柘榴坂の仇討
劇場公開日 2014年9月20日
解説
作家の浅田次郎が2004年に発表した短編集「五郎治殿御始末」に収められている一編を、浅田原作の「壬生義士伝」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した中井貴一の主演で映画化。幕末の安政7年、主君・井伊直弼の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士の志村金吾は、桜田門外において目の前で井伊の殺害を許してしまう。切腹も許されず、仇討ちを命じられた金吾は、時が明治へと移り変わってもなお、井伊を殺害した刺客を探し続ける。やがて金吾は、井伊を討った水戸藩浪士の最後のひとりで、車引きの直吉と名を変えて生きていた佐橋十兵衛を見つけ出すが、その日、明治政府が仇討ち禁止令を発する。金吾が追い続けた水戸藩浪士・十兵衛を、阿部寛が演じた。監督は「ホワイトアウト」「沈まぬ太陽」の若松節朗。
2014年製作/119分/G/日本
配給:松竹
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2021年10月9日
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鑑賞方法:DVD/BD
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チャンバラなどはそれほどなく、侍の心に沿った人間ドラマ。
泣いた。感動したからではなく、たぶん主人公と同じ、嬉しかったから。
時代の移り変わりと共に失われてゆく文化。
ただひたすらに使命を全うせんとする主人公に時代錯誤だ、もういいのだと諭す周囲に対し、同意する自分とどこかそれを悔しいと思う自分がいる。
名乗り合戦が清々しく、そしてそっとこぼれる仇討ちに執着する理由。思いもしなかった自分にはっとなった。時代も立場も関係ない、馬鹿らしいほど単純なことなのに。
それだけに終盤の対峙で情緒がやばかった。ついに、なのかようやく、なのか。なぜよりによってこの世で唯一、やっと見つけたのが彼なのか。もはや自分だけ、もう終わらせようと諦めていたのに、たった一人、たった一人だけ、ここにいた。
あまりの皮肉に憎さと、それを上回る喜びで涙がとまらなかった。
けして盛り上がる内容ではないだけに、素晴らしい役者たちの演技がこれを単なるお涙頂戴にせず、自然と主人公に寄り添って観られたんだと思う。名乗りとラストと殿のためにたびたび観ては毎回嬉し泣きしてます。
2021年1月5日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
中井貴一扮する彦根藩下級武士志村金吾は、13年前広末涼子扮するセツと祝言し家督を継いだ。しかし、金吾は近習でありながら桜田門外の変で井伊直弼の暗殺を止められなかった責任により切腹も許されず水戸浪士の仇討ちを命ぜられた。金吾は司法省を訪ねたりしたが、門前払いであった。半年経っても拉致があかず残るは3人。維新も進み、彦根藩も無くなって13年も経ち仇討ち禁止令も出され果たして金吾は本懐を遂げられるのか? 長年に渡って忠義を尽くす侍の悲哀だね。ラストシーンは意外だったが、慎ましく耐え忍ぶ妻役の広末涼子が良かったよ。
2020年12月13日
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私には、ラストの殺陣廻りまで緊張感が絶えない良作の映画だった。
評価の低い方のコメントを読むと、
画面の作りや登場人物の言葉に囚われておられるので人間の心の動きが感じ取れていないのだと思う。
昭和30年代の仇討ち映画はもっと綺麗ですぞ。
アニメ作品は美しく描かれていてもおかしくはない。実写も同じ。
どちらも人の創造作品ですから。
2020年5月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
2020年5月24日
映画 #柘榴坂の仇討 (2014年)鑑賞
桜田門外の変で主君・井伊直弼を守れず、仇を追い続ける男と、車引きとなり孤独に生きる最後の生き残りの刺客の男。2人が13年後に出会い・・・
#中井貴一 と #阿部寛 ってどちらもサムライ精神が似合うよね。寡黙が絵になる。
#広末涼子 もよかった
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