悼む人のレビュー・感想・評価
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死者の気持ち
誰にでも忘れられない故人がいる 忙しさにかまけ、あるいは長い年月の経過により、しばらく思い出さずにいる事もあるだろうが、それでもふとした時に思い出す 「悼む人」は観た人がひと時「悼みたい人」を思い出す映画です 特に母親、父親など近しい方を亡くした方にはずしんとくるかもしれません だからこそ私は見ず知らずの人に悼まれて死者は嬉しいのだろうか、ちょっぴり近所の人に人となりを聞いただけで、「覚えています」と言われても所詮死人に口なし… 静人の自己満足にしか思えません アカの他人(それも死者)にそれだけ尽くすなら母親を大切にして欲しい…と、あまりにも単純な感想を抱いてしまいました それでも静人が救われたなら、全く意味がない行為ではないのでしょうが… 泣けるシーンも多々あり、悪くはないです 大竹しのぶ、椎名桔平(助かった時にはホッとしてしまいました)の演技には心揺さぶられました 大竹しのぶの母親役に対し、かなり地味な役どころの平田満も素晴らしかったです テレビで放映されたらまた観るかもしれません
ぜひ原作を!
原作に感動し、俳優のキャスティングが良すぎてかなりの期待を持って観に行きました。 でも、原作の良さは伝わらなかったんじゃないかな… 他の方のコメントを読んでも残念な感想多いですし… 悼むという行為の真意が伝わりそうにないことが残念でした 大切なものを無くして生きる事が辛い人 生きたくても生きられない人 失いたくないものがある人 失いたくないものが無く生きる意味がわからない人 生と死、正反対のこの2つを共存させたままどちらもを受け止める方法に気づけた素晴らしい原作だったので、映画を観て良かった人も良くなかった人も映画をきっかけに原作を読んでもらえたらなと思いました。 原作もキャスティングも演技も素晴らしかっただけに2時間程で伝える難しさに残念です。
悼む気持ちが解らない
劇中悼む意味をずっと考えながら見てました。結論としては見ず知らずの人の死を悼む事は自分には出来ない…でした。それぞれの役者さん逹の演技は素晴らしくその点は良かったですが悼む意味が解らなかったので星は少しです。
想像力で観よ
断片的な内容。本来、ドラマはある人物の一生の一部を断片的に観せ、観客に感動や笑みを届ける。そう、映画で。しかし、この作品は断片すぎる。映像は刺激的だが、中身が薄い。想像して、自体験と絡めるて泣ける映画だ。だから、作品としては星ひとつだ。
舞台で感動した悼む人
悪くはない。でも舞台で見た、向井理の圧倒的な美しさと存在感と負い目を感じる雰囲気、小西真奈美の儚さと迫力、手塚とおるの圧倒的な舞台力、真野恵里菜の出産シーン、伊藤蘭と向井理のラストシーンの母と息子の親子の愛の一体感、舞台ならではの臨場感に比べ、映画は薄い印象があった。舞台には全てを限られた状況で表現しなければならない分、演者の熱量、迫力、劇場を包み込む世界観が凄かった。行間を読む想像性を掻き立てられ迫りくる空気感で「悼む人」を堪能できた。しかし映画は描きすぎた気がする。材料が揃い過ぎていた。 天童荒太氏の作品は心理描写が難しい。だから説明しすぎてはいけない。映画ではなく舞台版のDVD・BlueRayを見る事をお勧めする。同じ堤監督の作品でも全く違う「悼む人」が見られる。
新たな発見
正直、ストーリー展開は退屈であった。 とってつけたような話の流れ、共感できづらいゆるい人間関係。 全体を通しては好みではなかった。 その一方で、まったくの他人が亡くなった人の現場へ赴き、悼む。 この行動の新しさは見応えがあった。 もし自分が、誰かの記憶に残る事ができたならば、これ以上の幸せはないと思った。 悼む行為は、悼んだ人の狭い世界ではあるけれども、亡くなった人をその場所で生かさせることができる行為であると思う。それを主人公は本気で悩みながらもなそうとする行動に発見を覚えました。
原作者も監督もカッコつけすぎ、薄味なのに
