ジャージー・ボーイズのレビュー・感想・評価
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オールディーズ、バットグッディーズ
アメリカのフォー・シーズンズというグループの始まりから成功、そして晩年までをメンバーがそれぞれを語るというスタイル。
元はミュージカルだったものをクリント・イーストウッドが映像化。正直最初は、ミュージカルって滑ると寒いからなあと思ってたし、特に「レ・ミゼラブル」という成功作があったのでどうなのよと思っていたら、実に面白い作り方をしていた。またオリジナルの舞台キャストを起用したりなど、キャストにも目を配るクリント流がここでも当たり非常に観やすい映画だった。使われているフォー・シーズンズの楽曲は一度は聴いたことがあるナンバー。これが物語にうねりを付けている。
フォー・シーズンズの話ではあるが潤色があり、これはある意味クリント御大の「アメリカン・Bサイド・グラフティ」という趣きの作品だったと思う。
素晴らしかった
音楽に無限の可能性が秘められていた時代に音楽を生み出そうとしている様子が実に感動的に描かれていた。
それが決して純粋に音楽を追及しているだけでなく、本当にチンピラが本物のミュージシャンになっていく者と、チンピラのままでいる者、両方の力が引き合って活動体として活性していく。きれいごとだけでバンド活動が成立しない感じが生々しくてよかった。トミーによる盗品の衣装がなかったらステージに立てなかったかもしれないし、ともすれば楽器も盗品だったかもしれないし、チンピラとしての野心がなかったらステージに立っていなかったかもしれない。
トミーは恩着せがましいところがうざいのだが、実際、フランクが自動車内での殺人詐欺にあうところを助けてくれたし、若い時の1万円は30代の30万円に相当する感覚もある。
バンドの各々がモノローグで語るため、人物を把握するまでちょっと混乱した。
フランクが振り返る、街灯の下で彼らのコーラスが生まれた瞬間こそが音楽活動のハイライトであったというのは胸にグッとくる。その時に、彼らの心は純粋に音楽で一つになっていたのではないだろうか。
不平不満があったり、ぶつかったりしながらも、つながって活動していくことこそが尊いんだと思う。
「名曲誕生の真実」ではない
アメリカで伝説的なグループ「フォーシーズンズ」の成功物語をミュージカルにした舞台を、クリント・イーストウッド監督が映画化。ミュージカルの映画化とはいえ、踊りなし、音楽に乗せた台詞もなし。フォーシーズンズの音楽に乗せて、彼らの歴史を追っていく作風に仕上げた。
舞台は未見ながら、期待していたせいか、大いに物足りなかった。
まず、本作は舞台でもヴァリを演じたジョン・ロイド・ヤングを配役しているのだが、彼の歌がイマイチだ。いくつかのシーン、高音を出すところで微妙な「引っかかり」があった。実際のヴァリの高音は、もっと透き通った声だったので、あの引っかかりは気になる。本作は、歌で感動させようと言う意識を排除して製作されているのかもしれないが、ミュージカルの特徴である、圧倒的な歌唱力で強引にでも感動させてしまうような場面が皆無だ。それも、音楽劇を期待していた分、残念だった。
逆に、ミュージカルの踊り、歌、役者の歌唱力などミュージカルの感動要素を排除したなら、どこに魅力を感じて映画化したのか疑問だ。フォーシーズンズの歴史を振り返るというだけなら、舞台を映像化しなくても、フォーシーズンズ物語を新たに作れば良い。実際のフォーシーズンズは、もっとドロドロとした不仲騒動が、リアルタイムではない僕の世代でも知っている有名な話だし、そんな部分を含めてリアルに描いた方がイーストウッドらしい作品に出来たのではないだろうか。
本作ではまるで「4幕もの」ともいうように、4人がパートパートで狂言回しになっている点はいい構成だった。とはいえ、ストーリー展開や構成上で良かったのはそれくらいで、全体的には舞台の映像化の狙いがよくわからない。
個人的に一番感動したのは「君の瞳に恋してる」の製作秘話とヴァリの娘の死を絡めたシーンだが、あればあくまでもこの映画の創作で、実際には、曲の製作時期(60年代)と娘の死(80年代)の時期を考えれば、まったくのフィクション。
