「モラルの注意書き」ソロモンの偽証 後篇・裁判 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
モラルの注意書き
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中学生である事の利点は、説教くさくならないって事もあるかも。
実に多種多様な、問題を内包し提議した作品だった…。
映画的には、編集があまかった感じ…。
に、つけても…陪審員って、きっと読者だったり観客の事だよな。
"いじめ"を主軸に話しは進むけど、まあ、あれもこれもと、いっぱいあった。
柏木は、ネット上で、他人を罵る人々のように見えた。
それに振り回され、自分を見失う軟弱者もちゃんと描かれてた。
傍聴の人々は、無責任な大衆そのもの。
懺悔をする事で免罪符なんか与えられないとか、告白したところで、押し付けたところで、過去かは逃げられない。
だから、自分で立って歩きなさいとか。
秘密を抱える強さと、臆病さとか。
さすが、宮部みゆき…と、感嘆いたしました。
きっと、映画には映画の顔があり、小説には小説の顔で読む者を迎えてくれる作品なんだろうなと思えた。
嘘に涙するよりは、人間が構築した器に恐怖した。
僕も、至って普通にそこの住人であることに。
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