毎度おなじみ、株主優待券を使って、東京・城東地区の映画見巧者が集まる某館にて鑑賞。 結論は、★★と標題に記したとおり。 原作は未読だし、読む気もしないが、そもそも原作者が何か気に食わない。カッコつけすぎじゃね? 映画とは無関係だけど。 さて、本作。思わぬ事件・事故で亡くなった人をその現場に訪ね、遺族や関係者に会うという主人公の姿を描くというテーマは非常にいい。 難しいテーマだと思うが、それに取組み小説、映画という作品に仕上げた手腕には素直に頭は下がる。 しかし、この映画に関していえば、どうにも中身が薄い。 主演の高良は悪くない役者だが、この役柄には合わなかったんじゃないかな。 彼には荷が重かった。主演をもっと異色のオーラを出せるような役者でやったのなら、こちらの見た印象も変わったかもしれない。 主人公の母親、大竹しのぶは適役だけど、もともとこの女優が好きでもないので、可も不可もなし。 ただ、石田ゆり子の幸薄い感じはよかった。 濡れ場は中途半端。もちろん乳も見せてません。見せたところでがっかりおっぱいだろうけど…。 あの寸止め感と熟女好きな人はいいかもね。 にしても、15年も前だが、同じ原作者のドラマ「永遠の仔」にも石田は出てたし、今回の映画の出演を原作者に直訴したとか…。テレビで映画の宣伝では天童と一緒に出ていてなんか怪しい関係? ま、いいっすけどね。 他には、鳥肌実の起用は秀逸。よくキャスティングしたよね。それは評価したい。 中身の薄い映画の中で、彼の演技は光っていたよ。 ま、堤監督はやっぱり「TRICK」の流れの作品で笑わせてくれたほうがいいと思うな。 彼がマジになった作品はダメ。不向きです。 あ、鳥肌じゃなくて井浦新な。
むっかし~
難しいテーマでした。「死と生」について言いたいのでしょうが 解ったようで解らないパズルのような深い内容でした。 女優 麻生祐未の演技は、短い時間でしたが感情移入するほど圧巻でした。 ベテランだと感じました。「上手い!」 椎名桔平の演技は、安心して見れる 「期待を裏切らないワクワク感を感じる演技でした」 R15指定なのですので子供とは、観に行かない方が良いですね。 激しい性描写が所々有るので気まずいと思います。
清涼感の残る涙
演者がとにかくよかった。 エンドロールで、堤監督だと知って納得。 この重苦しい題材を健やかに終れるのは堤監督ならでは。 ストーリーにマッチした主題歌は書き下ろし。加藤登紀子さんのような入りに中村中さんのような声、熊谷育美さんの「旅路」。 とてもよかったのでさっそくDLしました。 大竹しのぶさんの演技の振り幅がすごい。泣きポイント全部もっていく。 高良健吾くんはよく知らなかったけど、そのナチュラルな存在感と悼むときの囁き声などぴったり役にハマっていて彼しか演じられないと思う。 石田ゆり子エロい。井浦新こわい。椎名桔平も振り幅ある役。父親役の平田満さんの抑えた演技もまたいい! 端役にも贅沢な配役。 けして、こわさやかなしみだけで終わらない。 見終わって温かい涙が溢れる良作でした。 原作も読みたくなりました、
珍しい映画。
感動する話でもないし、 死とも向き合ってるわけでもない。 主人公のやりたいことも、 主張はなく中途半端。 上っ面な言葉を並べられても、 心は動くわけもなく。 とにかくストーリーの組み立ては、 めちゃくちゃ。脚本もシズらない。 おのおののエピソードも 軸が弱いので絡んでいかず、 終始バラバラで宙に浮いたまま。 あまり出会えない、 珍しい映画でした。 不覚にも、 20年ぶりに劇場で落ちてしまった。 ただ一つ良かったのは、 逆に直木賞の原作本に 興味が湧いたことです。
あとから考えさせられる
重い映画でした。 人の生死について観客に問いかけるように進んでいきます。 間延びせずいろいろな出演者が問いかけて来ます。答えはありません。 あとから考えさせられる映画でした。 ラストの大竹しのぶさんの演技は私の母が亡くなった時とそっくりで泣いてしまいました。 私も掉んでみようと思います。誰かを。
「生」と「死」と「愛」と
始まりのシーン、 BGMのピアノが悼む人のイメージにピッタリで素敵な雰囲気が出ていて一気に引き込まれた。 両方のスピーカーから 違うセリフが聞こえてきて、 それを聞き取りたくて必死だった。 高良健吾さん演じる静人の 『誰に愛され、誰を愛していたか』 というセリフと独自の悼みかたは 素敵で綺麗で印象的。 重い作品だったが 「生」と「死」、そして「愛」について心の深くから考えられる。 この作品を見るには 私はまだ若すぎたとも思った。 けど1度原作を読んでみて理解を深めるのもいいかもしれない。