「時代を超えた名曲に秘められた感動の真実」というのが、本作のキャッチコビーの一つだが、少なくとも「君の瞳に恋してる」については完全な作り話だし、明らかにミスリードしている。クリント・イーストウッドの責任ではないが、まるで伝記物であるように作っておきながら、こういう大きな部分がまったく歴史的事実と反した創作になるのは違和感がある。
もう一つ気になるのは、クリント・イーストウッドは、劇中で数年という時間を経過した際に、それを表現するのが雑だと感じる。それは、『ミリオンダラー・ベイビー』でも感じたことだ。もともと(これは舞台版の構成の問題かもしれないが)時系列が実際に起きたものとバラバラに繋ぎ合わせていることもあって、エピソードから次のエピソードに写った際、何年くらい経過しているのか分かりづらい。
ラストシーンでは、「これぞミュージカル!」というシーンを付け加えているは、口うるさい舞台ファンへのサービスだろうか。あれをそのまま全体にやってくれた方が、きっと楽しめただろう。
ジャージー
クリストファーウォーケン以外は知らない俳優。にもかかわらず素晴らしい。もはやイーストウッドは最上のミュージカルをさらりと撮ってしまう。まるでマキノ正博のように。一点階段上のフランキーの幼かった頃の娘を捉えたショットがあまりに平板でなんか引っかかっていたら、のちの展開でなんだそういうことかと深く納得。そして最後ジョーペシの偉大さ!
そこに歌がのこった。
どうみても傑作なので。評価が低い人がいるのが信じられない。アメリカでの評価も低いし……アメリカ人って脳筋揃いなのか?と思っていたら、2回目観て気がついた。「もしかしたら伝記映画として、これを観ている?」のかと。
これは確かに実在の人物を描いているが、伝記映画じゃない。もっと単純で「歌で引き寄せられた人々が歌以外で破局になり、それからどうなった?」を描いたもの。だからだ。単純がゆえに美しくて素晴らしく、見方をかえれば恐ろしくて残酷、だ。
ラストシーン、再開した老人のフォー・シーズンが観客に向かって心底どうでもいい独白をしたのちサッと振り返ると若き日のフォー・シーズンで歌いだす。それをみれば意図はあきらかだ。
家族との関係も冷たくなるだろう。多額の借金で苦労もするだろう。愛しい娘の死もうけるだろう。山のようなタオルに怒りもこみ上げるだろう。決して良い人生を送ったとはいえない。それでも。
それでも永遠に歌はのこる。
たったそれだけを描いただけだから。
クリントイーストウッド監督、フォーシーズンズに乾杯!
山下達郎さんのラジオ番組で知って、今日、ようやく旅先の劇場で観ました。フォーシーズンズは大好きで昔から良く聴いていました。音楽の凄さと、監督の凄さに
拍手々々!、途中、涙が出てきて・・・、感動しました。旅先での映画鑑賞も良いですね、今、フォーシーズンズのメロディーを口ずさみながら、一杯頂いております。
イーストウッドにハズレなし。
言われてるほど泣ける作品ではなかったんです、正直。
世代の問題もあるかな。
曲もなんとなく知ってるけど思い入れはないし。
でも淡々としてるのに気持ちが離れず距離感が保たれる。
後からジワジワすごい作品だな。って
思いました。
君の瞳に恋してる
実話を基にした舞台を基にした映画なので、とんでもない波瀾万丈なストーリーは控えめ。
ただし、これは歌を聴く映画なので、そこのクオリティの高さは抜群。
みんなリアルタイムで歌っているそうで、もう酔いしれちゃいます。
ラストの「Can't Take ~」の場面とロックの殿堂のステージで若返るシーンは多くの人の涙腺ダムを決壊させたこと間違いなしでしょう。
「音楽が良い映画に外れなし」を体現した名作。
ずるいっちゃずるいけど。
ヒットの裏側
モーツァルトの時代には、作曲家は依頼主の注文によって仕事(作曲)をするもので、作曲家の当時の私生活や心境などがその時の作品に反映されることはなかったという。
事実、モーツァルトは「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は作曲当時、父親を亡くしている。
