ベロニカとの記憶
劇場公開日 2018年1月20日
解説
2011年のブッカー賞を受賞したジュリアン・バーンズの小説「終わりの感覚」を、ヨーロッパや日本でもヒットを記録したインド映画「めぐり逢わせのお弁当」のリテーシュ・バトラ監督が、「アイリス」のジム・ブロードベント、「さざなみ」のシャーロット・ランプリングらイギリスの名優を迎えて映画化したミステリードラマ。60歳を過ぎ、ひとり静かに引退生活を送るトニーのもとに、ある日、見知らぬ弁護士から手紙が届く。それによれば、40年前に別れた当時の恋人ベロニカの母親だという女性が、トニーに日記を遺しているという。思いもよらない遺品から、トニーは長い間忘れていた青春時代の記憶が呼び覚まされていき、若くして自殺した親友や初恋にまつわる真実をひも解いていく。
2017年製作/108分/G/イギリス
原題:The Sense of an Ending
配給:ロングライド
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2022年3月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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過去を都合良く書き換えて記憶するのは誰にでもあることだろう。
最後、過去と向き合って新たなスタート、みたいな終わり方だったのが何だか違う気がする。トニーに贖罪があるとも思わないけれど、観ている方には、それで終われない微妙な後味の悪さが残る結末だったから。
多分、ベロニカに起こったことがあまりにも壮絶だったからそう感じたのだと思う。
恋人を取られて激情にかられ、思いのまま手紙を書いただけならそれで良かったかも。いや、当初の想像通り子供がエイドリアンとベロニカの子でもまだ納得できたかも。
どうしてエイドリアンはベロニカの母を妊娠させてしまったのか。学生時代の彼の言うようにそれは永遠に誰にも分からない。それでもなぜそうなってしまったのか、理由を知りたくなってしまうのだ。
そしてどうしてベロニカの母は彼にエイドリアンの日記を遺したのだろうか。何故ベロニカは渡すのを拒むのか、本当にベロニカはそれを燃やしたのか。何も語られないからこそいろいろと気になった。
2021年1月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
こんな風に格好良く歳を重ねられる、ジム・ブロードベント(ブリジット・ジョーンズのパパ役と言った方が早いか?)主演の珠玉の映画。いたる処に、
Londonの名所(Tate Modern/ Foyles 等)、公園のベンチ、パブ、地下鉄が映し出されるのが嬉しい。だって、美しいんだもん
英人俳優ファンなら、もう涙ものの、次から次へと登場する豪華英人俳優陣💓
エイドリアンの歴史への定義。ヘンリー8世。旧友達。
元妻との関係(特に、グリッシーニをつまむ彼女に、そんなもの、食べるな!と言っているシーンが好き)
家族への愛、娘への愛、ライカ。
郵便配達員への心配りにも変化が現れ
トニーの心が素直になってゆく様が観ていて、心地よい。
唯一残念なのは、若き日のトニーとベロニカの俳優が、全く
ジムとシャーロットに似ていない事。💦
2020年9月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
人は普通に生きていると思っているけど。少しだけ関わっている人でも大きく関わっている事がある。自分が知らなかっただけで。
知なきゃ知らないで終わる。が。それを知った事で人生を見返してみると自分のいい様に記憶する。
記憶を修正することで。自分のダメなところ。悪いところ。鈍いところがみえてくる。
とても考えさせられました。主人公を通して自分も、もしかしたらと。
2020年8月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
人の昔の記憶なんて曖昧で勝手なもので、
自分の都合の良いように記憶を塗り替えて、
真実とは異なることが多い。
遺言で自分に送られた、昔の遺品。
それがきっかけで忘れていた記憶を
だんだんと思い出していく。
そして自分が送った手紙が引き金となって、友人が自殺してしまったのではと考えるが、実はさらに知らなかった真実が見え始め、、、。
母親は何で、遺言でトニーにエイドリアンの日記を渡そうとしたのだろう。
エイドリアンの日記に何が書いてあったのか。
作中の、話にも出てきた
歴史の真実は誰にも分からないという言葉がリンクする。
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