きみはいい子のレビュー・感想・評価
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学校のシーンがリアル
先生の出来ることと出来ない事のギリギリがツラい。
抱き締めてもらう宿題もギリギリだろうと思ったがあの教室では好評で良かった。
障害のある少年がひまわり学級にいけた事は賛否あると思うが、母親は苦しさから解放され、寂しい独居の老婆も新たな楽しみを見いだせていて、それなりのバランス感で小さな幸せが皆を包んで行くのが見える。
尾野真千子の虐待母親と娘の姿は痛々しい(演出は抑えていたけれど……)、ママ友の池脇千鶴が抱き締めるシーンは泣けてきた。
人は誰でもいい子と褒められたいと思う。
大人だって同じだと思う。
ラストシーンはやや影を残しているが、全てが綺麗に解決などするのも妙だし、これで良いと私は思います。
ちょこっと親子関係を考えるのに良いかも知れません。
中途半端だけど悪くない
みてよかった。
絶望の隙間に見えるひとすじの光
傍目からは一見何気ない日常。けれど皆、内面はヒリヒリ。呉美保監督は『そこのみにて光輝く』同様、人が持つ負の部分に鋭く切れ込み、それを救うのはやはり人なのだというメッセージを投げかける。だから好きなんだな。彼女の作品は。
子役たちの自然すぎる立ち振る舞いがすばらしい。雅美(尾野真千子)のママ友・陽子(池脇千鶴)の息子は本当に親子のようだし、自閉症の少年・弘也を演じた加部亜門は天才的です。
「子どもを可愛がれば、世界が平和になる」「幸せは、晩ごはん食べて、お風呂入って、寝るときにママからおやすみって言われた時の気持ち」など、今後覚えておきたい金言もたくさん。
みんながこれを観て、世界が平和になればいいな。
カンダくん
宿題みなさんやりました?
子供の頃に誰にも理解されない経験をした人は、他人に心を開く無意味さを知っている。
虐待される子供と、虐待する親と、その双方を被害者として、またその双方を理解しようとする小学校の先生、近所の老女の視点を交えながら描いています。
どのような子供時代をおくったかによって、受け止め方が違う作品のように思います。
今年に入って、一番泣きました。
「ショート・ターム」と同じく、傷付いた心を優しく包む、人肌温度の(人の心の機微をよく理解した)映画だと思いました。
モンスター・ペアレンツと葛藤しながら、子供達と正面から向き合う小学校の先生:高良健吾くん、障がい児を育て「すみません」が口癖になってしまった母親役:富田靖子さん、子供達の自然な演技が印象に残ります。
特に富田さんが、「いい子」だと子供を褒められて、すみませんと何度も頭を下げるシーンでは、同じタイミングで号泣。
また高良くんのお姉さんが、「子供に優しくすると、その子が他の人に優しくする。そうやって世界平和は作られる。母親って凄いでしょう?」という台詞に、大きく頷きました。
先生が出した宿題「家に帰ったら、家族の誰かに抱きしめられてくること」が、そのまま観客に出された宿題で、テーマなんでしょう。
本作を観た人が、帰宅後に誰かを抱きしめる。凄く素敵なことですね。
『きみはいい子』
ワシはわるい子…なのか?
良い作品だと思う、文科省の推薦が来そうな…でも何かが据わりが悪くてむず痒い、もっと突っ込んで言ったら「上っ面をなぞるだけ」なのが心の何処かで気持ち悪かった一本。
今作を観て素直に感動出来る方を、否定は全くしない出来ないけれど…
本当に観なきゃ救われない層には、絶対観る機会は無いよね?
それを越えても、作品として映画なりの答えを出さないのは如何か?
「♩ありの〜ままの〜」にしちゃいけないネタじゃ無いのかな…
安い弱者肯定的なプロパガンダだよね…
女優陣、女性子役陣は素晴らしかった。
逆に高良氏の演技があまりに(役柄を加味しても)酷く。
群像劇…にもなりきらない作劇にも…
傘のシーン。
あそこは子供に傘さして左肩を濡らす演出は、必要だったよ…
ラストシーンまで「やらされてる感」で通すのは、今の時代に教員を目指そうなんて人を舐めてるよな…
改めて。
作品としては良い作品だと思うけど…ただただ青いバナナ的な「未熟」感に溢れる作品。
10年後に、セルフリメイクしたものが観たいなぁ…
きみはいい子。みんないい子。
ギュー
なかなかの出来。食わず嫌いをせずにとにかく、観ましょう。
前回の「そこのみにて光輝く」があまりに陰惨な内容で、観終わった後、疲労感しか残らなかったので、今回もまた救いようのない内容なのかと思っていたら、高評価のレヴューが多数あったので、観てみました。
途中、高良健吾が学級崩壊ともいえる状況に右往左往したり、認知症のおばさんや障害を抱えている小学生が登場する場面では、ああ、まるで露悪趣味満載の韓国映画みたいだな、と苦笑していました。潮目が変わったのは、池脇千鶴が尾野真千子を抱きしめながら自分の過去を語る場面以降です。隣の中高年の夫婦はもう、泣きじゃくっていました。そして、最後、緊張感が最高潮に達して、これから、一体、どっちに転ぶのだろう、と、好奇心が限界にまで膨れ上がった、その瞬間、画面は暗転して、エンドクレジットへ・・・。これ、何? と思いましたが、映画館から出た後、なるほど、と思いました。「これは、新機軸なのだ」という考えに帰着したのです。私にとって大きな収穫でした。
今後、こういう終わり方を踏襲した映画が製作されていくでしょう。☆4個なのは、学級崩壊の場面がやや、紋切りだったからです。前作でゲンナリした人も、騙されたと思って、一度、観てみてください。この女性監督の成長の跡がはっきりと判る筈です。
震えの来るような名場面
次にどんな困った事態が起こるのだろう、と一種のホラーをみるような気持ちで高良建吾の主人公に感情移入しながら見続けると最高潮にうちひしがれたときに来るあっ、と思わず声の出るような場面、これを観るためだけにでも価値がある。尾野真知子がインタビューで語っていた演技する際に気を付けたことがそのまま映画の根幹でだった、というのは最後まで観て気づいた。池脇千鶴の演じた母親の造形と必然性にただ感服。
好きな作品がまたひとつ
こどものこと、大人のことたくさん考えさせられる
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