海街diaryのレビュー・感想・評価
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家族の関係
キャストはいい
優しい映画。
四季を通じて鎌倉を舞台に美しい四姉妹が織り成すドラマ。
四姉妹といえば「細雪」であったり、「姉妹坂」であったり、いろいろとある。そういえば相米慎二のポッキーのCMも四姉妹だったか。
死の影が全編を覆っている。だから優しい映画になっているのかもしれない。
死の影が覆っているということは、生きることを懸命に考えるということでもある。
思えば、是枝裕和は、いつも死について考えている作家だといえる。「ワンダフルライフ」にそれは顕著である。「歩いても 歩いても」も家族の過去の事故死が映画の核にあった。
喪服に始まり喪服で終わる本作は、四姉妹が手をたずさえて生きていく儀式を1年間かけて行ったものを描いている。
死の影に覆われながら、綾瀬はるかをはじめとする4人の生気が画面に弾けている。
この4人をいつまでも観ていたい、そんな思いにかられた。
鎌倉に行ってみたくなった。
匂い立つ
四季が、人が、距離が、匂い立つ作品。
葬式の後のお線香の匂いが
冬の朝の白い吐息が、
人の記憶と思い出と、
カレーの匂いと、
etc。
言葉にしてしまうのにはもったいないくらい程に美しい、風景や佇まいや豊かな表情やあたたかいものや人間らしさが描かれていて、見た後に、個人的にはこれでもかというくらい幸福な気分になりました。
こんな風な幸福な気持ちになれたのは、お葬式、鎌倉の高台から海が見えること、梅酒をつくるなど、そうゆうこの国にあるものを少しづつ経験していたからかもしれません。この作品を見て日本で生活していることの幸せを感じました。
そして、監督の懐の深さというか、見ているものの確かさというか、をあらためて感じました。そして、作品そのものが独立していて、関わったスタッフと出演者の人達によって、その瞬間の最高のものが生まれたんだなぁと思います。
これは、なんか、みんな嫉妬しちゃうくらいの作品だよな〜としみじみ思います。
日本的な情緒が満載の作品
1年と言わず、もっと先まで見ていたい
是枝監督、そしてこのキャストの時点である程度間違いないとは思ってましたが、やはり最高でしたね。
まるで本当の4姉妹のようでした。
しっかり者の長女、自由奔放な次女、マイペースな三女、そして腹違いの四女と、この4人のバランスが本当に素晴らしかった。
日本を代表する4人の女優を見事に料理した是枝監督は、さすがの一言ですね。
物語としてはそんなに劇的な話ではなかったですが、何と言いますか、日常に寄り添った話だからこそ共感できることばかりで、思わず見入ってしまいました。
仲が良いほど喧嘩するじゃないですが、姉妹喧嘩は見ていて微笑ましかったですし、それぞれの恋、悩み等、本当に日常の一コマのようで、とても自然体でしたね。
父に捨てられた(母にもか)三人と、腹違いの妹すず、それぞれが心に整理をつけて、少しづつ家族になっていく様子は本当に見応えたっぷりでした。
広瀬すずの存在感にもとにかく驚かされましたが、彼女を包み込む愛を見せた三人もさすがの演技、特に綾瀬はるかは普段の言動とは似ても似つかぬしっかり者の長女っぷりで、これぞ女優だねぇ~と、とにかく感心させられましたよ。
死があるからこそ生が実感できる、そして愛おしくなる、そんな作風も心にグッと響きました。
四季折々の風景も素晴らしかったですね、とても癒されました。
満足感、幸福感で一杯です!
しかし4姉妹が可愛すぎる・・・。
鎌倉♡
最強の四姉妹
四姉妹の梅酒
元々、少女漫画のようでいて ちりばめられている現実的な原作の描写がすきで単行本を購入しています。
はじめはきれいどころ四姉妹の配役(特に夏帆の三女役)に違和感がありました。テレビでどうせやるだろうと思って見送ってましたが、友人に映画館でこそ観るべきと勧められたこともありふらりと観てきました。
姉妹たちの日常、特に大人組の家族・恋愛・仕事といった様々なしがらみは現実的ながら周囲の絶景や音楽によってきれいに彩られています。
複雑な背景をもつ四女の鎌倉での学生生活も、まさに青春できらきらとした部分が際だちほっこりとした気持ちになりました。
終盤の姉妹ふたりきりでのキン、と音が響くシーンが最も印象深かったです。
それまでのゆるやかな起伏がある流れがすべてそこに収束していました。
原作から入っている身としてはもう少し長女の内面を掘り下げてほしかったなと思いますが、一本の映画として四女が家族になるまでを描く上ではすっきりとしてわかりやすいまとまり方だったように思えます。
次はいったいどうなるのか ハラハラドキドキするような映画ではありませんが、日常に疲れてひとりでゆったり過ごす週末にこそ、じんわりと楽しめる映画です。
この映画に出会えた嬉しさ。
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