劇場公開日 2014年12月12日

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「100点満点の映画だと自分は思う。」ゴーン・ガール tanakaたろうさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0100点満点の映画だと自分は思う。

2019年6月28日
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鑑賞方法:VOD

1ネタバレなし感想
最初に言っておくが、この映画は一般的な感性からいったら100点だ。文句のつけどころがないと思う。強いていうなら、子供は楽しめないだろうと思うから99点だ。
人を惹きつける作品というのは主に二つ要素があると個人的には考える。
一つ目は作品の中のリアリティだ。物語として整合性がとれていて、そしてその物語がドラマチックであればそれは面白い。しかし基本的にストーリーというのはドラマチックであればあるほど、リアリティがなくなっていく。
だから役者はより、リアルな演技を追求する。たとえ、SFやファンタジーなどその世界そのものに現実味がなくても、その中の人が感情的に整合性をとれて物語を紡いでいけば、その中のドラマは生の実感を持つ。
二つ目はオリジナリティである。所謂、王道と呼ばれるものは、簡単にドラマチックで感情的なシナリオを描くことができるが、その分ある程度作品に触れている受け取り側には先が読めていてつまらない。逆にそういう枠組みに当てはまらない物語を新たに生み出すのは大変難しい。
なぜなら作品の中の常識を一度捨て去り、もう一度作り上げなければいけないからだ。
この物語はその二つが完璧にブレンドされてると自信を持って言えるだろう。
愛を題材にしたドラマというのはこの世に溢れている。そして、大体の作品が教えていることは大体同じだ。「愛は歪んでいる」
たったひとつそれだけだ。色んなラブストーリーは全て簡略化すると、この一言で片付けることができる。
そう考えた時、この作品はリアリティをもったまま、もっとも歪んだ愛を描くことに成功した作品の一つといえるのではないか。
なので、ラブストーリーという見方だけでも充分満足いただける内容だと思う。
また、サスペンスとしての出来も最高だ。この物語は起承転結の転が何度もある。しかもそれによって物語が難解で理解しづらいということは全くなく。内容だけを理解するなら、中学生くらいからできるのではないだろう。
また普通の物語ならここで話を終わらせるだろうという落とし所をことごとく、無視し続け物語が進んでいく。
しかし、それで物語に、全く冗長を感じさせる場面はなく、全ての場面に意味がありぎっしり詰まっている。こんな濃厚な物語はなかなか描くのは難しいだろう。
そして、この映画を最も愛してやまないのはサスペンスに、ほぼ必ずあるであろう〇〇がないからだ。その答えは実際に見て確かめて欲しい。後悔はさせない。
面白い映画を見たいならこの映画を文句なしに、勧めたい。(しつこいが子供が見てもあまり面白くないかもしれない)
個人評価99点

tanakaたろう