが人生に入り込んで、誰かが消えて、誰かが現れ、誰かが消えて、決して離れない人も離れて、それが人生。この映画は手法もそれを通した。魔法のような時間の映画。パトリシアアークエットの嗚咽にあわせて嗚咽しそうになった。そして青年、ひとりのドライブ。いい映画だった。
是非とも休憩時間を!
このくらいの長尺の映画になると、昔は必ず、休憩が入ったものでした。ビクター・フレミングの「風と共に去りぬ」、デヴィッド・リーンの「アラビアのロレンス」、ベルトルッチの「1900年」、ベルイマンの「ファニーとアレクサンデル」、そして、キューブリックの「2001年 宇宙の旅」は上映時間が2時間20分であるにも拘わらず、きちんと休憩時間がありました。最近、日本映画、外国映画を問わず、無駄に長い映画が多すぎます。
そして、そのほとんどの映画に休憩時間がありません。途中で尿意を催した人にとっては残りの上映時間は苦痛の時間となります。実際、私は今年公開された4時間近い「収容病棟」で一度、中座しました。もう少し、観客のことを考えてほしいものです。
尚、映画についてですが、この監督の映画を観るのは初めてだったのですが、このように時間をかけて役者の成長の記録を丹念に撮っていくのは貴重な手法であると感じました。この監督には、この手法を突き詰めて映画を撮り続けていって欲しいですね。いつか、途方もない傑作を撮るかもしれません。
少し、喋りすぎました。あまり余計な事を書くと、映画ドットコムの上田さんの逆鱗に触れ、また削除されてしまうかもしれませんので、ここらへんで止めておきます。
12年間
映画の出来そのものは、12年間に渡る撮影の凄さとの比較では、イマイチと感じた。
キャスト全員が本当に成長と老化をしていく様が、特殊メイクとは全く違う本当の成長と老化を示してくれていた。
この人誰だっけ?ってことがたまにある(笑)
この手法に感動して、仮に、15年間の作品を撮ろう考え、今日から撮影を開始しても、映画の公開は2030年。
その時の自分の年齢は・・・!!!
人生とは、映画とは
単純にイーサン・ホーク演じる主人公の実父のキャラクターがとても好きで、「早く彼が出てこないかな」とそれだけで楽しく観られてしまいました。彼が娘と避妊について話すシーンは役者の素の照れが出ててすごく好き。小学校を出るとだんだん陰の感じが濃くなっていき、それにつれて打ち込めるものを見つけていく主人公には若干のシンパシーを感じる…とか言うと痛い感じがするかもしれませんが、ちょっとそういうのもあって、親近感を感じてしまいました。
ラストシーンの主人公とある人物のやりとりを見て「ああ、人生ってそういうものだよな。いや、映画もそういうものだよな。」と勝手に納得。観るだけで人生や映画についてわかったような気になれるお得な一本です。
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