「ゴーン・ボーイ。」ゴーン・ガール ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴーン・ボーイ。
巷では「恐ろしい夫婦」のことをゴーン・ガールって言うそうで、
あぁ怖い。全く笑うに笑えないシチュエーションながら、こうも
真っ黒なジョークに満ち溢れた作品を観ちゃうと溜息すら出ない。
ネタバレ厳禁!っていわれてますが、
予想よりうんと早くネタはバラされます(爆)ので、そっから先が
今作の真骨頂!といえるサスペンス劇場の幕開けでドロドロリ。
ところで、今作で一番の被害者は誰なんでしょう。。
夫のニック?妻のエイミー?それとも…あまりに可哀想な??
昔から夫婦喧嘩は犬も食わない。とか、仮面夫婦。とか、特に
ゲーノーカイではこんな決闘が頻繁に繰り返されているのでは。
それ見たことか!な感想を持つのは女性の方なんじゃないかと。
(馬鹿な男ほど、女を怖い~怖い~って言ってるようですが)
そもそも男女の出逢いなんてまだお互い何にも見えてないんだし、
付き合っている頃はラブラブだけど…時が経てば…だんだんと…
って相手の本性に気付くのはお互い様なだけに、どっちが正しい
なんてことはないので、忍耐!我慢!許容!調和!のち憤慨。
というのも至って普通。絶対に許せない過ちを犯したけど夫婦、
というカップルもいれば、たった一度で即離婚!もあるわけで。
様々なパターンや迷惑夫婦を見たり聞いたりしている身には、
そう珍しい展開(スリラー部分を除いて)ではなかった感じが。。
じゃあ何がいちばん怖いかというと、失踪妻の完璧な人間像を
創作してしまったあの両親の偏執ぶりと、アホ兄に振り回される
金運も男運もない妹と、あれだけ尋問捜査してその結果かよ?と
ニックでなくても呆れ果てる警察と、そして最後の…あの御方。
あぁゴーン・ガール。R・パイクが巧すぎるんで怖いっちゃー怖いん
ですけど、今作自体が中盤から思いっきり風刺喜劇に入るんで、
映画らしさとか余韻とかそんなものを感じるような作風じゃない。
私はもう、あーあーって呆れ返って観ていました。バカップル~。
(他人を巻き込むのだけはやめましょう。家族内で解決しなさい)