重い作品
原作を読んでからの観賞。 原作は文庫本で2巻なので、省略するのは致し方ないが、静人の悼みのポーズを由来の部分が欠けていたのには疑問が残る。 個人的には、雑誌記者の心の変化をもう少し描けていれば満点。 しかし、原作を読んでいなくても原作の重いテーマは十分に伝わるのではないかと思う。 この映画を、もっと若い人たちにも観てほしいが、私が観たときは残念ながら高齢の方が多かった。
難しくて整理できない
どう解釈したらいいのか悩むー。 もっと深く相手を理解した上で悼んでいるのかと思いきやそんなことはなく。誰しも悼まれる価値のある人間って事を伝えたいのか?いや、悼むって事はそんなに深いことではなく、相手を想い覚えておくことなの?んー。整理できない。。 最後も母親のところに帰って、看取るなりするのかと思ったらそんなことも無く。 スッキリしないわー。
深く重い作品
予告編を見た感じ重い映画かなと思い気になり観に行きました。 死、悼む、愛 そういった言葉で説明しきれないことをテーマにしてる作品で私には全て理解しきれてませんが、 人間だからこそ亡くなった方に悼むことができる その"悼む"ことは人それぞれ形や思いは違うかもしれない でも亡くなった方を忘れずに大切に思うことは共通してると思います。
悼むためには故人を知らなければならない
高良健吾が演じる坂築静人は不慮の死を遂げた見知らぬ人々を悼みながら旅をする不思議な人物である。見知らぬ人の死を悼むとはどのようなことなのだろうか?見知らぬ人から自分の、或いは身内の死を悼まれたらどう思うだろうか?そのようなことを言葉少ないながらも問いかけてくる。 故人が亡くなった場所へ赴き、どのような人であったかを知り、そしてその人のことを心に刻んでいく。一般的には理解しがたい行動であるが、孤独死や無縁死といった言葉を耳にする昨今、このような奇特な人物を描くことは必要なのかもしれない。 ただ、残念なことに彼が悼んでいる人がどのような人物であったのかが見えづらい。いじめによる死、事故による死、歪んだ愛情故に起こった死…、掘り下げられるエピソードもあるが、それは彼が悼んだ中のほんの一握りにすぎない。良く捉えればそれだけこの世に不慮の死が多いということを暗示しているが、掘り下げない人の死については彼の自己満足のためにいたずらに扱ってしまっているとも捉えかねない。 あえて多義的に捉えられる描き方をしたのかもしれないが、悼むという行為は故人がどのような人物であったのかを知り得てこそ行えるものではないだろうか。彼の悼むという行為が故人や遺族の心の支えとなり、癒しとなり、時には感情を逆撫でながらも静人自身の生き方と向き合うこととして描かれていれば、より生死感を考えさせる深い作品に仕上がっただろう。
観客に委ねすぎ
『悼む人』を鑑賞。 天童荒太の直木賞受賞作である同名小説の映画化。監督は堤幸彦。 何らかの事情でこの世を去った人を悼む旅を続ける坂築静人(高良健吾)は、故人が誰に愛され愛したかを訪ねながら悼んでゆく。 さて、鑑賞しての第一印象は観る者に委ねているなという点。 生死とはどういう事か、悼むとはどういう事なのか。この作品のテーマには明確な答えがあるわけではない。 作品の中では様々な事情を抱えた登場人物達によるそれぞれの生死に関わるエピソードが描かれているが、明確に「悼む」という事に対する理解や理念が語られる事はない。 静人が行う悼みの所作は常に同じだし、死者を差別することもない。その行いには一切の感情が込められておらず、その故人が生きていたという事実を胸に刻み込むのだという。 要は非常にわかりにくいのだ。 深読みすれば非常に奥深く感じる事も出来るし、見方によっては静人の行いは最後まで理解できず滑稽にさえ映る。 観客への投げかけと言えば聞こえは良いが、少し委ねすぎではないか。 テーマが非常に深いだけにもう少しこの作品からの解に近いものを提示し観客に問題提起すれば、観終わった後により深く考えさせられたのではないだろうか。 また、共感しにくい登場人物が多い事も全体的にわかりにくくさせる要因となっている。 雰囲気や役者の演技が良かっただけに実に惜しいと感じる作品であった。
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