グリーン・インフェルノ
劇場公開日 2015年11月28日
解説
「ホステル」の鬼才イーライ・ロスが、1981年製作のルッジェロ・デオダート監督作「食人族」をモチーフに、アマゾン奥地で食人族に捕らわれた若者たちの壮絶な運命を残酷描写満載で描いたホラー。森林伐採の不正を暴くためアマゾンを訪れた環境活動家の学生たち。過激な活動が問題となり強制送還されることになるが、帰りの飛行機にエンジントラブルが起こりジャングルに墜落してしまう。なんとか生き延びたものの、そこで彼らを待ち受けていたのは人間を食べる習慣を持つ食人族だった。学生たちは食人族に捕らえられ、次々と餌食になっていく。出演はロス監督の妻である女優ロレンツァ・イッツォ、「アフターショック」のアリエル・レビ。
2013年製作/101分/R18+/アメリカ・チリ合作
原題:The Green Inferno
配給:ポニーキャニオン
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怖くて今更初見。
ここまで露悪的差別的自嘲的でこそ語れる如何ともし難いテーマの本質に到達出来た感を評す。
環境と人権保護の正論の魅惑に寄せられ弄ばれる女子大生の悲喜劇的で微量なお色気。
エンタメとしてのキレ味。
まだ映画にはやれることがある。
それが嬉しい。
色々突っ込みどころはあるけど、言わんとすることが見る者に伝わってくる作品だったので高評価にした。
リーダーの男性が言ったように、善悪はどこかで繋がっていて、実は善も悪もないのかもしれない。独善的な行動は命取りになることもある。
グロさが話題になっているようなので、ストーリーにはあまり期待せず見たけど、メッセージ性があって面白い映画だった。グロさは全然気にならなかった。ウォーキングデッドを見てたから慣れちゃったのかな?
2021年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
アフリカの陰核割礼(参照:『母たちの村』)の事実を知り、猛烈に抗議したくなった大学1年のジャスティン。ちゃらんぽらんなルームメイトの反対を押し切り、過激な環境保護グループに参加するが・・・
かなり面白いのが環境保護団体の裏側。結局は激化する企業同士の抗争に巻き込まれる形で実績だけを残そうとしていたという団体。良い行動、悪い行動は密接に繋がっているんですね。彼らは旅費などを全額出してもらう事実に疑問を持たなかったのか?確かに古代文化を持つ先住民を保護しようとする思想もわかるが・・・そんならハンストやっとけ!みたいな感じです。
皮肉なことに保護しようとしていた先住民にやられてしまう大学生グループ。その直前の小型飛行機墜落という悲惨な事故。運命の歯車は悲惨な方向へと転がり続ける。
血肉ドパッ、グログログロ・・・特に気に入ったのは小型機のプロペラで頭を削られた学生だったな。最初の犠牲者となったジョナの解体シーンもエグすぎる。監禁されてからの生活臭溢れる彼らの心理も異常なんだろうけど、こうなりゃウンチもしょうがない。そしてショッキングな自殺シーン。まぁ、グロさもここまで表現すれば、嫌悪感の感覚が逆転してしまう。
グリーンという言葉もグリーンピースを皮肉ってるのだろうか。エセ活動家の末路・・・皮肉と風刺。単なるグロ映画じゃないことだけはたしかです。尚、ユダヤ人に対するヘイトな言葉もあったけど、割礼のこともあるし、なかなか奥が深い。
2021年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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この映画単なるB級エログロホラー映画としてみてしまうと本質を見誤る。環境問題、民族問題、ゲリラや食人習慣のある部族に対峙する文明人の奢り、民俗学や宗教学など様々な知的要因がちりばめられた、それでいてエロティシズムやカンニヴァルなどのグロティシズムなどの映像的インパクトはなかなか最後まで行きつく暇を与えない。健闘している作品と言ってよい。
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