くちびるに歌をのレビュー・感想・評価
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大人こそみるべき、救いの逸品
青春ドラマかと思いきや、壁にぶち当たっている大人がみるべき作品でした。
居場所がない、必要とされない、自分が何者かわからないとき。
周りに求めるものがないのでなく、自分が見えてないだけなのだと気づく。
救いのある作品ですね。
歌える環境で観て良かった
開始直前にテレビ番組表で見つけて鑑賞した作品。マイバラードも手紙も歌いたくなってしまうので、歌える環境で視聴して良かった。豪華な役者陣も、自問をもたらす静かなストーリーも良い。私は何のために生きているのだろう。十五の私は、十五年後の私に向けてどんな手紙を書いただろう。十五年後にあたる三十歳をとうの昔に過ぎたが、思わず考えずにはいられない良作だった。
浜辺に吹く穏やかな風のような
誰もが一度はやったことがあるであろう合唱。
授業だったり、合唱コンクールだったり。
合唱や、歌には何故か不思議な力があり、歌を歌ったり、聞いたりするだけで心が動かされることもある。
そんな合唱を通して、中学校の合唱部員たちの青春を描いたのがこの映画です。
もちろん逆ということもありますが、練習の初めはなかなか男子がやる気を出せず、女子の足を引っ張り、女子は男子にイライラする。
男子の中にも合唱が好きで得意な男子がいて、その男子たちを中心になんとか一つになって合唱を作り上げる。
そんな合唱あるあるがこの映画にはてんこ盛りで、そこにそれぞれの誰にも打ち明けられない悩みや葛藤、苦しみなどが交錯して話が進むので、涙なしには観れません。
訳ありの美人ピアニスト柏木ユリを新垣結衣さんが演じていましたが、こういう役もできるんですね。
この映画の後に逃げ恥を見たんですが、全くイメージ違って面白かったです(すみません、どうでもいいですね)。
終始ムスッとしていましたが、本番前の「私たちも戦うの」との言葉には心を打たれました。
ユリ自身も合唱部の部員たちに出会って成長したんだと思います。
そして、なんといっても本番、部員たちがそれぞれの想いを胸に生き生きと楽しそうに歌うシーンは素晴らしかったです。
なんたって楽しく歌うのが一番!
色々なことがあったけれど、この歌に全てを乗せて歌うんだという気持ちが歌に表れており、とても感動します。
結果が優勝でないのも好印象でした。
合唱部員も今見るとかなり豪華な面々です。
恒松祐里さん、葵わかなさん、柴田杏花さん、山口まゆさん、下田翔太さん、佐野勇人さん
特に、桑原サトルの兄で自閉症の桑原アキオ役の渡辺大知さん、良かったです。
最後の仲村ナズナとのシーンは観ているこちらがホッとできるシーンでした。
五島に響く15歳の少年少女の歌声の中で静かに進んでいく、とても温かい映画でした。
最後の最後まで感動させてくれる
この映画はすごいしっかりとしたストーリーだった。
最初はなんかもやもやした感じで見ていたけれど合唱コンが近づくにつれ先生と部員たちの団結力が強くなっていき、はたしてどうなるといった感じ。
先生がピアノをひかない理由、生徒それぞれの悩み、それぞれがしっかり描かれており、最後はひっかかることもなくスッキリする。
合唱コンの合唱は聞いた時には鳥肌が立った。男子の成長ぶり、先生や生徒の悩みの葛藤など、いろいろな見所がある映画だった。
合唱コンで終わりと思いきや最後。思わず「おぉ。」と声に出てしまうような展開に驚いた。
コーラス、個々の葛藤とハーモニー
コーラスとか合奏とか、みんな悩みを抱えていてもひとつになる。
音楽に係わった学生時代を思いだす。演奏会前の高揚感とか緊張感が懐かしい。
映画では、それぞれが、抱えた苦悩とたたかっている。爽やかなラストもよかったが、
公会堂のロビーのシーンが感動的だった。エンドロールに出身校の名を見つけ、
ちょっと嬉しかった。あのロビーにいたのかなあ?