しかし、時代を下るにつれ、作曲家の心境と作品は切り離せないものになる。
正にヒットの裏にドラマありである。
フォーシーズンズについては名前を聞いたことがあるくらいで、こちらも聞いたことがある「シェリー」などの彼等のヒット曲とは結びついていなかったので、フォーシーズンズ結成の経緯から数々のヒットを飛ばしスターダムに登りつめる前半はテンポも良くとても楽しく観ることが出来た。
しかし、トミーの不始末からグループがバラバラになっていく後半はちょっと淡々としていて、ラストのメンバーの再会のシーンで高揚感に繋がらなかった。
確かに、ラストのいかにもミュージカルだなあというシーンは楽しくて、やっぱりこの作品は舞台で観た方がいいに違いないと確信した次第。
彼らにとって音楽は人生そのもの
ザ・フォー・シーズンズのことを全く知らないで観たので、レビューを書いていいのか迷いました^^;
1曲ずつにストーリーがあって、その曲が彼らの人生を物語っています。楽しい思い出や、悲しい思い出。そしてある意味で未来への思い出を歌っているような気がしました。変な表現ですが、つまりは何があっても、たとえバラバラになってしまっても、彼らの絆に終わりはないという意味です。そんなものを感じとった作品でした。
ジャージー男は義理がたい
音楽と映画が手を組んだら最強。
ヒットメドレーのオンパレードで音楽も最高だった。男は絶妙なバランスでつるんでるのがやっぱりカッコ良くて、また壊れて行く様もグッと来た。特にトミーのキャラクターが良かった。フランキーヴァリ役の人の表情も哀愁が漂ってて良かった。
言葉では無く人生を背負って歌うってまさにこういう人を言うのだなと思った。
エンドロールが最高に格好良い。
ジョンロイドヤング最高!
大好きな曲にひかれて、出演者もよく知らないまま映画館にいって感動!!
ジョンロイドヤングに魅了され、パンフレット、サントラ購入。
それからはジョンロイドヤングについて検索、検索。。。
ブロードウェイにまたジョンロイドヤングが出てほしい。。。今はもう出ていないので。
日本でやってくれないかなぁ。。生歌が聴きたい!!
映画館には二度行きました。
最高に好きな映画。
振り付けも覚えたい!!
DVDも予約済み!早く発売しないかな。
音楽が素晴らしい
ストーリーはよくある『栄光と挫折』ですがぐんぐん物語の世界に引き込まれました
名誉を手に入れても幸せとは言い切れない、といった所でしょうか
(グレース·オブ·モナコも同様ですね)
紆余曲折ありますが、それでもラストは仲間たちが集まりまた歌います
そんな仲間がいる彼らが羨ましくなりました
物語は然ることながら、迫力ある音楽も本当に素晴らしい映画です
幅広い年代の方が楽しめる映画だと思います
感動!
歌は素晴らしいし、ストーリーもいいです!
サクセスストーリーでは無いけど、モヤモヤしないスッキリした結末。
演者さんも、一人を除いてミュージカルで同じ役をやってるという事で、歌のシーンは生歌!
ハーモニーも凄いし、あの高音!
1曲終わる事に拍手したくなりました!
素晴らしい歌声。
どんな映画かもあまり知らず見ましたが、本当に良かった。フィナーレが最高です。劇場帰りにサントラを買い、ずっと余韻にひたっています。主役のジョンロイドヤングの歌がすばらしかったです。上映中にぜひもう一度間に行きたい❢
私にとっては今年一番の映画!
ドリームガールズとは似て非なる音楽映画
友人同士で成功を夢見て、ヒット曲を出して、金と嫉妬でメンバーの仲が悪くなる…。音楽映画の定番の流れではある。観終わった後ドリームガールズを思い出したが、印象がかなり違うことに驚いた。「ジャージーの流儀」があるかないかだが、深みにかなりの差が出た。いい映画だ。
素晴らしい
相当期待して行ったが、期待値を超えてかなり楽しめた。
まぁ〜歌が上手い!
本人が歌っているようだった。
オリジナルの4人が揃って歌うラストは最高!若い絶頂期の姿に戻った時は鳥肌が立った。
ミュージカル調もとても良かった。
フォーシーズンズはほとんど聞いたこと無かったが、しっかり予習して行ったから、これだけ楽しめたと思う。
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