シークレット・チルドレン
劇場公開日:2014年5月10日
解説
アメリカで映画制作を学んだ中島央監督が、数々の映画賞を獲得した長編デビュー作「Lily」に続いてアメリカで撮りあげたSFヒューマンドラマ。近未来。とある先進国Xでは「シークレット・チルドレン」と呼ばれる3万人のクローンが人類と共存していた。ところが、1年前に大統領に就任した独裁者ブルームクイストがクローン廃絶運動を開始し、クローンたちは迫害されて次々と命を落としていく。そんな絶望的な状況の中、残されたクローンたちは生き延びるために最後の賭けに出る。
2014年製作/103分/G/アメリカ
原題:The Secret Children
配給:アーク・フィルムズ
スタッフ・キャスト
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説明がないに等しく淡々と物事だけが進んでいく。
考えて問い詰めて答えを出すのは鑑賞者。
日本人監督らしい作品かもしれない。
鑑賞日:2014.12.15
2014年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
クローンを扱っているのと、日本人監督がアメリカで製作したというのに興味を引かれて鑑賞しました。
政策により生み出された3万人のクローン達は、政策の転換により抹殺され始め…。
静かな緩やかな作品でした。ヒーリング系の音楽で眠たくなるかなと思ったけど、いいタイミングでオムニバス風に切り変わります。
知らない俳優さんばかりでしたが、とてもハマっていて観やすかったです。
クローンの置かれた状況がちょっと飲み込み辛く、共感しにくい部分もありました。
これは面白いって感じではなかったけど、なんか引っ掛かりのある作品でした。
どこか受け入れてしまっているところや死生観が日本人ぽいからか、不思議な感覚が残ります。大きな国の中で翻弄される3万人の命について、何度も考えました。
【賛否両論チェック】
賛:オムニバス形式で進むストーリーが、意外な所でお互いにつながる様は見事。「生きるとは?」を変化球で問いかけてくる。
否:ストーリー自体はかなり静かに進んでいくので、少し眠くなりそう。
それぞれの物語が、意外な所で少しずつつながっていく、重層的なストーリーです。クローンの生きる姿を通して、人間の生き様のあり方を問いかけてきます。その少し変化球な内容に、意外性を感じます。
展開は極めて静かなので、ちょっと眠くなりかもしれませんが、特にグロシーンもありませんので、生きることにふと迷った時なんかに、是非オススメです。
2014年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
この監督の前作、「Lily」が個人的にはA++の高得点のとても素晴らしい作品だったので、上映前から期待していました。
今回の「シークレット・チルドレン」もなんとも独特な「間」と「色彩」で、「人」の映し方は普通の日本人監督とは違う、超現実感満載の表情を切り取ってます。
内容もとても興味深いテーマだったので、「シークレット・チルドレン」の上映中も「クローンの人権」や、今後リアルにおこりえる未来を想像しながら観ました。
子供の頃に「バックトゥザフィューチャー2」とか観て思い描いていた「未来」って、案外今となっては服装や端末機器等は進化してても、日常生活や街の風景はたいして変ってなくて、この「シークレット・チルドレン」も、ハリウッドのSF映画のような派手さは無いですが、そこがまたリアルで、じんわりくる怖さもあって良かったと思います。
最近はCGや大金だけかけたつまらないハリウッド映画が多いですが、やはりキューブリックの「時計仕掛け…」のように、派手さのない近未来映画が逆にリアルで良いのではないでしょうか?
「シークレット・チルドレン」は脚本や映像も良いですが、出演者の表情が良かったです。ドミニクの壁に寄り掛かっている時の表情や、黒人の「対面」した時のはにかんだ笑顔とか、んー、よかった! なんとも泣けてきます。
派手なSF映画で「クローン」というテーマは多くありますが、この静かな近未来映画「シークレット・チルドレン」もアリだと思います。