FLU 運命の36時間

劇場公開日:

FLU 運命の36時間

解説

「僕の彼女を紹介します」「IRIS アイリス」のチャン・ヒョク主演で、突然巻き起こった感染症の恐怖と、それに立ち向かう救急隊員の姿を描いたパンデミック・アクション。ある日、鳥インフルエンザH5N1の変種ウィルスが猛威をふるい、ウィルスの拡散を防ぐため町が封鎖される。住民たちは感染の恐怖に次第と暴徒と化し、正義感あふれる救急隊員のジグは、愛する人の娘ミルを守るため、たった1人で町に取り残された人々を救おうと立ち上がる。しかし、地球規模の感染拡大を恐れたアメリカ軍が、ミサイルで町をまるごと消滅させようと動き出していた。

2013年製作/韓国
原題または英題:風邪 Flu
配給:CJ Entertainment Japan
劇場公開日:2013年12月14日

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映画レビュー

4.0【名匠、キム・ソンス監督が7年後のコロナ禍を予想したかのような、ウイルス・パニック映画。ウイルスの恐ろしさと共に、人間の恐ろしさも描いた作品でもある。】

2024年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

幸せ

ー 韓国感染映画と言えば「新感染 ファイナル・エクスプレス」であるが、今作はその作品の3年前に制作、公開されている。
  キム・ソンス監督の先見の明に驚く。-

■致死率100%を誇るウイルスの感染拡大が発生し、韓国・盆唐が封鎖。恐怖に駆られた人々が暴徒化するなか、救助隊員ジグ(チャン・ヒョク)は想いを寄せる医師・イネ(スエ)の幼い娘・ミルや取り残された人々の救出に挑む。
 だが、さらなる感染拡大を恐れた米軍及び韓国総理の指示により、韓国大統領の権限を越え、盆唐地域で感染した人たちの消滅活動に動き出す。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・キム・ソンス監督作品らしく、韓国の人気俳優が多数出演している。救助隊員ジグを演じたチャン・ヒョクを始め、彼の先輩を演じたユ・ヘジン、若きマ・ドンソクも自分勝手な作戦課長として登場する。

・今作で際立つのは、矢張り感染した人たちが生きて居るかもしれないのに、巨大な収容所から運び出され、焼かれて行くシーンや、盆唐地域の人達がソウルに向かおうとする前に、バリケードを置いて銃を向ける軍の姿である。

・だが、今作では救助隊員ジグが、事故の救助の際に一目ぼれした気の強い女医イネ(スエ)が、感染した幼い娘ミルに、菌を持ち込んだ密入国者の中で唯一生き残った男から採取した抗体を打ち、ミルの中で抗体が出来るという流れが、イネの娘を助けたいという思いから産まれ出る所の描き方が、緊迫感が溢れている。

・更に、随所で救助隊員ジグが見せる女医イネと幼い娘ミルを助けるための、献身的な言動が、沁みる作品である。

<今作は、名匠、キム・ソンス監督が3年後のコロナ禍を予想したかのような、ウイルス・パニック映画であり、ウイルスの恐ろしさと共に、人間の恐ろしさも描いた作品なのである。>

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NOBU

4.5ゴジラじゃなくて鳥インフルエンザというパンデミックパニック

2023年8月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

コンテナで運ばれてきた違法移民が、変異種の鳥インフルエンザを持ち込んでしまい、感染力は高いは致死率は高いは、というどうしようもない状況で…。

地元政治家が初動で邪魔するあるあるっぷり。

国を守るために
トロッコ問題が起きるわけです。
総理と大統領はそのスタンスで対立。

しかしながらその頭越しにアメリカ軍が、世界中を守るため、と感染者皆殺し計画を。というあたりは、「シン・ゴジラ」的ですね(こちらは2013年、ゴジラは2016年)

えぐいシーンも多いです。いうこと聞かない市民に銃を向け、なんたって感染者はさっさと隔離し、感染してないと分かっても解放しない。感染者はまだ息があるのにビニール袋詰めして、集めた競技場でバンバン燃やす。
抗体さえあれば!と医療チームも大統領も思ってても、感染スピード速すぎるから判断も難しい。強硬手段を選ぶ総理の方にも一理あるんだよな。

マ・ドンソクの行動が、ちょっとわかりにくい。本人感染してるようではないのに、抗体を独り占めしようとしてるっぽい。あれは、クーデターを画策してたのかな。

とにかく、突然のパンデミックに情報遮断され、ショッピングセンターから高速道路まで、大規模な暴動の迫力、すごいです。物語の推進力として、正義よりエゴをいい感じに優先してる。だから、ひとり正義寄りの主人公はちょっとイライラさせられる(他が自己チュー過ぎるのでバランスとってると言えるのかな)

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ユウコ

3.0割と面白いがゾンビではない

2021年4月1日
PCから投稿

アマゾンプライムのあらすじを流し見したときゾンビの単語かあったので、ゾンビ物かと思ったがその要素は欠片もない(パニックものくらい)
が、その点を除けば割と楽しめる。
「え、火炎放射器!?」とか「死体の量、多すぎやろ」みたいなツッコミどころも友達と観れば楽しいかも。

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aaaaaaaa

1.5ショットが無いのは仕方ないとして、パンデミック映画で☆1.5は普通

2021年3月7日
Androidアプリから投稿

序盤のカット割りの早さ、寄りの手持ちは岩井俊二とか現代映画の素養である。まあ何とも言わぬ。
まず良かった点としては、主役の男は正義感のある救命隊員というのに対して、医者の女は自己中心的に振る舞うという対象的な二人が物語の中核を担っている設定が挙げられる。
また娘は自由奔放で自主自立したような性格であったものの、パンデミックを通して、親の存在から一時も離れなくなるドラマは評価できる。

一方の悪い点であるが、そもそもパンデミック映画は映画的に成り得ない(ショットが無い為)という議論はさておき、残念な点は多々挙げられる。
まずシネスコはパンデミック映画に売って付け(人物配置を考えるものではなく、寄りやカット割りで見せるものだから)なのだが、それにしてもシネスコが分かっていない。黒澤を観ろ。
それ以上にガッカリなのは、少女を死体の山から間一髪で見つけ出す、その契機がちょっと前に見せたスマホの動画というのが何とも情けない。それまで散々、通信機器を用いてきたものの、そこだけはそれを使って探し出すことが不可能な場面であったのだ。それなのにスマホ。しかもちょっと前に見せた笑。
確かに光というのはいいと思う。ただ私だったら、男と少女が出会う契機であった女の鞄に、何か象徴的な娘へのプレゼントとかを重要なアイテムに用いたりするな。流石にこの監督よりマシな物はいくらでも思い付く。
さて、冒頭にも話した通り本作は無理やりなモンタージュが多かった。特に医療現場、感染区域、閣僚のクロスカッティングをする訳だが、閣僚がどうも繋がりが薄い。まあこれは仕方のないことであるが、それ故にシン・ゴジラが評価できるのである。

本作はアウトブレイクそっくりで抗体の在り処は一瞬で分かってしまったのだが、まあ登場人物の設定とドラマで少しは持ちこたえたとも思う。
ただやはりパンデミック映画には映画になる素養がそもそも欠けている。それを言ってしまえばホラー映画の大半は映画ではないという議論になりかねないので、リュミエール主義者はここらで身の引きどころと心得る。

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都会の男