ガッキーは一皮むけた印象を持った好演だった。
【品性溢れる秀逸な邦画。傷ついた元ピアニストの教師が生徒たちの歌声に勇気づけられていく姿が眩しい。新垣結衣さんのベストアクト作。】
臨時教員として、五島列島のある島に赴任した柏木ユリ(新垣結衣)の表情は暗い。笑顔はない。生徒たちに対する態度もそっけない。
彼女の暗く、覇気のない姿の理由は徐々に明かされる。
木下恵介監督の「二十四の瞳」は、冒頭から明るさに満ち溢れた名作なのは、万民が知る所であるが、今作は彼の名作へのオマージュに彩られている。
五島列島の風土と、そこで暮らす生徒たちの明るい表情と、彼らが奏でる合唱が、徐々に柏木ユリの心を解きほぐしていく過程が観ていて心地良い。
生徒たちを指揮するユリの吹っ切れた表情と、生徒たちの歌声が響き渡るシーンは忘れ難い。彼らが歌う歌はアンジェラ・アキの名曲である。感動を禁じ得ない。
当時、中学生を演じた方々には、長崎出身の方を中心に現代邦画を牽引する若手俳優さんたちも出演していた。
(恒松祐里さん、葵わかなさん、佐野優斗さん・・・)
<三木孝浩監督が、「手紙~拝啓 十五の君へ~」から物語を組み立てた気品溢れる邦画である。>
<2015年2月28日 劇場にて鑑賞>
新垣結衣・・
夜中に地上波で見た。長崎の五島列島が舞台。新垣結衣が演じるクールな先生と一生懸命な中学生との合唱部での練習と大会本番の様子。本当にあった課題曲で、アンジェラ・アキの曲。2015年の邦画。
この歌自体はあまり響くものがない
ガッキー目当てで鑑賞する方も多いのではないでしょうか。勿論それでいいと思います。作中でもありましたよね、理由がどうであれ音楽を始めてくれたなら、と。
この時期になると夏休みが始まり、
学生達は貴重な休暇をコンクールの練習漬けの毎日を送るのでしょう。今年もそんな季節が来ました。
近年のドラマはいい歳した若手俳優が中高生の役を演じていてあまりにも現実離れしているけど、本作は等身大の15歳像がそのまま反映されていた。
一見強がっているが中身は純粋で時に弱く、思春期ならではの悩みを抱えている繊細な子供達。
部活をひたすら頑張る青春映画はご都合主義が多く、ひたすら厳しく辛い部活に身を捧げた学生生活を送った身としては、あまり好きではありません。
本作もその理由で鑑賞を避けていましたが、そんなジャンルの映画ではありませんでした。
メッセージ性のある作品ではありますが、それを押し出していると少しチープになってしまいます。この映画が訴えるメッセージは、鑑賞する人がそれぞれ感じ取ればいいのではないでしょうか。
私にはみんな良い子ちゃん過ぎました
地元に戻ったピアニストが友達の産休を理由に臨時教師となり合唱部の顧問としてコンクールを目指すお話。
まぁ、最終的にはコンクールなんてどうでもいいや的にはなってましたが😅
ガッキー演じる美人臨時教師はスレ気味。
周りの生徒は皆良い子ちゃん。
悲しい身内話はあるけれど、(そんな事を現実的に味わった事の無い人には可哀想と共感抱くかも知れないでしょうが、逆に)悲惨な現実を味わった事のある人間は「だから何?そんなの不幸なうちにも入らんわ。 」とシラけてしまう。
そんなこんなで身内話から立ち上がりさぁ合唱だぁ〜。
文科省が好きそうな後半ではありました。。。
コンクール合唱部分だけ(歌い始めピアノに写る生徒達の描写が特に)は褒めるが、後は私個人とすると全体的にシラけてばかり。
ラストも良い子ちゃん過ぎました。
はっきり言おう!!同情を誘う不幸話はこの作品には要らん!!
私にはある意味、「ある歌をモチーフにして映画作りました」と言う最近流行りの作品は合わない。
ハナミズキとか、これとか、雪の華とか‥‥。
ちょっと(歌モチーフ映画作る)意味分かんない。
その歌を超える映画って出ない気がします。
何かと同情誘う不幸話が付いて廻るし、ワンパターン。
「歌のイメージと合ってるか?」と疑問を呈したい所もある。
ちょこちょこ良い子ちゃんが不幸から希望を見出す話が好きな人とガッキーファンはどうぞ😞
キュートさ封印の新垣結衣さん
色々と紆余曲折ありながら先生と生徒がひとつになってコンクールや大会を目指すというのは映画の定番パターンのひとつですが、音楽とストーリーが相まっていて感動できます。
ぶっきらぼうな先生役を演じた新垣結衣さんも、本来のキュートさを封印して頑張ってます。
桑原くんに脱帽
心が動かなくなってしまった無愛想なガッキーと、長崎の美しい自然に囲まれて美しい心を持ち、子ども故の残酷さをも併せ持った子どもたちとの交流を描いた作品。
合唱部のうち、フューチャーされるのは2人。
特に自閉症の兄を持つ桑原くんの素直さったら。純粋故、そして15歳という「自分は何者なのか?」を問いかける世代。また、父親に捨てられたなずなさん。女子の方がしっかり自分の気持ちを話せる辺りが、なかなかリアリティ出してると思いました。こちらも、自分への問いかけは「なぜ生まれてきたのか?」
15年後の未来であるガッキーは、大人故に「私がああしていなければ」と心を閉ざしてしまっています。
歌詞とピッタリです。いつの時代も悲しみはあり、胸は張り裂けそうなのです。
それでも、、それでも笑って。前進。
大人になろうとする子どもたちとの、合唱を通じたふれあいを描いた心温まる作品でした。マイバラードも良い味出してました、、!
15歳のそれぞれと30歳の思い
人生、大人も子どももみんな何かしら抱えてる。15歳って、すごくしんどい。
でもしんどいけど楽しい。青春ってほんと輝いてるね。
卒業文集、さとるの兄、携帯電話の留守電、汽笛の音。みんなすべてのエピソードがうまく描かれていて、見事だと思いました。
さとる君はナイス。
ずーっとじわじわ
まったくのノーマークだったが、なにやら評判が良さそうだったので思い切って観てみた。
極力余計な予備知識など入れずに観たが、涙腺崩壊とか号泣という感じではなく、ずーっとジワジワ、ウルウルが続く感じ。
ストーリーは、ある意味ありがちな内容で、期待を裏切る何かがあるわけではないが、とにかく観て良かったと素直に思える作品だ。
主演のガッキ―はもちろん、子供達がいい。
特に男の子と、部長の女の子。
切ないね。
そして、たぶん彼らが本当に歌ってると思うが、合唱のシーンが実に感動的だ。
設定や演出など気になる点はあるものの、総合的とても良い作品で、『文部科学省推薦』とか付いてもいいくらいだ。
いま15歳の人にも、ずっと前に15歳だった人にも、年代問わずお勧めしたい。
で、やっぱりこの歌は間違いなく名曲だ。
今後アンジェラ・アキの 『手紙~拝啓 十五の君へ~』が聞こえてきたら、なにかがこみ上げて来そうな気がしてならない。
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