劇場公開日 2015年2月28日

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「大好きな1本になりました‼」くちびるに歌を harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0大好きな1本になりました‼

2016年5月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

楽しい

泣ける

監督のフィルモグラフィー&新垣結衣さん主演てことを考えたら、正直なんとなく気乗りしない作品だったのは確か……。
すみませんでした‼
本作、サイコーでした‼
大好きな一本になりました‼

ベタで直球、絵に書いたような大団円と、青春映画の王道のような作品だが、本作はそれが最高に合っているのだ。
観るまでは『北のカナリヤ』や『二十四の瞳』っぽいのかなと思っていたら全然違っていました。

それぞれかかえる家族の問題は『ギルバート・グレイプ』や『レインマン』に近いかな……。
上記の作品などを語る時にいつも当たり障りの無い言葉を選び、最大限に気を使ってしまう。
当たり前と言えばそうだけど、それで良いのかなとも思う。

きっと周囲の人たちは疎ましく感じてしまうこともあるのが現実のはずだ。
そういうことに蓋をして見せる映画やレビューはある意味美化されているのではないだろうか?
しかし上記の作品たちはその綺麗事ではない部分までしっかり描いている良い作品である。
本作も同様、そういうところまで掘り下げたところは立派で好感が持てる。
とは言うものの、そこを前面に出している作品というわけでもない。
それもこの世界の一部だし、各々が抱える切実な問題、特に思春期の子供たちがぶつかるリアルな問題、それらすべてがこの広い世界の中の一部なのだ。みんな悩んでいるんだよ。大人だって同じだ。ただ大人はガードや対処を知っているってだけ。子供たちはそれがない分真っ直ぐ受け止めてしまう。それが胸を締め付けられる。それぞれの痛みが伝わってくる。
その真っ直ぐさと、ド直球さがピッタリ本作の作りに合っている。

私同様、監督のフィルモグラフィーとガッキーのパブリック・イメージで敬遠されている人もいるかもしれませんが、騙されて一度観ることをオススメしたい作品です。

傑作だと思います。

harukita